国宝のレビュー・感想・評価
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ただただ重い....
率直に良い作品でした。しかしツッコミどころも多く(主演の二人が代わる代わるどさ回りしてでも女方演って生活してたり...「他の仕事探せよ!」と言いたくなりました)完璧とは言い難い。主演の吉沢君の演技は非の打ち所がない素晴らしい芝居でしたが、映画じたいは、制作側の「どうですか?良い映画でしょう!」と言わんばかりの圧力を感じました。原作も濃厚で素晴らしい内容だと思いますが、そもそも無形文化財でもあり日本独特の様式美の世界である歌舞伎を題材にして、それなりの演出手腕の監督と名のあるキャストを揃えれば映画ビジネス的に老若男女多くの観客動員も見込めますし、おのずと素晴らしい評価を得る作品になるのは当然のこと。その中でいちばん大きな成果をあげたのはやはり、吉沢亮でしょう。同年代で同じ仮面ライダー出身の他の売れっ子俳優も何人か大活躍してますが、彼らが嫉妬するぐらいこの役は幸運な巡り合わせです。嫌らしい言い方をすれば彼は俳優として非常に〝得〟をしました。歌舞伎の難しい所作等、完璧にマスターした賜物でしょうね。まあ、もし他の俳優さん達が抜擢されててもプロですから演じる能力はあるでしょうけど。ストーリー的には、侠客の倅として生まれ、紆余曲折を得て最後は人間〝国宝〟に上り詰めるという一応、出世物語とも言えますが、見終わった後の重苦しい気持ちがなかなか抜けませんでした。結論、良い映画です。しかし、もう一度観たいかと聞かれたら今のところは一度の鑑賞でじゅうぶんかと。
2人の演技が素晴らしい
今最も旬といってもいいイケメン俳優がそろって出てて話題が先行していてプロモーションも盛んで商業的に見えて鑑賞するかどうか迷いましたが行ってみたら思いのほかよかったです。2人の歌舞伎演技はもちろん本職に比べればどうかはあるかもしれませんが2人は迫真の演技でした。この映画を見るまでは横浜流星の方が動きのある演技は上と思ってましたが、吉沢亮は鬼気迫るものがありずいぶん表現する力が上がったなと感じました。内容は3時間という長さを感じさせず見る人を飽きさせないと思います。血筋と才の葛藤、芸を極めてその先の景色を求める生き方、ほんの一握りのはるか高く狭い頂を目指す人間の姿に感銘を受けます。人間国宝の世界を少し垣間見た気がします。映画の撮り方もよかった。特に歌舞伎シーンの寄りは舞台の歌舞伎では見ることはできないので迫力がありました。
悪魔と契る
糖尿病怖い。
レビュー1000越え、すごいね。
上映から1ヶ月で50億、(鬼滅は3日で80億)平日でもなかなか良い席取れない。リピーター居ないとこうはならないね。朝日新聞に連載してた小説だそうだが未読です。
話もテンポも良い、わたしは歌舞伎に全く詳しくないけどぐいぐい引き摺り込まれました。歌舞伎関係者が見てどうなんだろう、一年位の特訓ではまあこんなところかなって感じなんだろうか?でも出演者かなり頑張ったことは間違いないだろう。
私は吉沢氏の映画は何本か見ていていつも
「少し美し過ぎるなぁ」という感想を持っていたのでこれは完全ハマり役だと思った。相方の横浜氏も頑張ってるし、子供時代の黒川、越山も美しくて眼福でありました。
田中泯エグい!指先だけで魅せる。
で寺島しのぶ来たー、わかる人だけわかれば良いキャスティング。
2人の友情を軸に血統と芸の世界の浮き沈みをがっつり3時間、全くうとうとせずに見れました。
こうやって頭整理して行くと歌舞伎や興行の暗黒部分はあまり深掘りしてないんだなと気づきますが、そこ行くと3時間時じゃ済まないんでしょうね。
最後瀧内さんのよいシーンで空腹でお腹が鳴ってしまった事が悔やまれます。
良作ではある。
他の人が論ってるネガティブな批評にいくつかは同じ感想を持った。万菊が鷺娘を舞ってる時の味付けの濃い演出や、ドサ回りの時のやっつけ感や酔っぱらいに絡まれるシーン、必然性の薄いカット割が多々見られるところなど、、
ただ、人間関係や心理描写が甘い、伝えたいことがわからないと言った意見が散見されるのだが、それは要所で演じられる演目自体のテーマが補ってるのではないだろうか。言うなれば勉強不足、表層しか見られない他人にとっては振り回されるような映画に映るだろう。
3時間と長い映画だが、2回目を見る機会があるのなら、出てきた演目のプロットを頭に入れて視聴するともっと立体的な見え方になるかもしれない。3時間の長編だが、気がつくと終わっててのめり込める映画体験だった。
国宝(映画の記憶2025/7/12)
人気の高い作品を観てきたわけですが、見ごたえは十分。映画なんだけど歌舞伎の舞台を観ているような感覚に襲われた。
吉沢亮がやばいね。長期間役作りしたってテレビで言ってたが、それだけのことはある。引き込まれる芝居ができているってことは役としては十分成立している。
当然本業からすればまだまだなんだろうけど。
越山さんは「ぼくのお日さま」以来やっぱいい役者になるなあの子。
映画の時間は3時間と結構な大作だが、何かドラマの一気見した感覚くらいな程度だった。割と重厚な作りだから、人によっては耐えられない人もいそう。
まぁヒットするわっていうストーリーと作りなんでこういうのが嫌いじゃない人にはおすすめできる作品。
(個人的評価7点/10点中)
国宝
評判通り
覇王別姫っぽい?
