「歌舞伎という世界をしらなくても」国宝 ぉゅさんの映画レビュー(感想・評価)
歌舞伎という世界をしらなくても
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鳥肌が立つシーンがたくさんありました。
およそ3時間。おそらく私が映画館で見た作品の中でいちばんの長時間だったとおもいますが、本当に魅せられる映画って時間感覚を狂わせますね。
閑古鳥が鳴くような食堂や宴会場で、余興の1部になり得るかも危ういほどに関心を持たれずにいる中で気丈に踊る姿、観客に揶揄混じりに性の的にされながら暴力を振るわれる姿、屋上での錯乱、そして泥に沈むようにして床に伏す姿……東一郎の転落の過程があまりにも痛々しくて、-0.5させていただきましたが、それも物語の大切な1部であることはわかります。
最後のステージの鷺娘で彼が見た景色と、冒頭で父が殺された時の景色。被るものがあったと思った時に、彼が歌舞伎に人生を捧げ、悪魔に魂を売ることは決まっていたのかもしれないと思いました。
私は歌舞伎に関しては全く知識がなく、多くを語るに足りない身ですが、ただただ人間が描く世界のうつくしさに圧巻しました。
良い映画に出会えて良かったです。
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