「八犬伝というより馬琴伝?」八犬伝 とうきさんの映画レビュー(感想・評価)
八犬伝というより馬琴伝?
体感的には7割馬琴の話、3割八犬伝の話、かなりミスリードしてるタイトルだなとは一番正直な感想です。
馬琴はどういう経緯で、何を経験して八犬伝を完成したかを知りたければとてもオススメできる映画ですが、八犬伝の物語を堪能したければこれではない。
八犬伝の尺が短かく、しかも途切れ途切れなので、物語の発展も、映像の編集も唐突な部分が多く、とても入り込みにくいです。結局玉が8つ集めばいいでしたら、八犬士は戦に参加する必要性があるかな?それぞれの人生を歩んできた八犬士はどうして命をかけるまで怨霊と戦うのか、その急にできた使命感も理由も色々よく分からなかった。28年間かけて書いた大作がこれ?と思うぐらい、あまり八犬伝の原作のよさが伝わってくれなかったです。
馬琴の実話の部分がとてもよくできたが、【実】と【虚】が交差する、その【交差】の繋がりが特になく、普通に2つ別々の作品が交替しながら上映されてる感じでした。別々のパートを一つの作品として繋がる所をもっと工夫して欲しかった。
人が観たい物により、評価が割れる作品だと思います。
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