国宝のレビュー・感想・評価
全1801件中、701~720件目を表示
この時代に「命を賭ける」ということ
この映画のテーマは「どれだけ1つのことだけに命を賭けられるか」ということと感じました。
人間『国宝』というタイトルのとおり、生きながらにして、命をかけてその境地に達した人のみが「宝」となれ、
キラキラとした雪や、光の景色をみることができます。
これをテーマに各登場人物を私が感じた視点で見ていきます。
【物語と登場人物】
・喜久雄
父親の死に際の美しさ(命を賭けた姿)を見届けたことが、
図らずも彼にその美しさを追い求めさせるきっかけになりました。
ただ、道のりは苦難だらけでした。
魔性の女ならぬ、魔性の男。自然と女性がよってきて、性的な要求には抗えない。もしくは、登りつめるために(無意識に)利用していたか。
名門の俊介とずっといることで嫌でも感じる、血筋への憧れ。
とくに、半二郎(渡辺謙)が亡くなったとき、うなだれる喜久雄をみて、万菊(国宝のおじいちゃん)は、まだ喜久雄には血筋への執着があると認識し、見放します。
血筋もない、名声もない、パートナーもいない、自分には歌舞伎しかない。そんな状態になり、それを感じ取ったのか天から通じたのか、万菊が声をかけました。
そして、俊介が亡くなり、最後の心残りであった娘への心のわだかまりもなくなったとき、真に歌舞伎のみに向き合うことができ、その境地に達することができました。
・俊介(横浜流星)
歌舞伎への熱意はあったものの、それは純粋な踊りへの熱意ではなく、自己顕示欲、負けん気、家柄に対する責任からくるもので、自己への執着がありました。なので、境地までは達して国宝になることは叶いませんでした。
ですが文字通り、命をかけた最期の演技だからこそ、キラキラの景色が見えていた(=境地に達した)ように思えます。
・半二郎(渡辺謙)
歌舞伎一家の長として、国宝になるためには覚悟と命を賭けることは気づいており、
血筋に縛れられている自分の息子は「国宝」にはなれないと悟り、期待を込めて喜久雄に名前を譲ったのかもしれません。
そして彼自身も、最期に俊介の名前を呼んだように、息子に対しての負い目、未練が捨てきれず、(純粋に歌舞伎だけに向き合えなかった)結果的に国宝にはなれませんでした。
・春江(高畑充希)
命を賭ける人に惹かれる、支える(ことに命を賭けていた)春江。
ひたすらに復讐に取り憑かれ、歌舞伎を追求する喜久雄に惹かれます。しかし、売れっ子になり、結婚という選択肢をだされ、迷いが生じた喜久雄に魅力を失ったのか、もしくは結婚して子供を産むと、執着が生まれ、歌舞伎の邪魔になると予見していたのか、喜久雄から離れます。
そして、喜久雄に負け、心の底からうまくなりたいと思った俊介に惹かれ、サポートします。
しかし、俊介が死んだあとは、再び、歌舞伎に命を賭けるようになった喜久雄の舞踊を客席で妻のように見届けます。
ある意味、彼女は、主人公に近いくらい覚悟を持っていた強い人物に感じます。
【演出について】
普段、歌舞伎や俯瞰した視点で見ることが多いですが、ひたすらに表情、手振りに着目
また、演者からみた客席の風景も多用しており、新鮮で飽きずに見ることができました。
【俳優】
個人的には横浜流星推しだったのもあり、特に歌舞伎シーンでは、はじめは目立つ顔立ちの俊介に目がいきました。
しかし、歌舞伎では役になりきることが重視されるとわかってくると、
逆に濃すぎない吉沢亮こそが歌舞伎向きだと感じました。
何も歌舞伎を知らない想像ですが、歌舞伎の女形が白塗り(=凹凸をなくす)のもあくまでそんな意図がある気がします。
最後まで、歌舞伎のように徹底して豊かな表情をみせないものの、しっかりと見ている人に語りかけてくる演技はさすがでした。
そして、ふたりとも、素人の自分には歌舞伎の演技には惹き込まれました。忙しいなかでも相当練習されたのだと思います。
黒川想矢くん、『怪物』の主人公の子役だったことを、エンドロールで気づきました。今作でも圧巻の演技でしたし、そこに少し成長して整った顔がさらに今作の魅力にあっていました。
国宝のおじいちゃん。俳優は田中泯という有名な独特なダンサー。PERFECTDAYSで認識しはじめました。
表現者だからこそ、一言一言に重みがあり、この作品のタイトルを背負う、とてもとても重要な存在になっていたと思います。一番印象的でした。
【脚本】
原作との比較はわかりませんが、
もっとエンタメよりにするなら、もっと裏切りや憎しみ、感動などを前面に出したほうが観客は飽きないでしょう。
ただ、安易にそちらに振らず、歌舞伎と、俳優の演技にフォーカスさせる脚本となっており、好印象でした。
個人的には映画は脚本より俳優と演出が大事だと思っています。
【劇伴(音楽)】
脚本同様、派手な音楽は多様せず、無音な場面も多かったように感じました。
