国宝のレビュー・感想・評価
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誰のファンでもありませんが…
吉沢亮や横浜流星等のイケメン俳優に対して「かっこいいよねー?」と中高年のおば様がキャーキャー言っているのがうっとおしくてどちらも正直苦手で全く観る気ゼロだったのですが、夫がどうしても観たいと言うのでお付き合いで観賞。結果、とても素晴らしかったです。鬼気迫る黒川想矢、吉沢亮の演技は圧巻。吉沢亮はまさにハマリ役で彼以外にあの妖艶な美しさは出せないでしょう。吉沢さんは主演男優賞、黒川くんは新人賞は確実では?吉田修一×李相日監督の相性の良さも鉄板だし、映像美、エンディングの井口理の歌声すべて相まって完璧な作品となっています。あと、田中泯さんの異彩を放つ存在感に引きこまれ、森七菜のベッドシーンがさらっとあったのにはちょっとびっくりしました。ストーリーは、血族でないものが代役、そして上方歌舞伎一門の跡を継ぐ、のエピソードになんだか片岡愛之助を連想してしまいました。
きくお子役さんの顔から横浜さんがきくおかと。
圧倒的な美しさ
国宝
不器用な男の子
良いところ
不器用な男同士の強い友情
歌舞伎の良さが伝わる
?なところ
誰かが亡くなる度になんか起こるのは都合がいいような
3時間弱の長編ながら合間に挟まる、と言うかしっかりと歌舞伎の演目が披露されるので惹きつけられるので長く感じなかった。なにより1番の見せ場だけをみせてくれるので、しっかり歌舞伎を堪能したような満足感と裏方から見た表現者の緊張感がすごく心地よい。あれは観客というよりも関係者の応援する目線になってた。歌舞伎を見たくなった、という時点でこの映画は成功していると思う。
父親、師匠、女型、友がそれぞれ亡くなる度に誰かの人生が変わっていく、のだけどなんか劇的過ぎて都合がいいイベントにしか見えなくなってた。それぞれに必然性も理由もあるのは分かるけどね。
ところでホテルの舞台裏に来た連中はほぼ純粋に犯罪なんだけどあのホテル大丈夫か?あと酔っ払ってロクでもないことやる人間は酒のせいではなくただそう言う人間なだけ。
音楽と語り、技芸
大河ドラマのような映画でした。
ただただ、とにかく綺麗…その美しさに見惚れ溺れる…そんな作品
きっかけ
6月初旬に公開されたこちらの映画。7月下旬になっても、1日何回も上映されていたので気になり鑑賞しました。
あらすじ
任侠の家に産まれた喜久雄は、昔から歌舞伎の女形に魅了され自分も演じる側に。
ある日、喜久雄の父親は別のヤクザに○されてしまう。
そんな折、喜久雄の親父と親交のあった歌舞伎で有名な二代目花井半次郎が親父代わりとなる。
花井半次郎には喜久雄と同い年の息子俊介がおり、俊介もまた、二代目の息子なのでおのずと歌舞伎に興じる身。
喜久雄と俊介の出会う事から、お互いの成長と歌舞伎の栄誉衰退までを描かれています。
結論
ホンマ初めての感情でした。タイトルでもお伝えしたように、映像、ストーリー、演技や仕草が全て綺麗すぎその綺麗さにただただ溺れて3時間が終わっていきました…いやぁ~圧巻…
歌舞伎も出ている役者も全然知らない(無知なんです。悪気はないんです。ごめんなさい。)のに、見終わった後、こんなに見入る事になったからホンマに驚きました!!
皆さんも是非ご自身で体験してもらいたいです!!
