「どこに向かう途中なのか」行きがけの空 うすたらさんの映画レビュー(感想・評価)
どこに向かう途中なのか
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何度も訪問した小樽が主な舞台であることと、『国宝』ですばらしいわき役を演じた、三浦貴大が出ていることが、観ようと思った理由でした。望月建斗役の三浦貴大は、生き急いでいる人物像を期待にたがわず素晴らしく演じていましたし、星野美歩役の服部樹咲の身体表現も見事でした。また、建斗の妻涼子役の菜葉菜も、抑えた演技がすばらしかったです。美歩の母親役を演じている藤丸 千をもっと観たかったところです。
小樽の夜景や、みなとの風景、似鳥美術館、ぶどう畑、倉庫街、北一ガラス、陰桜高校(桜陽高校がモデルか)など、懐かしい風景がたくさん出てきて、それだけでも楽しめます。
映画の前半を占めている「もしかしたら…」は、誰しも想像する話かもしれませんし、後半を占めている「それでも...」は、三浦貴大が醸し出すまじめな人間だからの行いと思います。
タイトルの「行きがけ」は、美歩にとっては、夢の実現への途中という意味がありそうですが、建斗にとっては、どこに向かう途中なのでしょう?
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