劇場公開日 2024年9月13日

シサムのレビュー・感想・評価

全67件中、1~20件目を表示

4.0現代人が心に刻むべき歴史

2024年11月9日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

アイヌの方々の、大自然と調和した平和で穏やかな暮らし振りの美しさに心を打たれる。
映画では彼等とは対処的に欲にまみれた侵略者として和人(松前藩)が登場する。
かなり凄惨な映像もあるが、実際には、もっと酷い状況だったのだろうというのが想像出来てしまう。アイヌの人々を蝦夷(エゾ)と蔑み、獣を狩るようにアイヌの人々を討伐する和人の振る舞いは決して許されるものではない。
途中からアイヌ民族に感情移入して心が痛んだ。
彼等に非道を働いた大和民族の子孫の一人として誠に申し訳ないと思う。
こうした映像は後世に残すべき貴重な資料になる。

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不死鳥のKAZ

3.5「歴史は繰り返す」?

2024年11月3日
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アイヌとの歴史に刻まれた "人間" の "生きること" の本質。そこで露わになるのは、今も繰り返される "侵略" と "略奪" そして "ジャーナリズム" の意義。

アイヌ、松前藩、幕府は、パレスチナ、イスラエル、アメリカ。孝二郎は差し詰めアミラ・ハスか?

人間の愚かな振る舞いが続く限り、この映画の輝きは失われない。これは悲しむべき悲劇か、笑うしかない喜劇なのか

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xa

3.0パッチワークに表現されたアイヌと和人の間で揺れる気持ち

2024年10月29日
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鑑賞方法:映画館
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Pino

5.0しなやかな、風、もう一度見たい

2024年10月26日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

知的

映画完成時の中尾浩之監督のコメントに「目指したのはやわらかな風のような映画です。寛一郎さんはそのしなやかさを見事に表現してくれました。予想を遥かに超えたところへ映画を引きあげてくれました。類稀な才能に出会えた。」
と言っておられましたが、主演の寛一郎くん、そのとおりだと思います。
はじめはいささかか弱い主人公(終わりまで武芸は弱いまま)ですが、自身の身に起こることをしなやかに受け止め、しなやかに考える感受性、純粋さを持った主人公でした。この主人公に惹きつけられました。
緒形直人さんの上役も映画をとても引き締めていたと思います。
舞台挨拶などでは、アイヌの文化を伝えたい、今の世の中だからこそアイヌと和人の歴史を知ってもらいたいと寛一郎くんもサヘル・ローズさんも言っておられました。
往々にして、そういうメッセージ性がこの映画の評価の前面に出る要素もありますが、映画としてとっても正統派な映画だなーと思いました。
映像も美しく映画館でこそ見る映画だと思いました。
昨今人気漫画原作のエンターテインメントに振れた大作シリーズが流行るようですが、大手ではないところで、しかも初めて映画製作されたプロデューサーのもとでこの「シサム」のような映画が作られたことは素晴らしいと思います。
もう一度映画館で見たいと思っていましたが、上映館数や上映回も少なくてとっても残念です。
ハワイ国際映画祭で上映されたとか、公式ホームページでもその報告などなどもっと宣伝してほしいなーと思っています。

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haha

4.0アイヌ=人間という意味を知らなかった

2024年10月20日
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鑑賞方法:映画館

北海道の人は是非観てもらいたい作品

アイヌ=人間という意味を初めて知った
倭人とアイヌの関係は白人の侵略とほぼ変わらない側面が有ったのだなぁ

道産子歴も60年近いがアイヌの事は何も知らない
史実に基づいたフィクションという作品だったが何かしら思う事の有る作品

軒並み評価が☆3 〜☆4なのも納得
オススメ

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pantara

5.0シサム

2024年10月11日
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鑑賞方法:映画館

邦画をほとんど観に行かないのですが、中島みゆきさんがエンディングということで映画館に行きました。『糸』とかまだ観てないけど。

俳優は知らない人ばっかりで、こんないい役者がまだまだおったんか、富良野塾?って思ってエンディング見たらけっこう知ってました。緒形直人とか、そういえば緒形直人に似てるなって思ってたけど、サヘル・ローズとか要潤は、言われてもまだ信じられない! 途中雄大な自然を前にして寝てしまったのですが、和田正人も僕が寝る前後でキャラが変わってて素晴らしかったです!

戦闘シーンは予想もしないくらいの迫力で、弓矢が迫ってくる恐怖を感じました。『英雄/HERO』の一斉発射以来のインパクトです! よく、カメラレンズに水しぶきや雨粒が付いて臨場感を出す、っていのは目にしますが、血がこびり付いたのははじめて見るかも?