歌舞伎世界を垣間見る
歌舞伎の世界を描いた小説が原作で任侠の家庭で生まれ歌舞伎役者の養子となり、兄弟との確執を描いた作品。
主役の吉沢氏などの女型の演技が光り脇を固める養父の渡辺氏の安定感は素晴らしい。歌舞伎の世界を描写する珍しい作品で、監督の意気込みが伝わります。日本人であるのに殆どの人が歌舞伎をしらないが私もその一人です。映画では稽古など日本の伝統を視聴できるので目新しさもあり興味深い。歌舞伎役者の養子として育ち歌舞伎役者と成長していくのだが、歌舞伎役者である養父の跡取りを養子にしたことで兄弟の確執が生まれる。人間関係のもつれが主人公の人生を翻弄することになるが、歌舞伎役者で生きることの苦悩や悲哀が描かれています。舞台で歌舞伎公演をする男優は女型をしているが、かなりの稽古を積んで撮影をしたのではないか。女型を演じている伝統を映画で初見したが、男性が化粧して着物で踊る姿は見入ってしまう。女性の仕草をし女性と見間違えるほどの
演技で、歌舞伎の奥深さを感じました。女型は女性が踊ることを禁止したようで、男性を女性に似せて演舞させたのが始まりだそうです。
映画を通じ日本の伝統を知る機会にもなり、口コミで評判が高いのも頷けます。舞台で踊るシーンは見所なので時間を割いて描写しています。監督の歌舞伎への愛着が伝わる作品でした。
物足りない作品
評判を聞いて観てみたら、ちょっと想像と違っていた。主役の役者さんたちの努力は凄いし、歌舞伎を生で観てみたいかもって思えた。渡辺謙さん、寺島しのぶさん、田中泯さんなど脇のキャストも素晴らしかった。歌舞伎の美しさとか大変さも伝わった。ただ、残念なのが歌舞伎役者が主要キャストに出ていないって何故?何故?何故なの?って疑問が映画に集中できない原因だった。
玉三郎は?海老蔵は?中村獅童は?他にも歌舞伎役者沢山いるじゃん?何で誰も出てないの?
吉沢亮の役は仕方ないにせよ、歌舞伎のプリンスの役は本物の歌舞伎役者から出せたんじゃない?って疑問が邪魔して集中できなかった。
日本の歌舞伎界大丈夫なの?と、全然歌舞伎ファンじゃないのに心配になったくらい。
せっかくなら本物の人間国宝の演じる姿も観たかった。歌舞伎の世界というよりヤクザの世界を見せられた印象がありなんとなく後味が悪い。
あと3時間は長過ぎる。
覇王別姫が観たくなり今、映画館でリバイバル上映しているのを観たら、国宝に物足りない点が覇王別姫にはしっかり描かれていて圧巻だった。
特に歴史的背景が描かれている点が印象的だった。見終わったとき、国宝を觀た時には残念ながら感じられなかった感動が覇王別姫にはあった。
映像美と歌舞伎の演目とストーリーの組み合わせが素晴らしい
ひさびさにヤバいものを観た
あくまでも「映画」として歌舞伎の世界を描いた作品として、稀有な完成度を持った一作
任侠の道から歌舞伎の世界に入っていった男の生涯を描いた物語は、きりの良いところで時間軸がジャンプする、という『ヤクザと家族 The Family』(2021)とも相通じる構成により、「歌舞伎」という言葉の重々しさとは裏腹にある種の軽やかさを伴って進んでいきます。
そのため、3時間近い上映時間にもかかわらず描くものを絞り込んでいる、という感があり、中だるみを感じる余地もないどころか、どことなく全体的にダイジェスト版を観ているかのような印象すら受けてしまいます。
本作の肝である歌舞伎の演目の描写は、世間の評価通り確かにさすがの一言。もちろん、主役の吉沢亮と横浜流星による、高名な歌舞伎役者も納得の堂々たる歌舞伎役者ぶりが絶賛に値するのはもちろんですが、撮影監督のソフィアン・エル・ファニのカメラワークも注目に値します。
女形の表情を息遣いまでも聞こえてくるようなクロースアップで捉えたり、舞台背景側から役者の背中、観客席を捉えるというカメラアングルなど、どこまでも映画的な文法に則って撮影しているのに、「歌舞伎の舞台を体感した」と観客に感じさせてくれます。
裏返して言えば、歌舞伎の演目の全体像を観たい、という期待を抱いてしまうとちょっと不満を感じるかも、ですが。
吉田修一の原作が本作の物語的な柱を確固としていることは間違いありませんが、その上で歌舞伎の映画化、ではなくあくまでも映画として歌舞伎を描く、李相日監督の作劇が見事に一貫している点が、本作の完成度を一層高めていると感じました!
