劇場公開日 2024年10月25日

「虚も、実も、すべてはファンタジー。」八犬伝 caduceusさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0虚も、実も、すべてはファンタジー。

2024年11月10日
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虚としては八犬伝の物語が進行し、実としては馬琴と北斎の掛け合いが描かれる。
ただ、北斎の生涯もそれほどはわかっていないと思うので、すべてはファンタジーと言えるかもしれない。
ハリウッドのヒーローものであれば、正義と悪が闘って、地球を救う、多くの人達を助けるなど、わかりやすい図式があるが、この物語の場合、個人的な恨みと言えなくもなく、里見家が畜生道に落ちず守られたという結論にしかならない部分がある。
その図式なら、それはそれでいいのだが、伏線の部分で大きな犬が出てきて、その犬をかばい、姫は鉄砲て撃たれて死んでしまう。
飼い犬まで、たたったのだろうか。犬は飼い主に忠実なイメージがあるので、玉梓という女の呪いとの闘いにストーリーを絞った方がわかりやすかったのではないかと思う。
犬にとりついたということかもしれないが、犬はやはり飼い主のために闘うのではないだろうか。
CGもきれいで、演技や衣装も悪くないのだと思うが、最後まで感情移入できず、全編を通じて歌舞伎のような演技に、途中から疲れて、もういいかなと思ってしまった。
足や手の汚れなど、細かな部分まで隙がなかっただけに、ちょっとストーリーの中核が足りない気がしてしまう。
まあ、私見になるので、このあたりで…。

caduceus
琥珀糖さんのコメント
2024年11月10日

おはようございます。
共感ありがとうございます。

馬琴の「南総里見八犬伝」は勧善懲悪をモットーとしていた・・・
という割には歯切れの悪い映画でしたね。
退屈はしませんでしたが、盛り上がりに欠けて、
心からの楽しさもなく、
感動には至りませんでした。

琥珀糖