「道を極める壮絶な人生」国宝 taro1848さんの映画レビュー(感想・評価)
道を極める壮絶な人生
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「すごい映画だった」
映画館での観賞後に漏れ出た言葉は、語彙力を失っていた。
約190分の長編ということもあり、感動を語ろうとするとどうしても解説みたいになってしまうので、特に印象に残ったことを記載する。
まず全体感として、吉沢亮の演技力がまさに「神がかっていた」
芸に魅了され、芸に飲み込まれ、深く沈んでゆくように道を極める主人公を完璧に演じていた。
セリフではなく、演技力と映像センスで感情を表現するのも素晴らしかった。
昨今の過保護な説明をする作品とは対照的に、映画ならではの強みや表現が満載だった。
満点を付けていない理由は、ヒロインである幼馴染の駆け落ち。
あれだけ喜久雄に寄り添っていたのに、なぜ急に俊介と駆け落ちしたのか?
俊介が逃げ出したのはわかる。
しかし、あの流れで春江が一緒に駆け落ちするのは違和感を拭えない。
原作では喜久雄とのすれ違いや、俊介とのやりとりが描かれているのかもしれないが、映画ではほとんど絡みがないのに急に裏切るように駆け落ちする理由が理解できなかった。
とはいえ、それは強いて言えばというレベルなので、全体的には素晴らしい作品だった。
昨今多い「最低限失敗しない映画」ではなく、
今後もこのような本質的な観点からの創作を願っている。
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