国宝のレビュー・感想・評価
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歌舞伎版、ガラスの仮面
乱暴な言い方をすればこんな感じ。
マヤが喜久雄(吉沢亮)、亜弓さんが俊介(横浜流星)ですね。
2人の実力は拮抗していて、互いが光と陰のように対になり、幾度となく立場を替えながら話は進みます。
大切なのは芸なのか血縁なのか、というテーマは梨園ならではでドラマチック。
跡目争いから男2人のドロ沼愛憎劇になるのかと思いきや、そこは回避してそれぞれの信念のもと、芸道を極める境地に着地。(そんなところもガラスの仮面ぽい)
3時間近くの長丁場でしたが、全く退屈しませんでした。
ステージ裏話ものって劇中劇が面白くないと興醒めしますが、今作は歌舞伎の舞台のシーンが大変美しく臨場感があり画面に釘付け。
何より、俳優さんたちがホンモノの歌舞伎役者にしか見えない。
主演のお2人は撮影前に一年半かけて稽古をしたそうですが、たった一年半で発声も舞踊も完璧な女形になるとは…すごすぎませんか。
吉沢亮さんも横浜流星さんも素顔が美しいので、これはハマり役ですね。
特に吉沢さんは一見好青年なんですがちょっと暗い目つきで何考えているかわからないところがあるので、任侠倅の闇を抱えたこの役にぴったりだったと思います。
劇中で演じられる演目。
(歌舞伎シーンにタイトルのキャプションが出るのが親切)
連獅子
二人藤娘
二人道成寺
曽根崎心中
鷺娘
当方、歌舞伎に関しては素人のため華麗な舞台を楽しむだけで終わってしまいましたが、内容がわかればもっとストーリーを深く味わえたかもしれません。
曽根崎心中のシーンとか、内容を後で調べたら号泣必至じゃないですか…
これを機に、伝統芸能に親しんでみようかな。
どうでもよいですが、梨園の妻を演じた高畑充希さんが故・小林麻央さんにしか見えなくて困りました。
絶対、狙ってキャスティングしてますよね…
良かった😎
吉沢亮さん、横浜流星さんの演技も良かった。歌舞伎見たことあまりないけど、演技であそこまで出来るのは凄いのかな😀
血の繋がりか 技術か
悪魔に魂売らないと一流にはなれないのかな
主人公は人間的には褒められる人間やないけど
技があれば上り詰められるんかな
まあ凡人の私には無縁の世界ですが笑
天才にしかみえない景色があるんかな
歌舞伎だけやるってまあストイックやな。
寺島しのぶさんや高畑充希さん見上愛さん達女優陣の演技も良かった。
個人的には、万菊役が印象に残りました😎
ちょい時間長くは感じたけど楽しんでみれました。
要るべき場所。
1964年の長崎、…劇終わりに乗り込んできた組織との抗争で組長でもある父を亡くし、その敵対組織に復讐から1年後、歌舞伎の名門当主・花井半二郎に以前に見てた劇で才能を買われ世話になることになる16歳立花喜久雄の話。
半二郎から花井東一郎と名付けられた喜久雄、半二郎の息子・俊介(半弥)と日々稽古をするなか半二郎と半二郎の妻・幸子はこの2人を女方へと考え、…後に女方で開花する東一郎と半弥だったが。
歌舞伎=市川海老蔵イケメン、尾上右近=レトルトカレー好き、尾上菊之介=グランメゾン東京に出てた黒服シェフ位の知識しかなく歌舞伎知識は全くない私でしたが楽しめた!
ザックリ書けば日々の稽古で身に付けた技術で前に進む東一郎、歌舞伎一家の家に生まれ敷かれたレールで生きる半弥って感じですかね、半二郎の事故で巡ってきた半弥を差し置きの半二郎の代役となった東一郎、…その事で崩れた関係性、代役で時の人となるが雑誌スキャンダルで転落と見せていくけど。
天と地を繰り返しながらも、自分の居場所、“歌舞伎”の道で生きる東一郎と半弥の生き様と歌舞伎俳優の裏側(稽古)を見たようで面白かった。
歌舞伎ならではの発声と所作、この難しい役をこなした吉沢亮さん横浜流星さんが凄いの一言!「流浪の月」から知り好きになった李相日監督の見せ方の技術は流石だね!