無力感漂う結末ですが、せめて書き残すことが「アンネの日記」のように後世の人を諭すことになる、という希望になるのでしょう。

中島みゆきさんファンとしては、♪「一期一会」合う?って思ったけど、『世界ウルルン滞在記』とは違う重みを与えてくれました。この歌で泣いたのはじめてです。 ♪「伝説」とかでもよかったかも?

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han

歴史を語る事

2024年10月8日
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鑑賞方法:映画館

 江戸時代に、蝦夷地のアイヌとの交易を独占していた松前藩の藩士が、和人(シサム)こそがアイヌの非道な収奪者である事に気付いて行く物語です。和人とアイヌの物語というと今年は『ゴールデンカムイ』の年ですが、本作はあれほどの振り切ったエンタメ性はありませんが、その分、問題の本質により真正面から向き合った物語でした。

 松前藩とアイヌはやがて武力衝突にまで発展するのですが、このお話の大きな特徴は、この男が「藩士の筋を通してアイヌを成敗すべきか」「アイヌの側に立ち、藩に弓を引くのか」を煩悶する点です。観る者は、「あなたならどうした?」の問いに自然に導かれます。そして、彼の下した決断というのが、「歴史を語る」という事の本質に迫るものでした。

 尚、これは仕方のない事なのですが、アイヌの人々の面立ちがやはり和人のものだったのですが、そんな中、サヘル・ローズさんの配役が妙なリアリティを生んでいました。政治家すら「日本は単一民族」などと言ってのけるこの国に暮らす以上、琉球民族についてもアイヌ民族も在日コリアンの人々もシサム(それとて殆どは渡来人)の人間が学ぶべき事は沢山あります。

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La Strada

3.0令和の今にも改めての反省材料

2024年10月7日
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鑑賞方法:映画館

支配者が被支配者に自分の価値観を押し付けることは、古今東西の歴史に珍しいことでは、決してないのですけれども。

本作の場合は、採取・狩猟生活を営んでいたアイヌの人たちは(例え遥かに豊かな精神生活を営んでいたとしても)、すでに交換経済という文明を確立していた松前藩の人たち(和人=シャモ)の目から見れば「遅れた生活」「原始的な生活」をしている人々と映ったことでしょう。
あるいは、自分たちが支配してやることで、彼らも文明の恩恵に浴することができるのだという、ある意味で尊大な考えがあったのかも知れません(ちょうど、太平洋戦争中に、「五族協和による大東亜共栄圏の建設」を錦の御旗に掲げ、東南アジア諸国に対して軍事的支配に基づく同化政策を採ったのと、根本的な考え方は同じなのだろうとも、評論子は思います。)

そう考えることができて、初めて、アイヌの方々を「北海道旧土人」(かつてアイヌの方々を指した法律用語)などと呼べたのだろうとも思います。

孝二郎という一人(和人=シャモ)の人物を基軸として、令和の今にも共通する反省点を浮き彫りにした
という本作は、その点において、充分な佳作だったと思います。

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talkie

2.0なにか一つでも

2024年10月3日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

とにかく予算がないんだなと感じさせる映画でした。
しかしそれなりに力を入れた点が欲しかった。たとえばアイヌの風習をもっとリアルに、松前藩ととの関係。シャクシャインとの全面戦争のやり方。アイヌを描いた映画で新しくここが優れてるといった見どころがなく製作者には気の毒だがセットの陳腐さが気になって仕方なかった。

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syouganeko

4.0寄り添う気持ち

2024年10月2日
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怖い

難しい

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まこやん

4.0タイトルなし(ネタバレ)

2024年10月1日
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りゃんひさ

4.5細かいところまで行き届いたままならない現実の話

2024年9月30日
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鑑賞方法:映画館

興奮

知的

難しい

主人公の真面目で気が優しい「弱い」ところが一貫していて好感が持てる

仇討ち時代劇化と思ったらシャクシャインの戦いの話か
米価高騰という事情があるにしろ、あからさまに小さい米俵に
不足分を櫛(賄賂)でごまかそうというせこい取引を目の当たりにし
ぶぜんとしてるところを最初にちゃんと描いてるので

アイヌ、松前、双方の事情が分かってしまう主人公のどちらの味方もできない
(死んでほしくない)気持ちがすごくよく伝わってくる

物語の結末もこの主人公らしい真面目さが良く出ていて
ちょっと苦くも気持ちよく見れる作品だった

それだけに前半ちょっと「長い」と感じてしまうところがもったいない
風景とかじっくり流しすぎかなあと

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破雲泥

5.0寺脇さんが褒めてたので見た。とても良かった。寛一郎いい。アイヌにつ...

