「パッチワークに表現されたアイヌと和人の間で揺れる気持ち」シサム Pinoさんの映画レビュー(感想・評価)
パッチワークに表現されたアイヌと和人の間で揺れる気持ち
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アイヌに助けてもらった恩恵からアイヌ側の気持ちもわかるし、松前の武士としての立場もあるしで揺らぐ主人公。
アイヌのお婆さんが直してくれた着物のパッチワークは、元の青い服にアイヌの刺繍が施されており、両方の間の立場となってしまう主人公の気持ちを表現していると感じた。
最初の稽古シーンで大川氏の背後にある掛け軸の習字下手くそじゃない?とか
坂東龍太さんの役、もうちょっと何か動きあってもよかったかな〜とか
リキアンノが襲われる回想シーンへの導入やカメラに血がつく演出はちょっといかにもすぎるかな〜とか
ポスターのキャッチコピーになっている「生きろ。未来のために」をセリフとして言っちゃうか〜!とか
いろいろ気になるところはあったけど、題材として勉強になったと感じる。
あと、音楽が全体的になぜか結構おそろしい雰囲気。
ただアイヌと暮らしているとこは平和な感じをもうちょっと出してくれたら、アイヌに味方する時にもっとこちらも共感できそうだなと。
「史実に基づいた物語である」から始まったなら、この後アイヌと幕府、松前藩がどうなったのか最後に文章でも良いからあって欲しかった。
実在の人物ではないから違うと思うけど、あの演出的に孝二郎はてっきり歴史小説家にでもなったのかと思いそうになった。
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