原作を読んでないけど、なんか、全体に早送りみたいな印象でした。
ただ、3時間あるなんて知らずにふらっと観てしまい、
最後の1時間トイレに行きたいのを我慢していたせいで、
終盤の間を味わえなかったのが残念。
なんか、覇王別姫っぽいなぁと思ったのですが、
京劇と歌舞伎が脳内でリンクしただけかも。
あと、原作では細かく書いてあるのでしょうが
主役二人の関係性が謎のままで、モヤってます。
そんな心理状態になる???って違和感しかわかなかった。
役者に関しては、吉沢亮と横浜流星の顔の区別がつかなくて、
かなり集中してないとどっちがどっちかわからなくなり混乱。
渡辺謙が異常にうまそうに茶漬け食ってたせいで
帰宅後に茶漬け食いました。
寺島しのぶの本物感(いや本物なんだけど)が圧倒的すぎて、
もはや笑いそうになりました。
総評: 175分ってわかってたらきっと観なかった。知らなくてよかった。
海老様の暴行事件
芸とは、血とは。
「好かん。だが良い作品だ」で良いではないか。
一時の絶賛モードから様々な意見も出るようになった。良いことだと思う。
しかし短慮な感想も目立つようになったと思う。
例えば、原作に対し映画は短か過ぎるという意見を良く聞く。作りが丁寧でないとも。
確かに時間は足りないだろう。しかし4時間5時間の映画は娯楽作品として本当に正しいのか? 前後編に分けることは集中力や構成力の点から正しいのか?
季監督はスピード感を大事にしたという。密度力と言って良いかも知れない。私はそれを支持したい。
例えば、ある者は「国宝は女性の描き方が足りない」という。
ある女性評論家は春江は強かな女性であり全てを天秤に架けて、主人公より御曹司を選択したのではないか、と推察した。
ある女性記者は春江は主人公の才能が怖くなってしまったのではないか。彼女は御曹司に逃げたのだと推察した。
観る人によって解釈が違う。
それで良いのだと思う。想像で補う。それを許す遊び。最近の作品にも最近の鑑賞者にも、それが無くなってしまっていることは憂えるべきことではないかと私は思う。
最期は人の感性だ。だからこそ個人の感性を超えたところに普遍的評価はある。
個人の感性を超えたとは何か。神の視点が無いのなら、それは多数の鑑賞者の評価と時間を経た評価がそれになろう。
つまり現時点で『国宝』は名作と言って良いのだ。後は時間が評価するだろう。
「おれはこの作品は好かん。だが良い作品だ」
これで良いと思う。
何回も観たいー女形の読み方について
主人公2人の演技(まるで、それぞれの人生を生きている様)に惹き込まれて、3時間経ったとは思えないほどでした。本物の歌舞伎は、演者にあれだけ寄っては見れません。そこに映画ならではの、醍醐味があるのだと思いました。寄っても美しい顔と所作の2人だからこその演出でもあるかと思います。泯さんも圧巻でしたし、謙さんもさすがでした。
横浜くんは、蔦重とは全くの別人のようだし、吉沢くんも渋沢とは全く別人のよう、やっぱりその役を
生きているんだなと納得しました。
2回見ましたが、また見たい作品です。1年半の練習も、凄まじいものだったのだろうと予想します。それほど、2人は凄かったです。だから多くの人が心打たれるのだと思います。何回もみたい作品です。
一つ補足になります。
他の方が、劇中で女形を「おんながた」と言うのはやめてとの趣旨の投稿があります。が、おんながたで正しいそうです。おやまと言う時は、「立女形(たておやま)」「若女形(わかおやま)」のように、特定の役柄を示す際に「おやま」と読むことがあると習いました。
歌舞伎という国宝
3時間では足りない。
素晴らしい作品なのは多くのレビューの通りです。星を半分減らしたのは3時間に纏めるために多くを盛り込み過ぎた点です。特にまるまる年まるまる年と時系列で進める部分が、他の方法はなかったのか?時系列で年が飛んでいるのに、服装や小道具背景容姿があまり変わらないのが気になって内容に入り込みきれないところが多い。時代考証が甘くて勿体ないと感じた。その時代の服や車は違うだろうと突っ込みたくなってしまうところが多い。
喜久雄が人間国宝になるまでの過程があまり描かれていないので、3時間に纏めるには時間が足りない。ならば3人の女の絡みは省いてもよかったと思う。特に彰子や藤駒の部分はそんなに要らなかったし、彰子との濡れ場は無い方が良かった。必要ない。監督が濡れ場好きだから入れたと思うが、特に彰子は濡れ場無くていいから梨園の娘に相応しい品のある女優さんにして欲しかった。森さんでは軽くなってしまった。合っていない。上方歌舞伎の設定ならもっと関西弁にした方がリアリティがあった。ラストの綾乃の部分も要らなかった。唐突だったし、無理矢理伏線回収したみたいな感じで省いてよかった。3時間に纏めるにはそういうのは省いていいから、喜久雄の歌舞伎の苦労や努力に情報を遣って欲しかった。
