「初めて映画館でリピートしました。」国宝 sさんの映画レビュー(感想・評価)
初めて映画館でリピートしました。
あまりに話題な中、天邪鬼な私は、テレビでも良いかと思っていたのですが、たまたま時間を潰す必要があって、観るならまぁコレかなくらいで、最初観に行きましたら。
今は亡き父が衣裳店で着付けをしていたことから私の記憶の底にあった、先斗町の歌舞練場の裏側の風景がスクリーンに広がって、懐かしい音、明るさ暗さ、埃っぽさ、周りの大人から掛けられた声…いろんなものが蘇る時間を過ごしました。
舞台鑑賞では味わいきれない、様々な画角からの演出や音楽に彩られた、壇上の鬼気迫るシーンは本当に圧巻で、喜怒哀楽の何にも説明がつかない涙が何度か流れました。
3時間半と聞きながらもストーリーの展開に少し飲み込みきれないというか端折られた感覚があり、自分自身の歌舞伎に対する知識の無さも感じて、映像の余韻がずっと続いていたのもあり、その後、沢山の方の感想や考察、情報をネットで拾い、読みきれるか心配だった原作にも遂に手を伸ばし、自分なりの答えあわせに浸った1週間。
そうするうちに、レンタルビデオ全盛期に14インチのテレビデオを持つ学生だった私が、どうしてももう一度スクリーンで観たくなり、初めて同じ映画を映画館で観るという経験となりました。
もしかしてと思っていたシーンが二度目に確信になりました。私が当時住んでいた家の裏手、通っていた幼稚園の隣の神社の参道の景色です。
あと数ページ読み残していた原作を、二度目の映画鑑賞を終えてからまた手に取り、やっと最後まで読んで、最後の最後にまだ衝撃を受けました。
私にとっても、血や芸や情や生が脈打つ、そんな作品でした。
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