劇場公開日 2025年6月6日

国宝のレビュー・感想・評価

全1777件中、201~220件目を表示

4.5報われぬ覚悟の美学

2025年9月24日
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鑑賞方法:映画館

歌舞伎という閉じた世界を題材にしながら、芸術と人間の宿命を描いた力作。長崎に生まれ育った青年が、血縁のしがらみもない名門に身を寄せ、やがて人間国宝と呼ばれる境地に至るまでを3時間近くにわたって描くのは、近年の邦画として異例の挑戦。公開初週こそ空席が目立ったが、口コミが観客を呼び込み、2003年公開の「踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ!」以来、実写の邦画作品としては22年ぶりに興行収入100億円を突破した。内容が評価されて伸びていく実写邦画は久しくなかっただけに、観客の支持が数字に直結するという原点を見せつけられた格好だ。

では、なぜこれほどまでに支持されたのか。ひとつには、俳優陣の演技が作品の重厚さを支えている点が大きい。吉沢亮の鬼気迫る表情、横浜流星の葛藤に揺れる佇まい、渡辺謙の圧倒的存在感――舞台芸術の緊張感を映画という媒体に落とし込む力量は特筆に値する。観客は「虚構の中の虚構」である歌舞伎の演目をスクリーン越しに覗きながら、それが同時に役者たち自身の人生の断面でもあることに気づく。その入れ子構造が、単なる芸道ものを超えて、普遍的な人間の営みへと昇華している。

ただし、手放しで絶賛するのは容易だが、いくつか課題も浮かぶ。まず尺の長さである。175分という長尺は、観客に緊張感と没入を与える一方で、中盤の展開の冗長さや説明不足を助長している。原作小説で描かれた人間関係や背景が端折られたために、感情移入できずに置いていかれる観客も少なくない。また、歌舞伎という文化的素養が前提になっているため、芸能に馴染みの薄い層には難解に映る場面もある。興行的な成功と裏腹に、作品の門戸は決して広くはない。

一方で、この映画が日本の労働観や組織観とも地続きである点に注目したい。芸道にすべてを捧げるという姿は、サラリーマン社会における「会社人間」の宿命と重なる。血筋や序列に翻弄され、時に不条理に打ちのめされながらも、信じる道を突き進む。報われる保証もなく、それでも積み重ねを辞めない。その姿勢が、芸の世界でもビジネスの世界でも共感を呼ぶの。『国宝』が単なる歌舞伎映画の枠を超えて社会的な広がりを持ち得たのは、観客一人ひとりがそこに自分の姿を重ねられたからではないだろうか。

総じて、『国宝』は2025年を代表する邦画となる可能性を秘めている。日本アカデミー賞での受賞も視野に入り、海外映画祭での評価も期待できる。課題を抱えつつも、それを凌駕する熱量とテーマ性がある。芸術とは何か、人間とは何か――その根源的な問いを正面から観客に投げかける勇気を持った映画が、ここまで多くの人の心を動かしている事実自体が、この国の文化にとって大きな意味を持つのではないか。

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こひくき

4.01年半の厳しい練習に耐えてこその美しさ

2025年9月24日
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鑑賞方法:映画館

驚く

斬新

歌舞伎シーンの美しさは、彼らの必死の努力があってこそ、歌舞伎の持つ元来の美しさ、映画技術と相まって表現出来たと思います。?子供の頃から稽古と舞台出演をしている本業の歌舞伎役者さんに踊りが劣るのは当たり前ですが、映画としての演技と容貌を含む役のイメージ、歌舞伎表現の総合評価で見れば、これ以上のキャストはないと思います。
ドラマ展開も面白いです。
ただ「悪魔に魂を売らないと芸だけで血筋の無いものはトップに立てない」と言う世界観は、私の世界観とは違うので後味が悪くて星一つ減りました。
日本人が歌舞伎という素晴らしい伝統文化を持ちながら、歌舞伎を見た経験も、歌舞伎への関心もなく、宝の持ち腐れだったのが、この映画を観て、自国が素晴らしい伝統文化を持っていることに気付いたことはこの映画の何よりの功績だと思います。

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まりまり

2.5うん。え。そんなに?

2025年9月24日
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鑑賞方法:映画館

驚く

斬新

ネットの評価が高く、楽しみに見に行った映画でした。
正直、あまりストーリーは面白くない。しかし、撮影技術はすごかった。
幼少期からの描写から大人になるまでのストーリーが
鮮明に描かれていてすごいと思う反面、全然ストーリーが浅いからアニメとか内容が凝っている作品が好きな自分には全く刺さらなかった。

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キッズ

3.0評判は良かったので観に行って「これで?」って感想しか思い浮かべませ...