観客の感情を引き出すというより支えるような音楽が多かったです。エンドロールの井口理の曲もちょうどよかったですね。
ただ、必要以上に音楽が全体をより重くしすぎた感はあり、鑑賞後に疲れる一端にはなっていたかもしれません。
【印象に残ったシーン】
命を賭けているシーン、歌舞伎のシーンはどれもよかったですが、それ以外でいうと
全てに見放され、ビルの屋上でまさに「空っぽ」になっていたときの吉沢亮の演技がよかったです。
それまでの緊張の糸がきれた、可哀想だけど、ようやく解放されたような、ちょっと安心しました。
【この映画自体の意義】
・3時間という長丁場
・歌舞伎という若者受けしない題材
・全体的に重く、驚くドンデン返しもない
という時代に逆行している作品に対して、世代を超えて劇場内の人が一体となって全身で感じる。
この時間こそが映画(館)の良さと思いますし、そんな空間にいられることが幸せに感じます。
タイパ重視の世の中も、まだまだ捨てたもんじゃないなと思いました。
さらに、映画を通じて日本文化を広める、映画の文化的価値、外交的価値としても素晴らしいのではないでしょうか。
(本来は歌舞伎を引っ張ってきた松竹がやるべきですが、東宝だからこそできたとも思います)
【総評】
私が重めの映画が好きというのもありますが、
俳優、脚本、演出、そして歌舞伎という舞台が見事にマッチした素晴らしい作品でした。
歌舞伎はほぼ見たことないですが、歌舞伎を見に行きたくなるのに十分な魅力を感じました。
すべてを犠牲にしてなにかに執着する、というのはとてもできないですが、その景色を私もみてみたいものです。
久々に良い映画体験ができ、これだけの長文のレビューも書きたくなりました。
美しいが、表面的で退屈な作品
映像は大変美しく、この映画に関わる俳優陣やスタッフの方々が心血を注いで撮影に挑んだであろう情熱は伝わってきました。
が、その熱意は表明的な映像美に終始するのみで、映画としては退屈でした。
熱量の感じられる俳優陣の演技には特に不満もありませんが、脚本が悪いのか監督の力量か、単に時系列に筋を追うだけで、そこに至るまでの人物の心情が描かれていない為に登場人物に全く共感、感情移入できず、ストーリーもご都合主義な予定調和。
子役時代の前半はまだ新鮮味を楽しめましたが、後半すっかり飽きてしまい退屈で退屈で、早く終わってくれ〜としか思えませんでした。
私は感動症なので心の琴線に触れる映画はどんな小作品でも泣いてしまうのが常ですが、こちらは映画として『一見豪華で綺麗だが、内容は人の心が描かれていない表面的な作品』と感じられてしまい、鑑賞後は時間を無駄にした徒労に胸のモヤモヤと苛立ちを感じながら映画館を後にする事になりました。
映像面であそこまで美しく作り込んでいながら勿体無い作品だとも思います。
非常に多くの方々による大絶賛のレビューを読み、人の感じ方は本当に人それぞれである事を改めて実感致しました。
お好きな方には申し訳ありませんが、私の正直な感想です。
素晴らしい❗️ 美しい❗️
主人公二人と田中泯の女形の妖艶な姿にうっとりする三時間です。歌舞伎の踊りにオーケストラの音楽がドンピシャに合っていました。
少年喜久雄が雪の降る料亭の中庭で、実父立花権五郎の暗殺現場を目撃するシーン、喜久雄の顔のアップと同時に
ガラスに映り込む実父の最期のカットが映画的で素晴らしかったです。
また、祇園のお茶屋でバヤリースオレンジをグラスに注いでもらうシーン。昔は、バヤリースオレンジは高級なジュースでした。思わずニンマリとしました。
また、田中 泯の手まねきの所作の妖艶さにドキッとさせられました。
さらに、歌舞伎の世界に恋焦がれても、歌舞伎役者にはなれない寺島しのぶの情念の演技も見ものです。
見ることの出来ない異世界の話
公開1か月にも関わらずいまだに満席でした。
好評の映画という以外、事前情報無しで観賞。
一般の人が入り込めない世襲で囲われた歌舞伎の世界。
そこに入り込んでしまった喜久雄が人間国宝にまで上り詰めるストーリー。
世襲という壊せない壁の前に、人生の全てを掛けて乗り越えようとする主人公を吉沢亮さんが演じ、血に守られた立場にいながら、逃げ出してしまうライバル俊介を横浜流星さんが演じている。
この二人さすが大河の主演を演じた俳優さんで、素晴らしい演技を見せる。
二人共に多くの歌舞伎演目を披露、とても見ごたえのあるシーンの連続でした。
寺島しのぶさん、高畑充希さん、森七菜さん、見上愛さんの女優陣も良かった。
特に寺島しのぶさんは、ご自身がリアルにその世界の方なのでとてもリアルに感じる。
私は李監督の「怒り」に出演していた高畑充希さんの演技がとても好きです。それ以上の演技を見せていただきありがとうございます。
最後に、渡辺謙さんがこの作品に深さを表現する演技で出演されていて良かったと思います。
今年度最高の映画となるのだと思います。見ごたえのある映画で満足でした。
ドキュメンタリー??
