「オリジナルを超えるリメイク作品」YOLO 百元の恋 セイコウウドクさんの映画レビュー(感想・評価)
オリジナルを超えるリメイク作品
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好みもあるだろうが、私はオリジナルを超えるリメイク作品だと思う。監督兼主演が50キロも痩せたことだけではない。基礎の設定は同じだが、リノベーションされた脚本で、別物の作品に仕上がった。
オリジナルは主人公がアルバイト先の男(新井浩文ではない)から性被害を受けるが、本作にはなし。お国柄かコメディ要素を強めるためか、お陰で家族と楽しく鑑賞できる。オリジナルは安藤サクラのヤサグレ感が強いが、本作は優しすぎてダメな女性に描かれる。家族や親戚、友人や恋人などから傷付けられ、自死までしようとした主人公が、人生は一度きりと考え、ボクシングを通して生き直す姿を、素直に応援したくなる。
前半が長く、なかなかボクシングを始めないことも、プロテストに合格しないのもイライラするが、監督自らのダイエットと重なる。
逆転の一発で、試合に勝つと思わせての負けは、ボクシングは甘くないということであるが、人生の勝ち負けは別のものと思わせる。ロッキーも1作目は負けていた。
中国映画はあまり見たことはなかったが、本作は繰り返し見ても楽しめる。ぜひ、多くの人に見てほしい。
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