娘が悪魔と交わした契約は、彼の人生を弄んだのだろうか
2025.6.6 イオンシネマ久御山
2025年の日本映画(175分、G)
原作は吉田修一の同名小説
歌舞伎の女形として才覚を認められた二人の青年を描いたヒューマンドラマ
監督は李相日
脚本は奥寺佐渡子
物語は、1964年の長崎にて、立花組の宴会に呼ばれる歌舞伎役者の半次郎(渡辺謙)が描かれて始まる
組長・達雄(永瀬正敏)の息子・喜久雄(黒川想矢、成人期:吉沢亮)は、彼の前で「積恋雲関扉」を披露する
半次郎は彼の才覚に声を失うものの、その演目が終わるや否や、別の組の刺客がその宴席にカチコミをかけてきた
それによって達雄は殺されてしまう
半次郎は喜久雄を部屋子にして、自分の元で育てることになった
半次郎には一人息子の俊介(越山敬達、成人期:横浜流星)がいて、当初は喜久雄の存在を疎ましく思っていた
だが、ともに稽古に励む中で友情が芽生え、いつしか唯一無二の親友となっていく
半次郎は二人を女形として組ませてデビューさせることを決め、「二人藤娘」を披露することになった
興業主の三友の社長・梅木(嶋田久作)は二人の才能を認めるものの、社員の竹野(三浦貴大)は血縁社会における部屋子の存在を訝しんでいた
物語は、喜久雄と俊介が一大ムーブメントを起こす様子が描かれるものの、半次郎の交通事故によって、様相が一変してしまう様子が描かれていく
半次郎は代役に喜久雄を抜擢し、その成功によって俊介は家を出て行ってしまう
俊介の不在によって、喜久雄が次代の半次郎になったが、俊介の母・幸子(寺島しのぶ)の胸中は穏やかではなかった
その思惑とは裏腹に喜久雄はスターへの道を駆け上がっていくものの、半次郎の死が全てを変えてしまう
彼の死によって再び注目を浴びることになった俊介は表舞台に戻り、同時に喜久雄の出自がリークされて転落してしまうのである
映画は、上下巻の原作を3時間にまとめたもので、歌舞伎のシーンを含めて見応えのあるシーンが多かった
だが、メインが喜久雄と俊介の友情になっていて、恋愛関連はかなりざっくりとしたものになっている
また、国宝の女形として登場する万菊(田中泯)との邂逅もピンポイントに思えて、死の間際に俊介を呼び戻した経緯は謎だったりする
彼がいなければ喜久雄は成長できなかったと思うが、こういった人間関係はかなりざっくりとしたダイジェスト感があるので、歌舞伎のシーンの没入感には遠く及ばなかったように思えた
映画にはいくつかの演目が登場するが、ビジュアルで感じられるので事前知識はいらないように思える
キーとなるのは「曽根崎心中」くらいなので、この演目に関してはあらすじくらいは知っていた方が良いかもしれない
テーマとしては、血縁と才能を取り上げていて、血縁が紡いだもの(病気)と、才能が繋げたもの(文化的遺伝子)が対比となっている
だが、人生において、歌舞伎で生きていく上では血縁の方が大事で、それはその家にストーリーがあるからだと思う
贔屓さんはその家の物語をリアルタイムに観て応援してきた世代なので、才能よりも優先するものがある
そう言った意味において、歌舞伎という世界は特殊な世界なのだが、喜久雄が部屋子から成り上がり、彼の一家の物語が生まれていくのならば、それはいずれは認められていくものなのだろうと思った
いずれにせよ、歌舞伎に詳しい人が見たら本職と比較して粗が見えるのだと思うが、そこまで馴染みのない人が見る分には問題ないと思う
個人的にはざっくりとしか知らなくても付いていけると思ったので、歌舞伎のことは知らないから避けようとするのは勿体無いと思う
個人的には、二人が最後に演じた「曽根崎心中」のシーンで終わっても良かったと思ったので、最後の綾乃(瀧内公美)との再会と赦しは不要だったように思えた
彼女をキーキャラとして登場させている意味はわかるので、それならば「彼女が悪魔と交わした取引」というものを明言しても良さそうに思う
おそらくは、喜久雄の契約以上に綾乃の契約にも重さがあったと思うので、それが描かれなかったのは残念だなあと思った
これがあなたの国の宝なんですか?
