「頑張りどころ」家出レスラー サプライズさんの映画レビュー(感想・評価)
頑張りどころ
低予算がために安っぽさを随所で感じてしまうし、急に白黒ショットになったり、各シーンの継ぎ接ぎ感が半端なかったりと、古臭い演出も多々。なのに、主人公・岩谷麻優を演じた、平井杏奈のキラッキラした真っ直ぐな瞳を見ていると、そんなことどうでもよくなるくらい、心奪われてしまう。希望に溢れかえったあの表情は、「あまちゃん」「さかなのこ」の時の、のん(能年玲奈)そのもの。平井杏奈にとってのプロレスは女優だったんだろうな。そう思えるくらい、彼女の演技には嘘偽りのない、熱い魂がこもっていた。
おふざけが過ぎるだろ!とは思うけど、ちゃんと適材適所で活躍する芸人たちは、キャスティングの妙でやっぱり笑っちゃう。RG・浅越ゴエ・竹若元のバランスの良さ、有田哲平の胡散臭さ、古坂大魔王の癖の強さ。みんな最高。HGだけだった、本気で演技してるの笑
ボクシングシーンに迫力が無いのは残念だけど、カタルシスはきちんとあって、清々しく気持ちのいいラストがどストライク。粗はあれど、熱量ならどこにも負けない。まゆの魅力とプロレスの面白さだって存分に描けているし、結局、最高の映画だった。見た目じゃ分からないもんだな〜😁
1日に5本なんて見るもんじゃないね。目が痛くなる。体感して気付く、当たり前のこと。
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