評判が良かったので。
最近映画見ても忙しくて感想が書けてないなぁ。
およそ3時間という長丁場。
長いなぁとも思わずに鑑賞できる。でも、だからと言って引き込まれたか?と言われると難しい。
3.5よりは上だけど4か?と言われると悩む。
そもそも、面白かったか人に勧めたいかとも言われても悩む。
つまらなくはなかったし、興味深かった。演技も素晴らしかったし、それはそれは稽古が大変だったであろう。という見応えもあった(歌舞伎には全然詳しくないので)。
でもなんだか、悪い意味で昔の日本映画風……?いや、そこがいい。とも言えるのだが。
出てくる人達みんな悪い人ではないんだど、女の人がなんか物分り良すぎ、というか、うーん昭和の話だからと言えばそれまでだけど。
皆、喜久雄君の芸には魅了されたけど誰一人として彼は、誰かを愛せて、彼を本当に愛した人っていたのかなぁ?ってちょい悲しくなった。
全てを捨ててでも手に入れたいというものが見つかってしまうと人は孤独になってしまうのかもね。それを分かりつつ、でも求めずにはいられない。歌舞伎でもスポーツでも好きから始めてるのに辛くなるなんて苦しいけど、きっとそれを超越した何かがあるんだろう。と凡人は思いました。
観るかどうか迷ってる人は観るべし
すごく話題になってる映画だな〜どんなもんだろと思って観に行きました。
観た後の余韻がすごいです。
いろんなシーン、いろんなセリフが頭の中で繰り返されてなかなか日常に戻れません。
メインの2人の子ども時代をしっかり描くので、吉沢亮さんと横浜流星さんはなかなか出てきませんが子役の子たちも素晴らしかったです。
2人川辺で演目の練習してるとことか「こういうシーンがもっと観たい!」と地団駄踏みたい気持ちになりました。
映画って、普通は公開された時に人がワッと入ってそこから徐々にお客さんが減っていくのですが、この作品はどんどん増えてます。人にオススメしたくなる映画です。
映像が美しいし、俳優さん達の演技は素晴らしいし、良いセリフも(ネタバレ無しなので内容は割愛)たくさんあるし、吉沢亮と横浜流星の演じるキャラの関係性などなど、面白い要素が満載です。
行くかどうか迷ってる方はぜひ観てください。
距離感が良い
美しかったとにかく美しかった。主演二人の変転がファウストものの風情をともないながらサスペンス映画のようにどんどん引っ張ってってくれた。上映時間の長さは全く感じず、観終えた後には至高のディナーを完食したような幸福感を得た。中でも、近過ぎず離れ過ぎず、歌舞伎との距離感が快かった。役者、監督、カメラマン、役者…みな梨園とは縁遠い、鴈治郎と寺島しのぶ以外は。その鴈治郎が歌舞伎を指導しつつ脇を固め、実際に梨園を裏から支える寺島しのぶの存在感が、物語を重層的に引き締める。
『曽根崎心中』『道成寺』『鷺娘』…演目自体を深追いせず、テーマに直結し、一番美しく美味しいエッセンスを見事に抽出映像にしている。歌舞伎ファンを惹きつける所以だ。そこで吉沢亮、横浜流星らが躍動している。
これが松竹が創り、勘九郎や七之助、玉三郎が演じたら…敷居が高くなってしまうだろう。
他にも高畑充希、森七菜、見上愛…女優陣の若き才能も魅力的だった。
役者魂
喜久雄がずっと探していた風景。
父親が雪の降りしきる中、「よく見ておけ」と自分の目の前で凶弾に倒れる。
喜久雄は空から降りしきる雪を見上げる。
命がけで芸に生きて最後の鷺娘で父親も見たであろう降りしきる雪を見上げてただ一言
「きれい…」と言う。
血が無い故に苦しみ、血がある故に苦しみ、それでも芸を追求し執着し生きる様に圧倒されました。
吉沢亮さん、横浜流星さんの役者魂が画面から痛いほど伝わってきて苦しいほとでした。
人はここまで何かに没入できるのか…
凡人の私にはたどり着けない領域です。
だからこそ圧倒されます。
もう一度映画館に観に行こうと思います。
吉沢亮の歌舞伎、凄すぎ!