2025年9月23日
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評判は良かったので観に行って「これで?」って感想しか思い浮かべませんでした。普通でしたね。

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シン0627

3.0寝不足で見てはいけない

2025年9月23日
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鑑賞方法:映画館

●印象に残った点

-映像の美しさ

-主演2人、田中泯、黒川想矢、森七菜の演技

-嘘くささが見えない真摯な脚本、美術、エキストラ(観客)

-音楽(歌舞伎のBGM、エンディングテーマとも)

●惜しく感じた点

喜久雄が代役を成功させ、俊介と春江が姿を消すシーンがドラマのハイライトに感じてしまい、その後の紆余曲折を積み重ねてのラストへの到達まで、それを超えるドラマを感じらづらかった。

「この長尺が必要だった」「原作から考えるとむしろ切り過ぎ」というレビューを見てなるほどと思うが、自分にはマイナスに作用したようだ。

喜久雄と俊介の立場がシーソーのように入れ替わりながら進むプロットが予想の範囲を出ず新しい驚きがなく、寝不足もあって後半は眠くなってしまった。体調万全で見ていたらどう感じただろうか。

その中で森七菜のくだり、田中泯のくだり、エンディングテーマは出色だと感じた。

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たも

3.5好みの問題

2025年9月23日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

知的

 確かに、映像美と役者の熱演はすごいものがありました。歌舞伎も楽しめます。この映像美だけでも観る価値はあります。ただ、個人的な好みとしては、オチが割れすぎで、そのわりに尺が長すぎた感があります。
 いや、いいんですよ。かなり分かりやすく伏線を回収してくれるので、それは嫌いじゃないです。長尺で飽きが来たかと言うとそうでもないし、必要以上に客に緊張を強いるものでもなかったです。
 でも、「こうなるんだろうなぁ」と思った以上の展開がない。友人からも「あれは見ておけ」と言われてたので、今度、会った時に、一応「大人の対応」をしておこうと思わせる感じでした。

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えんげい

5.0ただただ素晴らしい

2025年9月23日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

興奮

驚く

原作は未読
芸の為に全てを捨てて全て掛けた男の一生を描いた男の物語
梨園の外から歌舞伎の世界に入った主人公のサクセスストーリー
喜び、栄光、挫折すべてが詰まっていた

歌舞伎のシーンも見物。歌舞伎の美しさを見事に撮っている
一つ気になったところは3時間近くで長い。少し中弛みを感じた。
それでも見終わった後の満足感は充分超えるが

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まほろば、

4.5噂どおり

2025年9月23日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

興奮

やっと観に行くことができた。

素晴らしい演技。
吉沢亮さんと横浜流星さんの役作り、大変だったことが本当にわかる。
最後の鷺娘のシーンでは鳥肌がたった。
幕が降りるところで思わず拍手してしまう臨場感。
3時間の超大作でも長さを感じず観られた。
本当に映像の美しさに見惚れる
歌舞伎も観に行きたいと思った。

大ヒットだからとりあえず観に来たのかな?的な隣のおじさんがスマホで時間を何度も確認するので、せっかくの映画の中の世界から現実に引き戻されたのが悔しい。

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いちごのチョコレート

2.0つまらん

2025年9月23日
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歌舞伎に興味がないので。歌舞伎興味ない人は見なくていいと思います。

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ことり

4.5やっと観た

2025年9月23日
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鑑賞方法:映画館

周りの評判も良くて観ました。
映像が良い。音声なしでもフルでみれると思った。自分自身がカメラをやっているから尚更。ドラマとかでこのクオリティは無理でしょう多分。

評判が良いのですぐに余韻に浸れる映画なのかなと思っていたがちょっと違った。2.3日くらい経ってから内容について色々考えてしまう。

とりあえず観た方がいい。絶対。

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わおう

5.0なんとも言えない感情。

2025年9月23日
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鑑賞方法:映画館

怖い

興奮

周りから早く観に行け!と言われ、ようやく朝活で行ってきた。
土曜日とは言え、朝早い8:45の劇場は8割ほど埋まっていた。

3時間があっという間。歌舞伎は家柄が全てということしか知らない私でも入り込めた。
鑑賞した後の感想がいい意味で何も出てこない。とにかく、なんかすごいものを目撃した気分。
何度も鑑賞するファンの気持ちがとてもわかる。

