国宝のレビュー・感想・評価
全1368件中、401~420件目を表示
撮影抜群、質高く奥行きのある素晴らしい作品
「悪人」「怒り」「流浪の月」などを監督した李相日監督の作品。今年一番の邦画という呼び声の高さから逆に引いていたが、満席の劇場で本日鑑賞。
任侠の一家に生まれた主人公喜久雄、抗争で父を亡くした後、天性の才能を見抜いた上方歌舞伎の名門の当主が引き取り、歌舞伎の世界で跡取り息子の俊介と芸を高め合う。
歌舞伎役者としての光と影、伝統芸能である歌舞伎の女方を特段の説明なく、映像と細かな物語なき展開で見事に描き切っており、特に舞台のシーンは圧巻。監督の李相日監督の才能に圧倒される。
日頃観ているインディペンデント映画とは異なり、とにかく桁違いの手間と時間とお金(10億円?)をかけて制作された映画。東宝配給で大規模上映の商業映画ながら、観る者の心に迫る質の高さと奥行きを感じる。
撮影は、カンヌ国際映画祭パルムドール受賞作を手がけたソフィアン・エル・ファニ。そのカメラワークが秀逸で、舞台や舞台裏をドキュメンタリーかのような臨場感で写している所が素晴らしい。
キャスティングも作品にハマっており、主人公喜久雄を演じた吉沢亮、梨園に生まれた俊介を横浜流星が好演。彼らが舞台で歌舞伎の長尺の演目を演じ切ったところは圧巻。そこに役者たちの凄まじい努力の跡が感じられる。
自分自身、ここ5年余り日本舞踊を鑑賞してきたこともあり、舞台での舞や謡は被るものが多かった。その目線で見ても、吉沢亮がクォリティ高く舞台で演じているところが素晴らしいと感じる。
3時間近い上映時間、歌舞伎の舞台のシーンが長く続くも、ずっとスクリーンに引き込まれた作品。これは映画館のスクリーンで観るべき映画。
観る者に媚びない内容、それを高いクォリティで映画化している。このような映画を観ると、邦画の未来が明るく感じられる。
歌舞伎が苦手でも見るべき
ほぼすべての人々が絶賛しているので見に行かざるをえませんでした。
山梨の映画館がほぼ埋まっていました、滅多にありませんよ、鬼滅とかアイドルのライブ以外でこんなに埋まってるのは。
評判通り素晴らしかったです、私は歌舞伎に全く興味がありません、どちらかと言えば苦手です、そんな私でも関係なくストーリーが面白過ぎて3時間全く退屈しませんでした。
頻尿に悩む年頃で念のため漢方を飲んで行きましたが大丈夫でした、とにかく緊張感が凄過ぎて体に力が入ってしまう、田中民の顔が恐くてビビりましたが持ち堪えました。
ざっくり言えば二人の歌舞伎役者の思春期から老齢になるまでを非常に上手く描いております、大河的でもありますが、Netfrixでたっぷり予算をかけて連続ドラマで見て観たいですね。歌舞伎素人に分かりやすいような演目及びベストシーンが使われているのでしょうか、
非常に分かりやすく入って来ました、かと言って歌舞伎を改めて見ようとは思いませんが。
とにかくお話が素晴らしい、人間関係にドロドロは付き物ですが、それの究極版なのではないでしょうか、俳優陣も素晴らしく、余計な人は一人としていません。特に寺島しのぶさんは本物ですし、田中民さんは凄すぎる。普通なら主役を食う位の演技をしていますが、吉沢さんも横浜さんもそれ以上に凄かったし、渡辺謙も弱ってからの凄さね。
まあ興奮して色んな人に勧めたくなる映画ですね、久々に。
ちょっとマイナスしたのはエンドクレジットに流れる曲が好みではありませんでした、なぜ
ビリーアイリッシュみたいな歌い方なのか理解不能。
圧巻すぎて尿意も忘れる。
が、これだけ長尺の作品が増えてくると、
そろそろ劇場側も「途中休憩アリ上映回」を
検討してもいいかも。まじで。
しまじろう映画みたいだけど。
公開1カ月経ってもほぼほぼ満席の劇場で、途中席を立つ人も1人や2人じゃなかったし。
何の予備知識もなくみたから、冒頭の子役時代の流れからは、てっきりキクオ役は武闘派の横浜流星くんになると思ってたら逆でした。
役が変わってすぐ三浦くんに食ってかかるシーンみたら、そういえば吉沢くんもマイキーだったな、と妙に納得。
作品自体は歌舞伎ミリしらでも楽しめる大河ドラマ。
カンヌで絶賛は伊達じゃない。