吉沢亮の歌舞伎、凄すぎ!そして美しい。映画の半分は、彼の歌舞伎で占められていると言っても過言ではない。よくぞここまで歌舞伎役者になりきることが出来るものだ。
映画「国宝」って、何? 全く分からず映画を観ていたが、なるほど「人間国宝」のことなんだね。田中民泯が演じる人間国宝の万菊は、まさにという感じだった。
始めは、2人のドロドロの話かと思ったけど、歌舞伎を心底愛した男の友情以上の繋がりと、芸にかける思いがしっかりと伝わってきた。
ちょっと尺は長いが、今年一番の邦画は「国宝」で決まりだな。
それにしても、観客は女性客ばかり。男性1人の客は、俺だけだった。やっぱ、女性は美しいモノに惹かれるんだね。
1つだけ疑問。長崎で一緒に彫物を入れた彼女、彼女のアパートで喜久雄が結婚まで口にした彼女、映画の途中から現れなくなったんだけど、どうなったんだろ?
あと一歩で国宝の作品になれたはず
不条理への反抗が、歌舞伎を「国宝」に昇華させる
観終わって最初に感じたのが、「これは、人生を懸けて不条理に反抗する物語なんだろうな」ということ。
喜久雄の第二の人生は、父の仇討ちを失敗するところから始まる。身寄りのない極道の子供として育ち、夢や目標、幸福を掴みかけても、すんでのところでするすると手から離れていく。まさに不条理の連続のような人生。
しかし喜久雄は、常にその不条理の只中にいながら、境遇を言い訳にせず、唯一の武器である芸を研ぎ続ける。彼は、常に目に執念のようなものを滲ませ、人生の不条理に向き合い、反抗する。ストーリーが進むにつれて、彼の言動はもはや常軌を逸しているとしか言えないものになっていくが、気づけばいつの間にか、観客は彼に釘付けにされてしまう。
彼の狂気を際立たせるのが、この作品の空気感。
この作品の空気には、常に歌舞伎界の因習が纏わりついている。大抵のシーンが歌舞伎の世界か裏舞台。それ以外のシーンでも歌舞伎界を連想させる場面が多い。そんな作りだからか、3時間ほぼ全てに渡って、常に薄氷の上を歩くような張り詰めた緊張感がある。
しかし、それが一層喜久雄の狂気を鮮やかにする。後ろ盾もなく、いつ消えてもおかしくない世界にいながら、常に運命に反抗し続ける彼の一挙手一投足には、狂気的なエネルギーが宿り続ける。
そしてそのエネルギーは、舞台の上で「歌舞伎」として、艷やかに美しく解放される。
その集大成が、最後の「鷺娘」。
だからこそ、人間国宝は「美しいバケモン」なんだろうな。
心配ないさ〜
芸道は修羅の道
個人的に目の手術を行い一ヵ月以上劇場で映画を見れなかったのですが、その間ずっと見たかった作品がこれです。
しかし公開されてかなり日が経つし、平日にも関わらずそれなりの満員なのに驚きました。
更にはネットの映画友だちも普段感想を書かない人達まで本作を見て珍しく感想をUPしているのにも驚きました。
それも早く読みたいというのも手伝って早く見たかったのですが、もう既に書き尽くされていて出がらしの様な感想になってしまうと思います。
なので、思いついたことの箇条書きの様な感想になりそうですが、まずは鑑賞後の印象ですが「これは日本を代表するような作品だったなぁ~」ってのがまず思った事です。
“日本を代表する映画”って、勿論ジブリのアニメもそうだし「鬼滅の刃」でも「ゴジラ-1,0」も間違いなくそうなんですが、私の本作でそう思ったのは何十年に一本位出るか出ないかの特別な作品の意味合いであり、映画の出来だけの話でもなく“日本”を象徴するような意味合いでの印象です。
例えばアメリカ映画で言えば「風と共に去りぬ」とか「ゴッドファーザー」の様な作品ですかね。
そして、レビュータイトルの「芸道は修羅の道」は、前のレビューで書いた『ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング』の「娯楽映画は修羅の道」のモジったものです。