これから見る映画のポスターを見る。
「ただひたすら 共に夢を追いかけた」
「その才能が、血筋を凌駕する」
「カンヌ国際映画祭」
歌舞伎よく知らない、原作未読、映画のみ視聴した者の感想です。
■映画の内容について
脚本が失敗していると思う。演出も首をかしげること多々。
話はすごく長く、後半に進むにつれて失速していく。
前半だけで映画終了でもよかったんじゃない?
<歌舞伎への情熱、共に夢を追いかけ、最後に才能が血筋を凌駕!でも親友と恋人が傷つき去っていく>
一応話の筋も通ってて、苦悩しながらも歌舞伎に打ち込む青年を応援する気持ちで見ていられた。
不要と思える場面も散見されたけど、このときは後で何かあるんだろうと思ってた。
雪景色の料亭の場面は綺麗でよかったし、舞台裏のからくり仕掛けのシーンなんかは主人公のわくわく感に共感もできた。
後半は本当に苦痛、因果関係のない出来事の羅列がつづき、説明すらないため、なんで?の連続。
話がどこに向かっているのか、登場人物の心情や目的は何なのかもわからず、成長の描写もない。
そして問題は無かったことになったり、勝手に解決されたりで、もう勝手にしてくれと思った。
数秒画面を真っ黒にして年号を表示する意味って何かある?その分早く終わらせてほしい。
舞台で吐血したり、壊死しそうな足で舞台強行して、はーはー言いながら足引き摺って必死にがんばってますって、客は一体何を見せられてるのだろう。
歌舞伎中のテンプレオーケストラBGMも不快に感じた。
すごいでしょー、荘厳でしょー、って感じでしつこくうるさい。
BGMが衣装早替え?のところでクライマックスを迎えたときは、ちょっと噴き出した。そんなに着替えを強調したいのか(笑)
本物でない人が演じているので、いろいろ工夫が必要なのはわかるけど、肝心の話に納得できていないので、盛り上げ音楽やきれいであったろう映像とかが流れても、逆にシラケて映画から気持ちが離れていく。時計チラチラ。
あと前半で出てきた思わせぶりな話やセリフがことごとく回収されず困惑。
きれいな顔が芸の邪魔になるよ→ならない。
ミミズクの刺青の意味は恩返し→しない。
後半も同様、ここには美しいものが一つもないとか大いに意味ありげなことを言わせるが、話の本筋には何も関係なし。
最後隠し子が唐突に登場し、あなたを父親と思ったことはないと言う。
全然大したことないけど一応これが悪魔と契約の回収ってことね、と思ってたら、
最後の最後にお父ちゃんと言われる。なんで?
原作のタイトルだからしかたないけど、仮にタイトル知らずに映画を見た人は、まさか国宝だなんて思わないのでは?
海外でもやるらしいけど、この映画の内容がわかるとは思えない。
これが日本の宝なんですか?と思われたら恥ずかしいな。
■マーケティング
カンヌ映画祭本体ではなく関連イベントに出品し、ポスターには金ぴかのカンヌ出品の文字。
結果大成功だし商売だから必要なのはわかるけど、こういう優良誤認っぽいやり方は好きになれない。
■補助金
両隣が動かないので仕方なくエンドロール見てたら、文化芸術振興費補助金の文字が見えて唖然。
大ヒットおめでとうございます。全額返金して本当に援助を必要としているところにまわしてあげてほしい。
女を孕ませ和彫りの任侠国宝
ちょっとSAYURIと言う映画の印象に近いかなと
正式タイトルはメモリーオブゲイシャ
京都での話なので芸者じゃなく、芸姑ね!
とかサユリって主人公がそもそも日本人じゃない!
など突っ込まれてました
さて、本作は
これは極道映画ですか?
と思う位に刺青が出てきますが
刺青入れるシーンと、それが原因で失脚する
シーン程度で良かったのではと思います
主人公も親の仇討ちまで行ったものの
その後は意気消沈、一度乱闘起こした後は
基本やられぱっなしで弱々しい
呆気なく死んだ、師匠とライバル
実は裏で極道のやり方で...
