国宝のレビュー・感想・評価
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主題歌が終わるまで席を立たない方がいいです
映画が終わり、主題歌とエンドロールが流れるといつもはそこで席を立つんですよ。
「あ~、いいものを観た」とグッと伸びをしてスクリーンがまだ明るさを取り戻す前に、空になったポップコーンセットのトレー片手にスタスタと去っていくというのが映画を見た後の流れなんですが、この「国宝」は主題歌の「Luminance」が流れた瞬間、全身に鳥肌が立って、動けなくなったんです。
それで、何故だか自然と涙が溢れてきました。
もちろん良い曲なことは間違いないのですが、多分この曲を単体で聞いても泣くようなことはなかったし、映画の内容に感動したのか?と聞かれるとそういうわけでもなくて何に泣いたのか正直わからないんです。
ただ、上映時間3時間という長尺映画だったのに、体感時間は「鬼滅の刃」の半分くらいで、いつもは映画が終わる前に空になるはずのポップコーン(バターしょうゆ味)はエンドロールが終わったあとも五分の一くらい残したし、上映が終わるまでじっと座ってたし、頬には涙が伝ってたしで、良かった…というよりは「良かったんだろうなぁ…」というのが映画を観たあとの正直な感想でした。
何が良かったかと聞かれたら、わからないんですよ。
悪い意味でなく、本当に「良さ」がわからなくて説明できないというか、普段すき家の牛丼か、たまにコスパの良い焼肉店のちょっと良い肉食べてニヤニヤしてるような人が、三ツ星レストランのフルコースを食べて、美味しかった?と聞かれた時みたいな感じなんです。
評価ができないので星4で採点したのですが、これは映画を観た私自身の思慮不足なだけなので、映画の内容はもっともっと具体的に評価してくださってる方々のレビューを見て参考にしていただいた方がいいと思います。
さて、今から13年くらい前、私がギリギリ20代の時だったんですが、その当時TVで「仮面ライダーフォーゼ」が放送してたんですよね。
その時に2号ライダーを演じていた吉沢亮と、その友人役だった横浜流星のデビュー間もなかった当時の二人が時を経て再び共演ということで、何だか感慨深さを抱きながら観てました。
横浜流星君の関西弁が、普段使わない言葉をこの作品のためになんとか覚えましたというか、そんな不慣れな感じがあったのは気になったけど、渡辺謙はさすがというか関西弁も流暢に喋るんだなぁ…と、変なところで関心したり。
私、北陸育ちなんだけど、大阪には昔からやたらと縁があるので、関西弁には馴染みがあるんです。
タイトルが国宝なので、歌舞伎を舞台にした人間国宝のお話なんだろうなぁ…というくらいの知識と、知人が面白かったと薦めてきたので観た、という感じだったんですが、明治の歌舞伎黄金期の「連獅子」に、遊女が恋人と共に心中を果たす「曽根崎心中」と、なんとな~く見たことあるなという演目が出てくるので、知っている方はより深く楽しめるのではないかと思います。ちなみに私があと知っているのは、実際に見たことある歌舞伎十八番の助六と勧進帳。あとはスーパー歌舞伎のワンピースくらいか…。
内容に関してはどう良かったのかという魅力を上記で申し上げたように、私ごときちょっと良い焼肉店の1000円ちょっとの肉で満足出来るような人間では説明できないので省略させて頂くのですが、歌舞伎に魂を売り、人間国宝にまで昇華して得た「景色」は孤高の上に成り立ったものであって、美しさという言葉と裏腹に、多くのものを犠牲にしてもがき、あがき、手放せなくてしがみ続けた結晶というのが、なんというか、第三者には理解できない到達点なのだけど、その先はどうなるのか…やっぱり「綺麗なもの」のない空間で床に伏せてしまうのかなぁとか、そんなことを考えてみたり。
3時間という長い映画ですが、気づけば終わり、というようにあっさり終わったような印象だったんだけど、エンドロールと同時に涙が流れる。
どう良かったか説明できる語彙力も知識も持ち合わせていない一般市民なので、一言で言うならこれ。
「主題歌が終わるまで席を立たない方がいいです」
この「Luminance」が流れてから聴き終えたあと、映画をどう感じたかが如実に出てくるのではないかと思うので、終わったと思って帰ってしまうのは損ではないかと思います。
すごいのをみた
吉沢亮による吉沢亮の吉沢亮のための映画
正直歌舞伎の演技の良し悪しは分からないけど、吉沢亮の演技がずば抜けて良いことくらいは分かったし、監督も吉沢亮ありきでこの映画を制作したとインタビューにしてるくらいなので強ち間違いではないかなと
というかちょいちょい横浜流星の舞台の表情が気になってしまって。。。
演技の対比としてあえてそういう演出なのかもしれないけど最後までそれが引っかかってしまった
横浜流星の演技が下手だったわけではないし、周りを固める役者さんの演技も当然ながら素晴らしかったのも間違いない
ただ他にも気になるところがいくつかあって、上映時間の長さもありちょっと集中力散漫になってしまった
しかしながら歌舞伎の世界を物語にした映画作品を残したことは今のご時世からも良かったかなと
日本の文化はこれからも残して欲しい
何度でも見たくなる国宝の中毒性を紐解いてみた
5宝目を鑑賞し終えた私がこの素晴らしい映画の中毒性について述べる。
何なんだろうね?
