劇場公開日 2025年6月6日

「歌舞伎に人生の全てを掛けた男の数奇な運命の物語」国宝 ケイさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0 歌舞伎に人生の全てを掛けた男の数奇な運命の物語

2025年8月9日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

知人に感想を聞かれて「良い」「悪い」よりも先に出た言葉が「凄い」でした。主人公を丸裸にし、血筋と芸の道、人の弱さと狂気を描いた作品。

それを最も感じた象徴的なシーンがビルの屋上のシーン。このまま「ジョーカー」になるのかと思わされました。

キャストの熱演もさることながら、映像と音響の迫力も素晴らしかった。ただし主人公が人間国宝になるに至った道を脚本でしっかりと伝えられていたかと問われれば疑問が残るので★-1。

何年も時間が飛ぶ間の物語を含め、Netflixでドラマ化出来たら、もっと熱い物語を堪能できたかもしれないなどと、エンドロールを見ながら想像しましたが、一方でテレビサイズではこの迫力は味わえないなと思い直しました。

ラストのインタビュアーのトンチンカンな質問に鳥肌立ったの自分だけですかね?本当に相手のことを調べて取材に臨んだのかと、存在しない人物に憤りを感じる一方で、こういうマスメディアいるよなとも思いました。

同じシーンに登場したある人物への予感が当たっていたので、それを気づかせる絶妙な演出にうなりました。

至る所に印象的なセリフがある今作ですが自分はやはり「芸があるやないか」が好きでした。

自分は高く評価した作品ですし、絶賛のレビューもよく目にしますが、万人ウケする作品かと言うとそうではないと感じました。そのくらい深い作品です。

高畑充希演じる幼馴染が、プロポーズを断った理由、そして離れていった理由を、映像とセリフからいまいち読み取れなかったんですが、自分だけですかね?いつから半弥に魅かれてたんだろう?何度も見ると分かるのかな?

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