八犬伝のレビュー・感想・評価
全410件中、101~120件目を表示
良くも悪くも
すごく良い面もダメな面もある映画だと思います。原作に比較的忠実でその面白さをベースに小気味よく映像化していると思う。セリフは独白ばかりでユーモラスではあるけどクスッとするくらい。
犬士はイメージぴったりでもっと活躍シーンをみたいって思うし凌雲閣も今まで見た八犬伝の中で一番好きだし。
原作のいいところはきちんと出せているとは思うけどこれだけのキャストを勢ぞろいさせてもっと突き抜けた傑作に出来なかったのかなあ。
犬畜生八房ももっと恐ろしい化け物としても伏姫にしてもとか望んでしまう部分はたくさんあるから。
とはいうものの、山田風太郎の残した作品でエンタメ映画をもっとたくさん作って欲しい。
それくらいの宝の山だとは思うから。
それでも正義は勝つ物語があってほしい
馬琴と北斎
才能を描ききって欲しかった
ひと粒で2度おいしい映画
納得と驚き
「里見八犬伝」…小学校の図書室や図書館で見かけるたびにちょっと気になってたけど、なんとなく読まないできた本。
なんかジャンプの犬の漫画、銀牙?とかぶっちゃって、八匹の犬が主人公のイメージでしたが。
滝沢馬琴…八犬伝の作者として現国のテストに出てきそうなキーワードを知ってるくらい。
なので、予告で「八犬伝」を見て、「え、葛飾北斎と知り合いだったの?」とか「あ、犬が物語の主人公じゃなかったんだ」という発見があり、観てみることに。
八犬伝の話しとしては、ものすごく集約した内容なんだろうけど、充分おもしろかった。さすが現国のテストに出てくるほど有名な作品なだけあるな、と。
もしかしたら「里見八犬伝」を読んだことある人には、省略しすぎで気になっちゃう部分もあるのかもしれないけど、初・八犬伝の私は、やっと里見八犬伝の話がわかったし、滝沢馬琴の事も知れたし、とても面白かったです。
そして、さすが役所さん。
内野聖陽も寺島しのぶも黒木華も良かった。
鈴の舞いの踊り子さん、このキレイな人ダレだっけなってすっごい気になったら板垣李光人くんでした。城主同様、完全に騙されたわ。さすが。
あと劇中劇?の歌舞伎役者さん、中村獅童なのも気づけなかった。本職のお姿見るの、久しぶりすぎ…。
偏屈ジジイの生き様
良いところ
架空の世界で虚実が入り乱れるなかで現実逃避とも理想の追求とも取れるこだわりと気概の発露
やっぱり作り物の世界は美形キャラが必須
?なところ
どこまでが史実なんだろ
自他共に認める偏屈かつ創造力豊かなジジイ二人のお話。シーンの移り変わりには「南総里見八犬伝」のカットがきちんと作られて挟まれていて、二つの映画を見たかのような感覚。つい最近でいうと「フォールガイ」を彷彿とさせますね。どちらも一つの作品としてちゃんと作られているのがわかるので、現実の泥臭さと理不尽さが虚構作品内の大団円を補い合って心地よい。
八犬伝の方は美形細身キャラばっかり生き残ってパワー型マッチョが死んでるのは当時も今も人気の方向は同じかと。原作通りだよな?
館山に行った時に舞台になった館山城に行ったけど本人は行ったことないんか。
リアルと非リアル
虚(八犬伝)か実(馬琴の話)に絞ったら
馬琴と北斎トークがたまらない
曲亭馬琴伝
『南総里見八犬伝』などで知られる江戸時代の戯作者 曲亭馬琴(滝沢馬琴)を描いた映画。
八犬士の活躍を描いた里見八犬伝の物語パートと
戯作者曲亭馬琴の半生を描いた伝記パートで構成されている。
CGを使った八犬士と彼らの敵玉梓の妖術の対決はなかなか見応えあり。
そして曲亭馬琴のパートでは友人の挿絵師葛飾北斎や他の同時代の文化人との交流の中で
自らの創作する物語の在り方や方向性に思い悩み、
また良好とは言えない家族関係への苦悩も描かれる。
自分の見た印象としてはメインは曲亭馬琴という作家の半生であり、
その作品の内容を説明する上での八犬伝パートだと感じた。
これらが交互に流れるため「里見八犬伝」として見る場合はややテンポが悪く、
里見八犬伝の物語を見たい場合は他の映像作品を見た方が集中して楽しめるかもしれない。
他方曲亭馬琴伝としては彼の眼の病や家族の問題についてかなり細かく描かれており、
役所広司さんの真に迫る演技ともあいまって彼の人物像をよく描き出していると思う。
里見八犬伝の娯楽作品というよりは作者の伝記といった趣の映画でした。
お路伝
薬師丸ひろ子さん主演の「里見八犬伝」がとても好きな映画だったので興味深く鑑賞。
八犬伝を書き上げるまでの滝沢馬琴の物語だったので劇中の八犬伝は大味でした。
滝沢馬琴の軸の物語は、同時代の画家や作家との交流が描かれているところが面白かったです。
ただ感動するところは少なく、最後に黒木華さん演じたお路が美味しいところを持っていったかも。
葛飾北斎のイメージはだいぶ違ったなぁ〜。
技ありと技ありの合わせ技で一本
ジョンオバニオンの曲が頭の中でまわる
八犬伝といえば子供の頃に観た、薬師丸ひろ子の「里見八犬伝」が思い出される。当時、日本映画の枠を超えたファンタジックな内容とジョンオバニオンのあの曲がとても印象的でした。それもあって楽しみにしていた作品でした。
滝沢馬琴がどのようにして、あの虚の世界を書いて行ったのか。
滝沢馬琴の執筆生活と、パラレルで展開する八犬伝の虚の世界。そこに葛飾北斎も登場してくる豪華さ。
あの長編の物語がどれだけの長い年月をかけて創作されたか、困難な状況の中でどのように完成させたのかがわかりとても見応えがありました。
エンディングは「里見八犬伝」とは違いますが、見終わったら、ジョンオバニオンが歌っていたあの曲が頭の中でぐるぐるまわってました…
虚の世界の正義と現実の世界
曲亭馬琴は原稿料のみで生計を立てることができた最初の作家といわれている。
葛飾北斎、渡辺崋山らとの交流、同時代の作家鶴屋南北の作品との違い、そして馬琴の家族生活、これらは映画では現実の世界として描かれている。
それと並行してファンタジーの虚の世界、南総里見八犬伝が進行していく。
馬琴が28年もかけてわが国最長ともいえるこの戯作を描いたのは何故なのだろう。
期待していた一人息子の早世、理解してくれない妻、老いによる衰えと失明、理想とはかけ離れた現実、それだからこそ正義の虚の世界を描き続けたのだろう。そして亡くなった息子の嫁の献身によって奇跡的にも作品は完成する感動的な場面で終わる。
山田風太郎の原作を読みたくなった。
役所さんの上手さばかりが印象に残る
全410件中、101~120件目を表示