「出逢い。」ブルーピリオド Noriさんの映画レビュー(感想・評価)
出逢い。
原作第12巻までは読了している。ブルーピリオド展にも足を運んだ。その上で、劇場鑑賞。
非常に良かった。周りに何となく合わせて、流されて、気づいたらもうこんなに年齢を重ねてしまった、そんな大人は多いと思う。大多数がきっとそう。それでもそれなりに生きていけるし、そこそこ幸せな人も少なくないだろう。
でも。本当は自分の心に訴えかけてくる何かがあったんじゃないか、本当は手を伸ばして掴み取るべき何かがあったんじゃないか。振り返ってそう思う瞬間、きっとあると思う。または、そのふとよぎる想いに蓋をして鍵をかけて。片目を瞑って生を全うしようとしているか。
この生は一度きりしかない。死は皆に平等にやってくる。自身の鉱脈を見つける余地のある国、この日本国に生まれた幸運の下生きているなら、息絶えるその日まで掘り続けてもいいんじゃないか。そういう思いを新たにさせてくれた作品だった。
そして、本質を掴むって何か、そもそも本質とは何か、を今も考えている。
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