間違いなく、ふたりの若き大河俳優メインキャスト、監督の代表作になるであろう作品。
これだけのボリュームでありながら、一切の無駄もなく惹き込み続ける展開の連続。
興収では来週公開のおばけアニメ映画の足元にも及ばないかもしれないが、2025公開ではエフワンと並び私的ナンバーワン候補。
どっちも実在の世界(F1、歌舞伎)における架空の人物をイキイキとリアル描くという共通点もあり、間違いなく2作とも映画史に後世まで語りつがれる名作になると思います。
しっかり(トイレの)準備して是非。
凄絶の一言
2人の歌舞伎役者の数奇な運命と絡み合う人生がとにかく凄絶の一言。
吉沢亮さんと横浜流星さんお二人の演技に圧倒され、田中泯さんの鷺姫に魅了され、歌舞伎の魔力に気圧された3時間でした。
特に吉沢亮さんの憑依っぷりは凄まじく、気が早いかも知れませんが、日本アカデミー主演男優賞は吉沢さんで決まりではないかと思いました。
ただ、主役お二人とも顔がキレイなので、女形としてインしている時には途中でどちらがどちらかわからなくなったのは自分の眼力不足を嘆くこととなりましたが(汗)
吉沢亮さんは例のお酒絡みの出来事でフェードアウトにならず、本当に貴重な役者さんを失うことにならなくて良かったと痛感しました。
決してハッピーエンドではありませんが、バッドエンドでもなく、観終わったあとも不思議な余韻に浸ることになりました。
1つヒントとしては、曽根崎心中の概略をおさえておいてから観ると、より一層楽しめると思います。
細かい点が気になる
全体的には面白かったし、「今1番ほしいものはシュン坊の血や」はグッときた。これがやりたい映画とわかった瞬間でもあり、そこから加速的に面白かった。
ただ、すぐ撃たれて死ぬ永瀬になぜわざわざ「見とけよ」と言わせたのか。なぜ渡辺謙は劇的すぎるタイミングで血を吐いたのか。「悪魔はんと取引してた」とまで子供に言う必要はあったのか。森七菜は必要なキャラだったのか。見上愛の「ウチ、東一郎はんに決めた」の唐突さは狙いなのか、尺の問題なのか。などなど、細かい部分で引っかかることが多かった。基本的にはセリフで言い過ぎ問題だ。言わんでも分かるけどなぁという描写はいくつもあったと感じている。
それ以外で特に気になったのは、観たい部分をすっ飛ばすこと。高校生シュン坊がキクオを受け入れるキッカケくらいは観たかったし、大人の二人がどうやって仲直りしたのかも観たかった。
「今1番ほしいものはシュン坊の血や」を1時間くらいで言わせるという計画で作っていれば、余分なセリフも余分な登場人物も自ずとキレて短くできたんじゃないかなぁと思った。やっぱり3時間は辛いから。
表情から所作まで素晴らしい
歌舞伎に関わる二人の男の人生の話。所作の細かいところまで作り込む丁寧さと、時間軸を飛ばして人生全体までひっくるめて作る大胆さの融合。舞台に上がる時の緊張感、自分に来ると思っていた役が相手に行ってしまう落胆とその芸を見せられた時の焦燥感、歌舞伎の演技中の感情の発露など主演二人の演技が素晴らしい。
息をのんで観る
お二人にハグしたい!
異世界の物語
TOHOシネマズ緑井で映画「国宝」を鑑賞しました。
公開されてから世間的な評価も高く注目していましたが、上映時間が約3時間ということで今まで観に行くのを躊躇していました。
観に行ったのが土曜ということで、客層は女子学生の数人グループや家族連れらしき人々など様々。
--任侠の家に生まれた主人公の喜久雄(吉沢亮)が、代々続く歌舞伎の家に拾われる。歌舞伎の名家に育った俊介(横浜流星)との友情と葛藤、そして挫折を乗り越えて芸の力で歌舞伎役者の頂点、人間国宝に上り詰めるまでの半生を描く。--
う〜ん。評判の割には自分には合わなかったかな。途中で眠るかと思ったけど、そこまで眠くもならなかったので、一般人には異世界ともいえる歌舞伎界に興味は少し持ったのかも。
それにしても演目とかも全く分からないし、この映画を観て歌舞伎を観に行きたいとも思わなかった。よくできていたけど、なぜ評価が高いのかまでは理解できず。でも、なんとかトイレは我慢出来ました。
吉沢亮のプレッシャーを考えると、お酒の失敗も頷けた…
いやー凄かった…
吉沢亮も横浜流星も圧巻でしたわ!!
