劇場公開日 2025年6月6日

「20年変わらなかった、私のベスト3が入れ替わった。」国宝 HiraHiraHirappaさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0 20年変わらなかった、私のベスト3が入れ替わった。

2025年10月11日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

興奮

知的

 なんとなんとなんと、これは邦画の金字塔とも言える作品になるでしょう。 観終わって、身体じゅうをうねりのように駆け巡る渦のようなものに圧倒されて、しばらく席を立てませんでした。
 私ごとですが、交通事故で1ヶ月歩けなかったため、公開から1ヶ月経って、ようやく観に行けました。なので、映画.comへのレビューも、じっくりと自分の中で反芻した上で投稿しようと思い、二度目の劇場での観賞後、投稿しております。
 いや~、しばらくこれを超えてくる映画は、おそらく登場しないだろう。 あらゆる要素がいずれも素晴らしい。脚本も演出もすばらしい。芸術性が素晴らしい。主演・助演は言うに及ばず、いずれの役者も素晴らしい。使われる音楽も効果音も素晴らしい。そして何よりカメラがとにかく素晴らしく、一瞬のスキもなく濃密な空間と張り詰めた緊張感を映し出している。
 年100本ていど(しか)映画を見ている(見れていない)中で、心に訴える映画はどれも必ず「画の中に怨念にも似た感情の発露」が映り込んでいると思わせる。この映画もその部分が素晴らしい。しかし、それだけではない。 あらゆる要素が、高い完成度で融合し、長編3時間をまったく感じさせないほど、テンポよくこれに関わるあらゆる人々の怨念と心情を高いレベルで融合させた、完成度の高い映像として描き切れている事に驚愕しかありません。
 もう20年以上、私の邦画・洋画ベスト3は固定されてきましたが、いよいよその順位が入れ替わりました。
 日本アカデミー賞の予想をすれば、作品賞、監督賞、脚本賞、主演男優賞、助演男優賞は、間違いない。カメラ、美術、録音、いずれも入るでしょう。女優陣はあまり重要な役回りではなかったので、入らないでしょうが。

HiraHiraHirappa
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