「老人馬琴の八犬伝秘話」八犬伝 ターコイズさんの映画レビュー(感想・評価)
老人馬琴の八犬伝秘話
稀代のストーリーテラー馬琴のリアルは目を病み家族の問題を抱えるどこにでもいるような一老人。だからこそ見事な勧善懲悪の物語を書きつつ、迷いもある。老人としての同志のような北斎との交流が味わい深く、北斎のラストシーンの呟きもいい。
作中作として、里見八犬伝も並行して進んでいくので改めてこの時代にこの壮大なエンタメ作品が描けていたことに驚く。そして完成の日の目を見ることができたのは息子の妻による献身がゆえというのが、人の世だなと思う。
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