「純粋な狂気」国宝 ゆきた。さんの映画レビュー(感想・評価)
純粋な狂気
最近かなり話題になっていたので事前情報をあまり入れずに映画館へ、
観覧中「なんて作品なんだ!」と驚愕しっぱなし!
細かな動きや表情で気持ちを表現する演技力の高さ、どこをとっても絵になるカメラワーク、間や静寂を生かした絶妙なSEやBGM、どれをとっても完璧です。
非の打ち所がないとはまさにこのこと!
才能があるせいで歌舞伎に生きる事になる主人公
そのせいで多くの犠牲や苦しい決断をしながら辛い道を突き進んでいく
才能とはいいつつ、それはもう呪いのようなモノです。
実力か血縁か?友情か名跡か?、様々な葛藤がありながら日本の伝統芸能をリアルに描いています。精神的なグロさがあり主人公の心をコレでもかとえぐっていきます。
歌舞伎の為なら何でもする異常な純粋さは狂気の域です。その凄みをCGや音楽で誤魔化さずに演技だけで魅せてきます。何度も鳥肌がたちました。
オーバーリアクションや説明過多な映画が多いなか、この作品は言葉では無く仕草で表現するので、より洗練された質の高い映画だと感じました。
映画としては文句なく100点ですが、行間を読んだり細かい表現の機微を汲み取る集中力が必要な映画であるので視聴するための消費カロリーはかなり高めです。
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