「いつまでもまいあみ刑事」バッドボーイズ RIDE OR DIE 近大さんの映画レビュー(感想・評価)
いつまでもまいあみ刑事
今年は“カムバック刑事”が多かった。8年ぶりの“あぶ刑事”に30年ぶりの“でとろいと刑事”…。
彼らに比べると“まいあみ刑事”は4年ぶり。前作は17年ぶりだったが。
だが、主演ウィル・スミスにとってはリアルな意味でのカムバック。理由は…、敢えて触れまい。
映画復帰は暫く無理かな…と思っていたら、あれからまだ2年しか経っておらず、自身の出世作であるノーテンキアクションで。業界内ではまだ快く思ってない人も多いのでは…?
劇中で相方マーティン・ローレンスにビンタされ、「気にするな。お前のせいじゃない」。どういう意図…?
色々意見あると思うが、まあでも、せっかくの娯楽アクション『バッドボーイズ』最新作。素直に楽しみましょ…いや、今回も楽しませて貰った。
マイク&マーカスに“大事件”発生!
お馴染みマイアミの街中爆走で開幕し、途中立ち寄った店に押し入った強盗を退治して、急いで駆け付けたのは…
結婚式。
誰の…?
何と、あのマイク…!
プレイボーイだったマイクが遂に結婚。相手は理学療法士のクリスティン。
相棒や友人や仲間に祝福されて、晴れやかな結婚式…で、またまた事件発生。
マーカスが心臓発作で倒れる。
嘘か真か、臨死体験。意識を取り戻すも、急に悟りを開く。
『2』では麻薬でラリっちゃったり、前作では爺になって引退したりと、今回も何かとお騒がせのマーカスで…。
その臨死体験で会う。結婚式にも娘と孫娘が出席。
今も縁切れぬ亡き上司のハワード警部。
そのハワード警部に、生前麻薬カルテルと繋がりあったという疑惑が…。
署やFBIもそう決める中、マイクとマーカスは信じない。警部がそんな事する訳ない!
無実を証明しようとする二人に、大ピンチが…。
二人との掛け合いが最高だったハワード警部。いつもガミガミ怒鳴っていたが、二人を信頼していた。二人も警部を敬愛していた。前作でまさかまさかの凶弾に倒れ…。
亡き警部の為に奔走する二人に胸アツ。
まず、警部を殺した張本人。前作で闘い逮捕し今は獄中の、マイクの実子アルマンドと会う。
警部殺害は母(マイクの元恋人で前作の黒幕)からの指示ではなく、“謎の男”からの指示であった事を知る。
警部が死ぬ前までの足取りや独自捜査を洗い直していき、あるハッカーを介して、警部が遺したビデオメッセージを見つける。
それには、警察内部に内通者がいる。誰も信用するな、というものだった…。
誰が味方か、裏切り者か。信頼出来る数少ない中で、マイクの元恋人で現上司のリタや彼女の恋人の地方検事のロックウッドの協力を得て、アルマンドからさらに情報を聞き出す為、ヘリでマイアミへ護送。
そこに、“謎の男”が乗り込んでいた…!
襲撃され、ヘリは墜落。九死に一生を得るが、アルマンド逃亡の手助けとしてマイクとマーカスも指名手配。
しかも二人を追うのは、警部の娘でFBIのジュディ。父を殺したアルマンド逮捕に執念を燃やす…。
警部の遺したもう一つのビデオメッセージで、『2』の麻薬事件と関与あり。警部は生前事件を秘密裏に探っていた。
アルマンドの情報から、“謎の男”が判明。
元陸軍特殊部隊で、元DEA捜査官。捜査中カルテルに捕まり、転身。やがてカルテルのボスに登り詰めた男、マッグラス。
警部に汚名を着せたのも、二人をハメたのも、この男の策略であった…。
今回の敵は冷酷。二人が自分を追っている事を知り、二人への襲撃だけではなく、二人の大事な人物の命を狙おうとする。
マーカスの家族。家に押し入ったマッグラスの部下を、マーカスの義理の息子リジーが撃退。いつも義理の父とその相棒にいじられるリジーだが、海兵隊所属なだけあって大活躍! リジー、このシーンはメチャカッコいいゾ!
が、マイクの妻クリスティンとハワードの孫娘キャリーは捕まってしまう…。
いつも危機数多の二人だが、警部の汚名、家族が巻き込まれ、お尋ね者に…。
♪︎バッドボーイズ バッドボーイズ 最大のピンチを切り抜けろ!
基本二人の活躍だが、その都度+αや若い連中と組んだり。
今回はアルマンド。
前作の因縁から、マイクと訳あり親子。
確執や反発から、徐々に和解へ…。父子ドラマも描かれる。
健康体が取り柄のマイクに、パニック障害が…。
シリアスを加味しつつ、“バッドボーイズさ”は快調。
マイク×マーカス、マイク×アルマンド、マイク×マーカス×アルマンドなどなど、やり取りは痛快。
ベイさん(今回もワンシーンだけカメオ出演)からベルギー出身の監督コンビへ。続投も当然のエンタメ手腕を発揮。
お馴染みのチェイスや銃撃戦は勿論、ヘリ墜落は中盤の見せ場。
警部の無実の証拠を掴み、嵐の直撃で廃園となったワニ園でに誘い出す。
マイク、マーカス、アルマンド、前作でも組んだ若いハイテク捜査班、リタ、裏切り者、ジュディ、そしてマッグラス一派…。そこに、今も生き永らえているワニ園の“主”も忍び寄る…。
役者は揃い、思惑とアクションとドラマに決着…!
シリーズを好きな順にすると…
『3』→『1』→今回→『2』って感じかな。でも、いずれも大差はない。
今回も面白かった。ここまであまり浮き沈みの少ないシリーズも珍しい。
生か死か。死ぬまで共に。一蓮托生。
その時まで。変わらぬ。
♪︎バッドボーイズ バッドボーイズ
日本では定年退職してもいつまでも“あぶない刑事”でいるが、“まいあみ刑事”は…?
いつまでも期待するが、“ネクストジェネレーション”も見てみたい。
今回各々活躍を見せたアルマンドとリジーが異色コンビを組んだら面白そう…かも?
ED後もお見逃しなく。マーカスが言っていた二人の爆笑前世が…。