脚本と監督が今ひとつだと感じた。
色々勿体ない部分はあるが、それは差し置いても、吉沢亮の演技に圧倒されて、3時間凄いものを観た感動で今も震える。横浜流星も同じく凄いが、吉沢亮が喜久雄にしか見えない3時間だった。
酔って部屋を間違ってしまった件がこの作品の頃なら、こんな役を演じていたら酔ってしまっても仕方ないと思う。こんな演技をしている間きっと色々苦しかったはず。歌舞伎の稽古も役づくりも大変だっただろうと思うと涙が止まらない。
喜久雄は吉沢亮にしか演なかったし、吉沢亮ありきでキャスティングしたことは監督が神。
俊介が糖尿病で死ぬには若過ぎだったし、ちょっと唐突だった。
吉沢亮も横浜流星も凄いとしか言えない。二人の演じた人を観るだけでも価値はあった。
人間国宝:3代目花井半二郎のドキュメンタリーダイジェスト版
原作未読、歌舞伎も全然わかりません状態で鑑賞しました。
きっと日本アカデミー賞は総なめになるでしょう。
吉沢亮さんの熱演は確かに凄まじいものがあります。
衣装も舞台も音楽も、いずれも素晴らしい仕事で感服しきりです。
ただ、3時間の長丁場を経過した感想が、歌舞伎役者のドキュメンタリーのダイジェスト版を見ているような感じでした。
才能と血を一つの大きなテーマというか因縁として物語が進んでいきますが、血族パワーが発揮されたのは、横浜流星さん演じる俊介(花井半弥)が出奔から出戻ってきた時だけ?
天才との対比が今一つ弱いように思いました。
ここのコントラストを強くすると、悪役にするか極端な凡才として描くしかないので、ある程度は致し方ないのかなとも思いますが…
あと、横浜流星さんは白塗りでも横浜流星感が全然隠れないですね。
天賦の才の象徴として描かれた吉沢亮さん演じる喜久雄(3代目花井半二郎)、悪魔に魂を売り渡したという割には、鬼畜度はとてもマイルド。
芸子:藤駒との間にできた娘(綾乃)だけが割を食った感じで、他にかかわった人物はそこまで不幸になった様子も踏み台にされた様子もありません。
終盤に綾乃と言葉を交わすシーンがあり、彼女も喜久雄の役者としての生き方に納得してしまっているので、一方的に喜久雄の芸の犠牲になったというだけの感じではないですね。
名跡を継ぐ継がないのくだりも、野心を出してくるわけでもなく師匠に従順で流されるままという描かれ方になっています。
原作が上下巻で合計700ページ超の大作なので、端折ったり掘り下げられなかったエピソードもたくさんあるんだと思いますが、血の壁に阻まれる苦悩や焦燥を深堀りするエピソードが足りないように感じられました。
代わりに、森七菜さん演じる彰子との逃避行→どさ周りのエピソード、無くても話つながるなぁ、これいらなくない?と思ってしまった…
俊介のエピソードとの対比でコントラストにしたかったんだと思いますが、結局二人ともで戻りが許されているという所で血統がどうとか関係ないじゃん、になっちゃってますね。
(あと、二人とも滅茶苦茶な不義理をしてる筈なのに、ずいぶんあっさり戻ってこれたな…歌舞伎界ではあるあるなのでしょうか?)
自分が受けた感じとしては、キャラの掘り下げが色々足りないなぁ、でも長いなぁと思いながら鑑賞していました。
人間国宝となった喜久雄(3代目花井半二郎)の、少年期から壮年期までをドキュメンタリータッチで駆け足3時間にまとめました、という感想です。
そりゃ50年を3時間にまとめたらダイジェストっぽくなりますわ…
主役以外だと、
寺島しのぶさんは、露骨に息子(俊介)を贔屓するもっと嫌なお母さんでよかったんじゃないかなーとか
渡辺謙さんの2代目半次郎は喜久雄に入れ込む様子をもっと強く出してもよかったんじゃないかなーとか
嶋田久作さんと三浦貴大さんを、半弥(血)と半次郎(才能)の代理戦争みたいな対立軸にしてもよかったのに…とか
細かいのが色々出てきますが、メインエピソードですら掘り下げ不足に感じたのに、再度エピソードは差し込む隙間が全くありません。
多分、原作のボリュームに対して3時間でも尺が全然足りないということだったんでしょう、と思いました。
全1370件中、421~440件目を表示
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