上記で日本を代表する作品と言った事と相反する感じですが、本作については日本だけではなく世界でもエンタメ・芸道等を目指したり職業の人達に共通するテーマも多く含んでいたので、世界中の(特に)そういう職業の人々にも共感を得られる作品に仕上がっていましたし、恐らくトム・クルーズが見ても大いに感じる事がある作品だと思いますよ(笑)
更に監督は在日韓国人、撮影は西洋人、主役二人は映画俳優、国宝役は前衛ダンサーと歌舞伎とは別の世界の人達が歌舞伎という特殊な伝統文化を描いているのには恐らく明確な理由があったのだと思います。
何時ものように原作は未読ですが、長編小説の映画化という事はすぐ理解出来て、かなりの部分省略しているのも分かるし様々なテーマが内包しているのも分かり、そのどの部分に観客が興味を持つのかも人それぞれという感じではありますが、お喋り好きなオバサマ達や落ち着きのないシニア層が大半だった客席が、冒頭から固唾を呑んで見守っていたのは肌で感じられ、それだけでもお見事って拍手を送りたくなりました。
そして私が一番興味を惹かれたテーマは「悪魔との取り引き」の部分ですかね。
これはゲーテの『ファウスト』ですよね。手塚治虫という天才もこのテーマで何作も漫画を描いていますが、己の魂と引き換えに一つだけ欲しいものを手に入れるというテーマと、所謂「ギフテッド」を授けられた者は、その才能を神に為に捧げなければならないという概念とが組み合わさり、利己的と利他的とのせめぎ合いと諦観というのが、創作や特殊技能に携わる人達の共通した絶対的な関心事であり、生きる事の意義そのものという世界観。
それは、日本の特殊文化の“歌舞伎”であっても、世界中の同じ種類の人達には十分過ぎるほどに共感できる普遍的テーマであるし、本作はそれを見事に伝えていた作品であった様に思えました。
だから「俺たち凡人が見ても…」ではなく、その芸や作品に羨望・喝采・陶酔し狂うのも凡人、妬み嫉み嫉妬し狂うのも凡人、その世界を支えているのも実は凡人(大衆・観客・普通人)達であり、彼らがその能力全てを捧げているのは、己や芸(作品)の為のようであって実は我々凡人達の為にであることを忘れてはならないというお話だったのだと思います。
それは、主人公が見たいが見えない場所であり、そこは結局“大向こう”であり、そこは凡人(普通人)の世界なんだと私は解釈しました。
追記.
この作品の子役達も良くて、なんか見覚えがあると思って調べたら「怪物」に出ていた子と「ぼくのお日さま」に出ていた子だった。この子たちも吉沢亮や横浜流星の様な役者になるのでしょうね。今の役者ってホント(上手いではなく)凄いよなぁ~、っていうか本能(感覚?)的に役を掴む能力に長けているのかな?これも“ギフテッド”?
伝統芸能
予告で興味はあったけど他のが先に見たかったから先延ばしになり、まぁいいかな〜っと思ってたんだけど、鑑賞しました😁。
率直に舞台のシーンは綺麗やし物語も良かったです‼️。
舞台でのシーンはどの場面も吉沢亮さん横浜流星さんがとても美しく映像美もあるだろうが映ってて驚きました🫢。
物語も息子と養子の切磋琢磨する姿に惹きつけられました、よくある喧嘩するほど仲が良い等言いますが2人は喧嘩しません、互いを尊敬し合い(奥底では悔しい気持ちもあるだろうが)ながら成長もしているので嫌な感じはいっさいどちらにも思わなかった。
女型のシーンは個人的には吉沢亮さんはザ・女型、横浜流星さんは結構美しく女性に近くみれました☺️(笑)。
物語と芸術が5:5な感じもあり、興味や2人が好きなら大丈夫だけどそうじゃないと眠くなるか❓、美しく魅入ってしまうかもしれないが…。
ただ顔のドアップが多かったような💧、なんか色んな事を観てる人に伝えたかったのかな❓とも思うが個人的になんか印象には残った顔のドアップシーンでした。
全1801件中、701~720件目を表示
映画チケットがいつでも1,500円!
詳細は遷移先をご確認ください。