「一言でまとめると「若向けの作品」である」国宝 カテキンさんの映画レビュー(感想・評価)
一言でまとめると「若向けの作品」である
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タイトルそのままだと語弊があるので、補足も兼ねてレビューさせてほしい。
大ヒット公開中のロングラン映画で、周囲の評判もいいという理由で鑑賞。
確かに評価が高い部分も理解できるものの、どうしても腑に落ちないのは監督や作者が何を伝えたいのかが見えてこなかった点。結局、何を描きたかったのだろう。
・世襲制への問題提起?
・芸事に魂を売った人間の生き様?
間違いではないのだが、なんだかしっくりこない。
だが、このしっくりこない感情をあまり見慣れない世界である歌舞伎の煌びやかな部分が覆い隠してしまう。そういう点では、裏で血のにじむような努力も華やかな部分しか観客には見せない点は似ているのかもしれない。
原作を拝見していないが、だいぶカットしているのだろうか?
もう少し内容を精査して丁寧にストーリーを描いてほしかった気もするので、少々残念である。
演目も部分部分に散りばめられている。この切り取り方と入れ込み方が歌舞伎に触れてこなかった層には触りやすい感じをもたらしている。
その反面、役者は本気だ。
『曾根崎心中』の鬼気迫る迫真の演技と、妖艶な『鷺娘』は本当に見ものである!
相当な練習量と、よい振付師がついたのだろうと感じた。
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