役者と言うのはやっぱり凄い
本当の役者に成りたい。
そう言った俊介の言葉が全てを表しているように思うのです。
芸が血を凌駕する。
伝統ある世界だからこそ、その道で生きて行くためには本物の芸を極めなければならない。
二代目が後継に喜久雄を選んだのも本当の芸の世界で生きて来た本物を知る人だからこその決断だったのではないでしょうか。
もちろん自分の息子が可愛く無い訳もなく、そのことは心の奥底に閉じ込めたのでしょう。
病に倒れた時に心の奥底に眠っていた物が顔を出したのも当然の事。
喜久雄には切ない事ではあったでしょうが、それでも血の継承と言うものがこの伝統を支えて来たのも真実。
血の後ろ盾の無い物はやはり本物の芸を身に着けるのみなのです。
当然のように三代目としての舞台は順風満帆になど進む訳も無く試練のドサ回り。
しかし今こそ本物の芸を身に纏い、自身の生い立ちや背中の彫り物などの事をとやかく言わせ無い圧倒的な芸を見せつける時なのです。
そして栄光を掴む者がいれば、その影で泣く者もいる。様々な人間模様が垣間見えるのも悪魔との約束事なのでしょう。
歌舞伎について評価出来るような知識は何もありませんが、吉沢亮くん、横浜流星くん両名の鮮やかな舞は圧巻でした。相当の練習量だったであろうと容易に想像がつきます。
特にラストの吉沢亮くんの舞は、正に変幻自在。艶やかで妖艶で見る物を魅力する舞であったと思います。
渡辺謙さん、寺島しのぶさんの貫禄の演技はやはりさすがの一言。高畑充希、森七菜、見上愛も作品の中に溶け込んで見事。三浦貴大さんも実に印象的な役柄でした。そして何と言っても田中泯さんの圧倒的存在感が際立ちました。
本物の役者とは何か。芸とは何か。
それに立ち向かう人間の覚悟と生き様を描いて鮮烈でした。
いい映画を見ました
期待値が高すぎたか?
私の普段の映画鑑賞時は「期待値を上げずに鑑賞」ってのが基本なのですが、「国宝」はラジオ・テレビ、いろんな媒体で高評価すぎてそれに踊らされてしまいました(歌舞伎なだけに)。
…で私の評価は「中の下」です。3時間近くもあったにも関わらず、登場人物のバックボーンと行動原理の描写が浅く、どうにも映画にのめり込むことができませんでした。
また、冒頭で永瀬正敏と渡辺謙の並んでの画角がありますが、ガタイが良すぎて顔が大きい渡辺謙が「稀代の女形」には見えません。女形という設定であれば、どうみても、永瀬正敏の方が「女形」です。(渡辺謙の演技は絶品でしたが…)それ以降も「女形」という芝居はないままでした。
出ていた役者さん達の演技が素晴らしかっただけに残念な映画でした。
吉沢亮も横浜流星もカケラも知らない。 歌舞伎にも疎い。 原作ももち...
吉沢亮も横浜流星もカケラも知らない。
歌舞伎にも疎い。
原作ももちろん読んでない。
知ってるのは渡辺謙くらい。
35℃の猛暑を避けるために評判がいいというこの映画を見に行った。
重いな、題名からして重い。
たぶん原作に忠実に映像にしているんだろうと思うが、正直あれもこれも詰め込みすぎのような気がした。
原作は原作としてもっとかみ砕いて咀嚼したうえで2時間にまとめてほしかった。
3時間見るのがつらいとは言わないが、各シーンが冗長という気がしてせっかくの内容なのにリズムがないというかキレがない。
また子供の時のエピソードがちょっと長すぎ。
目の前で親が殺されて背中一面に入れ墨を入れて報復の殺しをしようとするにしては目と声が優しすぎて気持ち悪い。
大人になってからようやく落ち着いて映画を見れた。
大人から始まって子供の時は回想シーンでいいように思った。
成功と失敗、勝ちと負け、生と死、それが感動にもつながるのだがやはり詰め込みすぎ。
歌舞伎がそもそもスローなんだからそれ以外のシーンにテンポがほしかった。
動作、口調、表情にもっとスピードとキレと分かりやすさがあったらスローな歌舞伎にマッチしただろうと思う。
両方スローに見えて重く長く感じてしまった。
そのへんはやはり吉沢亮も横浜流星もあくまでイケメン俳優であって、演技で何かを感じさせる俳優ではないところが自分にとっては若干不満だった。
もっといいものにできるはずだったのに、もったいない映画だった。
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