「美しく、恐ろしい映画」国宝 こゆさんの映画レビュー(感想・評価)
美しく、恐ろしい映画
歌舞伎には詳しく無かったのですが、表舞台に立つ人たちの計り知れない努力や葛藤、執着が描かれていてすごく興味を惹かれました。
主演の吉沢亮さんの表情、仕草、声などがとても演技とは思えないほどで、吉沢亮さんでないと出来ない役だったのではないかと思わされました。吉沢亮の演技を観ているという感覚がなく、本当に一人の人間の人生を観ているようで、馴染みのない歌舞伎という世界の出来事もリアルに感じられました。
田中泯さんは、要所要所で人間国宝という圧倒的な存在を見せつけ、底知れない不気味さと女形の妖艶さが印象的でした。
黒川想矢くんは、後から調べて15歳と知って驚きました。15歳でどうしてこんなに色気のある演技ができるのか…怪物の時もそうでしたが、本当に惹き込まれる不思議な魅力のある演技でした。
3時間という長い時間でしたが、実力者の俳優陣が集まっていたからこそ、気持ちが途切れること無く成立した映画のように感じました。
最後のエンドロールの井口さんの歌声まで素晴らしく、終わった後に思わず拍手をしなくていいのかと思ってしまったほど、圧倒的な作品でした。
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