「美しい、人間ではない何か」国宝 ゆいさんの映画レビュー(感想・評価)
美しい、人間ではない何か
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3時間と聞いて身構えて鑑賞したが、やはり話題作なだけあって映像の引き込む力がかなりあった。。
喜久雄の少年期から人間国宝になる老年期に差しかかろうかというところまでを追い、人生を一緒に伴走しているかのような視点から見ることができた。
喜久雄が16歳の時に俊介とともに見に行った当時の人間国宝万菊が舞う景色をずっと心の中で追い、最期に舞台で喜久雄自身が同じ景色を見る。
万菊は病床で美しいものがない世界に安らぎを感じていた。喜久雄たちの生涯を追いながら、それは歌舞伎の世界に生きることのストイックさと表裏一体なのだろうと感じた。それほどに美を追い求め、ある種人間らしい幸せを捨てた先に見える景色。
それが人間でもなく人間国宝でもない、"国宝"が掴むもの、そして観客を魅了するものなのだろうか。
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