こんなの初めての経験だわ。
観終わって少し経つとまた観たくなる、しかも劇場で。5回も観たらさすがに飽きるだろうと思っていても毎回しっかり感動するし、全編に渡ってべらぼうに面白いし、エンディングで流れる井口さんの美声に魂が震える。
土日の予定がなかったらまた行っちゃう?
席空いてるかな?
やべーまた埋まってるわ!
この繰り返し(常に暇してるわけではない)
ハッ……これがもしや課金しか貢献の術を知らない「推し」なる感情なのか?
確かに「ババンバ」も観たし「線は僕を」も観たけど、でも1回観れば充分なんだよね。
他の主演映画を繰り返し観たくなる訳ではない。つまり俺の推し対象は吉沢亮ではなく喜久雄であり、横浜流星ではなく俊ぼんであると考える方が自然であり、劇中で描かれる彼らの人生に魅了されているからこそ何度でも、お金を払ってでも、国宝が観たくなるのだろう。
彼らの歌舞伎は実際に観れないからこそ、劇場のスクリーンでだけ会えるからこそ、何度でも足を運んでしまうのだろう。
公開2日目に何かに呼ばれたかのようにレイトショーに足を運び、瞬きすら忘れるような映像体験に我を忘れ、あれよあれよと社会現象化してあっという間に100億突破してなお勢いは留まることを知らないこの状況。
今では最早疑う余地もなく、確信めいたものすら感じているのだが、国宝は実写邦画歴代No.1を達成するだろう。
日本人の記憶と記録に残り続けるこの作品を作り上げた全ての役者とスタッフに心からの喝采を送りたい。
喜久雄は報われたのか…
予告編を観た時から観に行きたいと思っていたのだが、満を持してというかタイミングが合ったのでやっと観ることができた。皆さん演技が上手くて作品世界に没入できた。特に歌舞伎の演目を演ってるときの吉沢亮、鬼気迫るものがあってウルッとしてしまった。こりゃあリピートしたくなるのもわかる。
しかしながら吉沢亮の老けメイク何とかならんかったんか、70代だと思うけどシワがなさすぎる、リアリティがない。その辺こだわってりゃあ映像も説得力がでてくると思う。高齢の俳優使っても良かったんじゃない?
旅館で寝てる田中泯見てたら土方巽思い出した(手のひねり方が恐怖奇形人間でクネクネ踊ってる場面となぜかシンクロ)、余談ながら。
俳優の演技力に圧倒されたひとときでした。
長すぎるのがもったいない
同名小説を映画化した『国宝』。
主演の吉沢亮演じる喜久雄と、横浜流星演じる俊介のライバル関係は、血筋と才能という如何ともし難いテーマを軸に、対立と共感が複雑に絡み合う。
脇を固める俳優陣も秀逸。田中泯の妖艶さ(本物の人間国宝っぽい)、寺島しのぶの静かなるも強烈な存在感(本物のおかみさんっぽい)、そして渡辺謙の熟練の演技(本物の歌舞伎役者っぽい)など、それぞれが物語に厚みを持たせている。
一方で、上映時間175分という長さはマイナスポイント。間延びしたシーンも多々あり、冗長で後半は集中できなかった。もっとコンパクトにすれば素晴らしかったと思う。
せっかくのダイナミックな視点の映像や演技なのに、途中で席を立つ人もいてなんだかもったいなかった。
映画としての構成に課題を感じる。
勧められて鑑賞👍自身では絶対に行かないジャンルですが面白いよ〜とか...
いい映画なのでしょうが。
世界に誇れるクオリティ!
役者の本気
3時間でも大丈夫でした。
日本映画史に残る傑作
面白いとか、感動とか月並みな感想を超えて、ただ、ただ凄い映画を観た!というのが正直な感想。こんな作品は観たことがない。ただ一途にひたむきに歌舞伎の芸に没頭する人間の生涯を垣間見たと言えばいいのか。吉沢亮と横浜流星の圧巻の演技(ホントに凄いです!)。そして人間国宝役の田中泯のこの世のものとは思えない幽玄な佇まい。その世界観に圧倒された3時間。長尺だけど、一寸たりとも目が離せず、見終わった後に茫然自失となり、立ち上がった際には膝がガクガクしてました。映画好きの方は是非映画館で観ていただきたいです。
ん〜やはり…
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