特に吉沢亮は『国宝』と銘打って伝統の歌舞伎を題材とした作品の主役としてのプレッシャーはとんでも無かったんじゃないだろーか!?そう言う意味では本人と役柄がシンクロしたかも!?
その中圧巻の演技だった。歌舞伎シーンも勿論、屋上での「どこ見てたんやろな」のシーンは印象的だった…。
アイリスオオヤマのCMの人とは思えんかった!笑
元々喜劇もでき、好きな俳優だったが益々好きな俳優になった。
他の役者も良かった!渡辺謙は勿論!!
寺島しのぶも流石関係者!居るだけでリアルに見えた。
田中泯も流石ですわ!存在感抜群!
ストーリーは前にNHKのドラマで見た『落語心中』に似た展開だったが、まずまずだった。
何度も何度も観たいと思う作品では無いけど印象的な作品だった。
ただひとつ思うのは何かが足りない気がした…
感動は吉沢亮達の頑張りに対して感じた物であり、ストーリー的に感じた物では無かった。そこが残念。
ただただ重い....
率直に良い作品でした。しかしツッコミどころも多く(主演の二人が代わる代わるどさ回りしてでも女方演って生活してたり...「他の仕事探せよ!」と言いたくなりました)完璧とは言い難い。主演の吉沢君の演技は非の打ち所がない素晴らしい芝居でしたが、映画じたいは、制作側の「どうですか?良い映画でしょう!」と言わんばかりの圧力を感じました。原作も濃厚で素晴らしい内容だと思いますが、そもそも無形文化財でもあり日本独特の様式美の世界である歌舞伎を題材にして、それなりの演出手腕の監督と名のあるキャストを揃えれば映画ビジネス的に老若男女多くの観客動員も見込めますし、おのずと素晴らしい評価を得る作品になるのは当然のこと。その中でいちばん大きな成果をあげたのはやはり、吉沢亮でしょう。同年代で同じ仮面ライダー出身の他の売れっ子俳優も何人か大活躍してますが、彼らが嫉妬するぐらいこの役は幸運な巡り合わせです。嫌らしい言い方をすれば彼は俳優として非常に〝得〟をしました。歌舞伎の難しい所作等、完璧にマスターした賜物でしょうね。まあ、もし他の俳優さん達が抜擢されててもプロですから演じる能力はあるでしょうけど。ストーリー的には、侠客の倅として生まれ、紆余曲折を得て最後は人間〝国宝〟に上り詰めるという一応、出世物語とも言えますが、見終わった後の重苦しい気持ちがなかなか抜けませんでした。結論、良い映画です。しかし、もう一度観たいかと聞かれたら今のところは一度の鑑賞でじゅうぶんかと。
2人の演技が素晴らしい
今最も旬といってもいいイケメン俳優がそろって出てて話題が先行していてプロモーションも盛んで商業的に見えて鑑賞するかどうか迷いましたが行ってみたら思いのほかよかったです。2人の歌舞伎演技はもちろん本職に比べればどうかはあるかもしれませんが2人は迫真の演技でした。この映画を見るまでは横浜流星の方が動きのある演技は上と思ってましたが、吉沢亮は鬼気迫るものがありずいぶん表現する力が上がったなと感じました。内容は3時間という長さを感じさせず見る人を飽きさせないと思います。血筋と才の葛藤、芸を極めてその先の景色を求める生き方、ほんの一握りのはるか高く狭い頂を目指す人間の姿に感銘を受けます。人間国宝の世界を少し垣間見た気がします。映画の撮り方もよかった。特に歌舞伎シーンの寄りは舞台の歌舞伎では見ることはできないので迫力がありました。
全1368件中、401~420件目を表示
映画チケットがいつでも1,500円!
詳細は遷移先をご確認ください。