成り上がったならまだ分かります
彫った背中の絵に歌舞伎で一番になる
などの意味がある訳でも無さそうで
劇中にもあった歌舞伎の血統でも無く
その筋の家柄で若気の至りのタトゥーでも無く
ゴリゴリの和彫の人が歌舞伎役者って現実的に厳しいと思ってしまうのが残念
現役歌舞伎役者でも女を孕ませて結婚もせず平然と居るのは事実でそこはリアリティーあるし
脇役にも寺島しのぶなど素晴らしい役者さんが居る、予算も結構なはずなので原作は知りませんが
韓国の監督だろうと関係無くもう少し上手くやってほしかった
具体的には映像に金を割くのでは無く、ストーリーを詰める所に時間を割いてほしい
映像は立派でしたがショート動画を繋げた感じ、上記の疑問が残りストーリーや役者の印象が薄くなりもう一度見たいかと言われたら見ないです
恐らくタイトルてきにも一番大切な部分
血筋、刺青と言うハンデを背負い苦難を乗り越え国宝になった説得力や重みのが足らなかった思います
あったら納得、感動していたかもしれません
最後に例に挙げたSAYURIは不幸な生い立ちの少女が
京都で芸姑をと渡辺謙に救われるのもストーリーも似ており映像も綺麗です
最初に述べた芸者、芸姑の違いや中国の女優
監督も海外の監督で突っ込まれる部分も似てますがこちらは内容がしっかりしていて思わず感動した記憶もあります
愛国心も無く歌舞伎ファンでも無いですが
和彫入れて女孕ませた人間国宝は勘弁下さい
そんな小さな疑問も払拭出来ない印象でした
原作はどう描かれているか?機会があれば
読んで見たいと思います
感情移入無し。歌舞伎に興味が無いので3時間の拷問。
伝えたいことはわかる。
芸を極めるには何かを犠牲にしたり利用したりすることがある。
いくら才能があっても世襲に負けることがある。
でもそれってどんなジャンルでもあり得ることでしょう。
そんなもん当たり前やん、という感想しかない。
色んな事をしてそこまでして見たかった景色、彼にとってはそれが
大事だったんだろう。そのシーンも共感が全く無かった。
感情移入が全く無かった。
観ている間、ずっとこの先何かクライマックスのシーンが
あるのだろうと我慢して観ていたが、何も無いまま終わった。
本当に皆これを面白いと思っているのか。
あと「いかにも感動するでしょう系のBGM」を
これでもかと挟んでくるが、シーンと全く合ってない。
~なぜつまらなかったか~
さて、歌舞伎や能のような伝統芸能が細々と続いているのは
それを好きな人が少数ながら居てお金を落とすから。
人には多様性があってエンタメの好き嫌いも十人十色なのは重々理解している
つもりだが、歌舞伎や能のような日本舞踊系の踊りを見ても
その振りや所作が全く美しいと私は思えない。
何が凄いのかわからないし、何なら自分だったらすぐ踊れそうと思う。
早着替えが凄い?マジックとか観たことあります?
それが本当に素晴らしいモノならば、もっとメジャーになっているし
テレビなどのメディアでバンバン取り上げられているはずだ。
それが無い時点で歌舞伎や能は大衆にウケていないことは明白。
娯楽が少なかった時代に持て囃されたが、今となっては極々狭い人たちの間で、もはや宗教のように信仰されているにすぎない。
これは作中にも描かれている。
地方のドサ回りの披露で誰も観ようとしない。
女形を女だと勘違いした男客がキレている。
屋上で吉沢亮が絶望したかのようなシーンがあるが
あれは狭い範囲の客にしかウケない歌舞伎そのものに
絶望したように私には見えた。
本来、歌舞伎の扱われ方ははこうなのであることをまざまざと証明している。
古くからある=良い、のではない。
時代に則して変われなかった、順応できなかった。
だから廃れて他のエンタメに駆逐された。
古くからあるものだから守らねば、は本当に正しいのだろうか?
そういう事実を知っているありきで観ていたので
到底理解できない世界の住人が、
「私、波乱万丈な人生を送ってます!どうですか?!」
と見せられてもな~、という感想。
その苦労、本当に「まともな」苦労なの?
他の世界はもっと厳しいかもよ?
今まで観た映画でワースト3に入る。
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