2024年9月27日
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寺脇さんが褒めてたので見た。とても良かった。寛一郎いい。アイヌについては、ウポポイに行ったりして見てたけど、鮭つきとか、仕草とか興味深かった。松前藩の位置づけもわかった。

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えみり

3.0お花畑

2024年9月26日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

難しい

なラストにモヤモヤしたまま映画館を後にした。
話せばわかるとか自分たちが正しければ誰かがなんとかしてくれるとか、
そんな世迷い言を世界情勢がこんな時に・・・・。

アイヌに興味を持ったことはほぼない。
蝦夷(えみし)の土地に住むものとしてその苦難の歴史は容易に想像できる。
だから、途中までは興味深くこの若者がどう活躍してくれるのか観ていた。
だが、どんどんトーンダウン。
特に何もしないし、何の力もない。
剣術でも負けっぱなしなのに、なんだか偉そう?
途中からはアイヌが今の日本に思えてきた。
そして、あのラスト。
そんなことをしても何の救いにもならない。
マスターベーションに過ぎない。

折角2人のヒロインがいたのに、それを生かすストーリーにはできなかったのだろうか。
アイヌの娘の方は面差しはYUIに似ているような気がして、特に印象に残った。
世界は救えなくとも、身近な人の力にならなれように。

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みみず

2.5チタタプもヒンナヒンナも無い

2024年9月25日
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鑑賞方法:映画館

話としては面白いけど、映画としてはどうなのよ
季節が無い、時間経過がよく分からん
髭の伸び具合は1か月くらい?だけど、月代の伸び具合は半年以上だよね。
んでもって、サケ漁に1か月かかっても大きなフキが生え盛っていて・・・
北海道は常夏ですか?
熊に襲われても何故だか怪我で済んだ謎の男も、その傷跡は何年前の物ですか?
と、聞きたい事が一杯。
鮭の解体シーンが謎にインサートされた感があったんだけども、
卵巣も精巣も成熟してないじゃん。何を見せたかったんだろう
いっそ、ひと夏の出来事にしちゃった方がすっきり納まったんじゃなかろうか
評価高いから観に行ったんだけどなぁ・・・

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みのまる

5.0寛一郎カッコいい

2024年9月25日
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泣ける

知的

幸せ

骨太の考えさせられる快作。素晴らしい完成度。寛一郎がとにかくカッコいい。坂東龍汰もナイス。ラストは、後光に輝く、素晴らしい演出。エンドロールの中島みゆきの「一期一会」は、物語を見事に締めくくっている。

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DnaH

4.0侍所属の男がアイヌと触れ合い人間になる

2024年9月25日
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まあ情け無いまでに弱い男のツラが逞しくなっていく
縄文に連なるアイヌの民が追いやられ搾取されていくとは勝手な解釈なのかしら
事実の記録は意味を掘り起こすでしょう
戦闘は迫力ありましたが、音響効果はやりすぎな感じです
しかし中島みゆきの、この手の唄は感動します

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すぅ

4.0けっこうよかった

2024年9月24日
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吉泉知彦

5.0予想をうらぎる素晴らしさ。

2024年9月24日
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悲しい

幸せ

萌える

 和人である主人公がアイヌの村で暮らして未知の世界観と出会い自分の生き方や価値観を問い直すというのは「ダンスウィズウルブス」以来のお決まりのパターンみたいなところがあってまたかと思いながらも家族が北海道のアイヌの村を訪れて交流してとても良かったと聞いて以来、アイヌの人たちの事が気になっているので見に行きました。
 舞台となった北海道の自然と役者さんたちの演技が素晴らしく物語の世界に引き込まれてしまいました。役者さんたち皆さん素晴らしかったですが特にサヘル・ローズさんの彫りの深い顔がアイヌの人のようで同じサヘルさんのことが同じアジア人として身近に感じられました。予告編にもあるように戦いの場面もあるのですがいわゆる残虐なシーンはなくてほっとしました。
 少し残念なのは食べ物は分かち合って食べなくてはならない、独り占めして分かち合おうとしないのは神の教えに背くといった思想などの紹介などもあったらもっと良かったかなと思いました。
 普段はパンフレットを買うことはしないのですがパンフレットを買ってみると写真がきれいで買って良かった額に入れて飾ろうかと思うほどです。映画を通じてアイヌの人たちの事をもっと知ることができればと思い行った映画でしたが映画そのものが素晴らしく映画館で見て良かったなと感じました。
 シサムはアイヌ語で「隣人」という意味だそうです。世界のあちこちで戦争や対立が起こっている現在。大事にしないといけない言葉ですね。

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こべっこ

4.0和人(シサム)とアイヌとの江戸時代の交流を、アイヌへの搾取と迫害の歴史を避けずに描いた意欲作です。シサムにもそれを良しとしない人が居たことを含め歴史を語りかけてきます。

2024年9月23日
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もりのいぶき