「ジャッキーお疲れ様でした。」ライド・オン ヤマッチさんの映画レビュー(感想・評価)
ジャッキーお疲れ様でした。
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アクション映画一筋のジャッキーチェンもついに70歳です。今までのように悪と戦うアクション映画の主演というのはそろそろ限界であり、観る者からしても無理がありました。そして本作は打って変わり、かつて第一線でさまざまなスタントをこなした伝説のスタントマン。加齢によりスタントの仕事は激減して借金まみれとなり落ちぶれた生活をしています。若い頃に離婚して、一人娘がいますが避けられています。そんな彼の相棒であり、家族である愛馬の赤兎(チートゥ)。ところがこの愛馬が負債トラブルで差し押さえとなります。彼はこの愛馬を取り戻し、一人娘の関係を再構築できるのかという人間ドラマです。
しかし、やはりジャッキー映画です。要所要所でのアクションシーンを盛り込んでいます。借金取りとの格闘シーンは往年のカンフー映画を彷彿します。ただ、借金していてお金はないと言って、借金取りを叩きのめすのは、物語的にはどうかと思います。しかもこのパターンが3度繰り返されます。ファンにたまらないのは、過去のアクションシーンが映し出されます。プロジェクトAの時計台から落ちるシーンを観て、ジャッキーが「これは痛かった」というセリフに思わずこれ凄かったと思い出しました。
いつものジャッキー映画であれば、ラストにダイナミックなアクションシーンとなりますが、本作はあくまでもアクション映画ではなく人間ドラマ。感動のラストとなっています。CG技術の全盛期に体を張ったアクションにこだわった主人公の姿はジャッキーとダブりました。キャッチコピーの、「これが人生の集大成! アクションのち、涙。」は納得のコピーでした。
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