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ゆーにゃん

3.0劇場版の朝ドラを見せられた気分

2025年9月23日
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鑑賞方法:映画館

なぜか高評価されている映画。三時間という長さで何とか面白さを誤魔化そうとしてる感が出ていて自分には合いませんでした。よくある物語だな〜としか感じられませんでした。主人公の女たらしが凄くて共感できないところも多く、全力に芸に尽くしてるように見えるけど結局は自分の他の欲に囚われて堕ちてしまったと自分は感じましたね。それもリアルっぽさを出したかったのでしょうか。多くの登場人物の死で何とかお涙頂戴シーンを作っている感じです。総合的に見ると、時間に囚われた映画だなと思いました。

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寿司

1.0期待はずれ

2025年9月23日
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鑑賞方法:映画館

単純

ほとんどのの友人が絶賛するので、期待大でいきました。何か、全てがエンタメ感がギッシリで、悪い意味で内容も分かりやすく、こちらが考えさせられるシーンが全く無い。内容も、脚本もありきたりですが、歌舞伎のシーンは美しいです。
皆、あっという間というが私は超長く感じました。
何か、こういうのに喜べない俺が悪いのか、そう言う気持ちになりました。

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nori

5.0すごい

2025年9月22日
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鑑賞方法:映画館

なんとも自分の語彙力の無さに驚くところなのだけど
とにかくスゴイ。

圧巻、息を呑むとはこういう事かと。

コレを機に歌舞伎を観に行こうと思う人が増えたのではないでしょうか?

吉沢亮も横浜流星の、私たちの想像も出来ないくらい歌舞伎の稽古をしたのだろうと思わせる演技力に
ただただ凄い、凄い以外の言葉が出ないほどとにかく凄かったのです。
(仮面ライダーメテオとトッキュー4号だったあの頃を思い出して、本当に素敵な役者さんになったなぁとなんだか親ゴロロも笑)

歌舞伎のシーンは余りのすごさに気付いたら涙が出ました。
凄すぎて泣くとかあるんやな。゚(゚´ω`゚)゚。ピィ-

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ちー

2.5可もなく不可もなく

2025年9月22日
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鑑賞方法:映画館

単純

知的

斬新

全編通して予定調和だった。
だよね、そうですよね、知ってました的なシナリオ構成。
田中泯の役どころも美しい象徴的な存在。
これ2人のゲイの色恋沙汰にしたら、よりご法度感が出て面白かったと思う。
歌舞伎が題材なだけで、特別な物は何も感じられなかった。

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kenshin

3.0すごいんだろうけど...。

2025年9月22日
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正直そこまで響かない。
色恋沙汰があるから内心モヤっとする。
元人間国宝の話は深いな〜と思ったけどあとはレールの上を無理矢理通ったと言う感じのストーリー。

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じゃっきー

4.5神は細部に宿る

2025年9月22日
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泣ける

遠い記憶を呼び起こさせる映画でした。

幼き頃、私は日本舞踊を習っていました。
きちんと礼をして、稽古を始め、礼をして終わる。
普段は優しい師匠でしたが、礼を疎かにすると稽古をつけてもらえませんでした。
特に師匠に厳しく言われていたことを思い出しました。
「神は細部に宿る。指先足先の仕草ひとつ、首の傾け方視線の向け方ひとつで全く違う表現になる。」

主演のお二人はきっと、舞踊の稽古のほうに力を入れていらしたのではないでしょうか。それくらい指先、足先まできちんと表現されていました。
まるでドキュメンタリーをみているような気持ちで3時間超えの長編とは思えないほどあっという間に時間が過ぎました。

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サリー

1.0私が変?

2025年9月22日
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鑑賞方法:映画館

単純

脚本がダメなのかストーリーにメリハリがなく、ドラマとしての面白さが全くありませんでした
登場人物も薄くて全く印象に残らなかったし!
歌舞伎シーンは、素人でもそれなりのカメラがあれば美しく映えるので、この映画だからということもないような印象です
ただ吉沢亮さん、横浜流星さんはかなり練習されたなと感じました なので⭐1です
この映画がヒットする要因が私には理解できません
私が変なのでしょうか!

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抹茶のムース

4.0国宝

2025年9月22日
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鑑賞方法:映画館

国産ジョーカー

顔面国宝が人間国宝に

渡辺謙のすごさ再確認

寺島しのぶ違和感なし

映画館で見れば良さが増す

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TMGE

4.0渡辺謙の存在感がスゴイ!

2025年9月22日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

怖い

ドキドキ

あの厳しい歌舞伎の演舞をきちんと再現できているのか、素人の私には全く分かりませんが、迫力を感じました。
また、映画として渡辺謙さんの存在感に圧倒された映画でした。
この映画で、歌舞伎やその他の日本古来の伝統芸能にも興味を持つ方が増えるといいですね。

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Jsan
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