劇場公開日 2025年6月6日

「数年に一度ある圧倒的な邦画、な気がした」国宝 本まぐろトロ子さんの映画レビュー(感想・評価)

4.5数年に一度ある圧倒的な邦画、な気がした

2025年8月24日
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鑑賞方法:映画館

3時間にビビっていたのと、高評価っぷりに天邪鬼精神が働き腰がなんとなく重かったのだが、やはりちゃんと行こうと。コンディション整えて挑んだが、長尺なのことを心配する必要ないくらい実際には引き込まれた。

スタッフもキャストも丁寧に時間をかけて準備をして撮ったんだなあというのが伝わった。
歌舞伎のほぼなしの自分でも、しっかり作られているのは流石にわかる。
演目を観に行きたくなるのもわかる。幕間席でいいから一度は行きたい。
でも舞台はクローズアップがないから、こういう画角で歌舞伎を見るというのは歌舞伎ファンからしても貴重なのかもしれない。

血と才能というテーマやストーリーは伝統芸能を扱うものとしては新鮮ではない気もするが、(落語が舞台の昭和元禄落語心中とシンクロした)、魅せ方が素晴らしい。
吉沢亮の演技だが、この人は表情があまり変わらないなといつも感じるのだが、本作でもそう思ってしまった。冷めてるけど内に秘めた熱量は全身から発散されているから、本作のキャスティングは当たりなんだろう。(わかりやすい横浜流星の演技のほうが好きではあるが。)

田中泯の圧倒的な存在感と、渡辺謙の漢気と、久々な気がする大作での永瀬正敏の演技も眼福なり。

こういう映画としてきちんと作られた作品が評価されてるのはいいことだと思った。
アニメやドラマの延長も悪くはないのだろうけど、どうしても映画の必要あるか?と思ってしまうから。
骨太邦画万歳。

本まぐろトロ子
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