「息をするのを忘れる瞬間もあった」国宝 Mr.Tさんの映画レビュー(感想・評価)
息をするのを忘れる瞬間もあった
久しぶりの永瀬正敏とカチコミのシーンは良かったのだが、ちびっこギャングが出てきた時はズッコケてしまった
二人藤娘あたりから徐々に素晴らしい映画に持ち直した
御曹司と主人公の芸の差を素人目にもわかるようにしてくれたのは有り難かった
確かにこれでは後は継がせられないよなと旦那の気持ちが推量しやすくなった
血か、才能か、そりゃあ迷うけれど、そういう答えになるよねって納得できた
物語的には芸に魂を売る系だから、割とありふれたテーマだし、歌舞伎の醜聞は子供の頃からよく目にしていたので、まあ芸だけに特化したら、人格的に偏るよね、歌舞伎を取り巻く女性って独特だよねって感じでそこまで記憶残らなかった
歌舞伎のシーンは兎に角素晴らしく、歌舞伎に門外漢の僕のような人間でも圧倒され、息をするのも勿体なく感じるほど見入ってしまう場面もあった
これはとんでもなく練習したんだろうな、歌舞伎って体幹の踊りなんだなとつくづく思った
田中泯のばあさんのようなじいさん(褒め言葉)は凄まじかった
こんな人がこの世のどこかに本当にいるのかなってくらい納得感のある芝居だった
残念なところある、屋上のシーンは吉沢亮のヤサグレぶりと芸に対する執着、業は良かったが、連れの女の「もうやめよう」だったか腑抜けた演技にがっかり‥
あれはリテイクしてほしかったな
それとも生活の実感のないお嬢様の台詞だからどこか生活感がないというか現実から3センチくら浮いてる感じで下手でも良いのかな?などとすごいノイズになった
女性陣は寺島しのぶ以外は残念ながらこれと言って印象に残らなかった
物語的には仕方がないのかもしれないが、もう少し頑張ってほしかった
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