「血か才能か…相克の大河ドラマ」国宝 しゅうへいさんの映画レビュー(感想・評価)
血か才能か…相克の大河ドラマ
通常スクリーンで鑑賞。
原作は未読。
私の主義としてだが、原作有りの映画で、原作を読むならばきちんと読了してから映画を観に行くことにしている。
先に映画を観て、結末を知ってしまったら、原作を読む気が失せてしまうと、自身の性格的に分かっているからだ。
本を読むスピードは遅い方だし、映像化されていれば当然そちらの方が早い。わざわざ文字で読むのが億劫になる。
だが今回は例外。原作を読んでいる途中だが、話題になっているので居ても立っても居られず映画館へ足を運んだ。
すっかり前置きが長くなってしまった。
芸を極めることの美しさ、醜さ、そして儚さを、血か才能かの50年に及ぶ相克を軸に描き出す、圧巻の大河ドラマ。
只管に夢を追い、人生を駆け抜けた喜久雄と俊介を演じた吉沢亮と横浜流星の名演に魅せられ続ける174分だった。
鑑賞後の興奮がなかなか冷めない。役者たちの渾身の演技に心を鷲掴みにされた。まるで名演の博覧会状態である。
吉沢亮と横浜流星の、女形の所作の素晴らしさと言ったらない。肉体の動きの靭やかさ、艶めいた仕草に魅せられた。
上下巻800ページ近くの原作を約3時間に落とし込もうとすれば、かなりの換骨奪胎を要しただろうと想像する。
観に行った時点で上巻を100ページほど読んでいたが、そこまででも様々な要素が削られていることに気づいた。
早速、原作を読むことを再開しようと思う。映画の内容を補完しながらの読書体験になりそうでワクワクしている。
しゅうへいさん
コメントへの返信を頂き有難うございます。
確かに、予告編からも演者の皆さんの半端ない熱量が溢れ出ていましたよね。
期待に胸を膨らませ映画館に足を運んでくれる映画ファン。
制作者の皆さんにとって、最高に喜ばしいことでしょうね (^^)
しゅうへいさん
こういうレビューは初めて出合いました。時間がかかっても原作を読んでから映画へと進む
・・その守ってこられたスタンスもしゅうへいさんの「道」であり、その「道」を踏み外しての中途での映画館も「芸」ですねぇ。感じ入りました。
心突き動かされる本作と、腰を浮かせて、気付けば立ち上がってしまう読者たち・鑑賞者たち。
しゅうへいさんに不肖わたくし
共感ではなく「大向う」をば。
しゅうへいさま
共感ありがとうございます🙂
>私の主義としてだが、原作有りの映画で、原作を読むならばきちんと読了してから映画を観に行くことにしている。
私は映像化作品は、映画を観てから原作を読む派です。
先に原作を読んでしまうと、人物造形のイメージなどができてしまって、映画に違和感を感じてしまうからです。
映画を観た後に原作を読むと、脳内映像を再生しながら、映画の余白を原作から読み取ることができます。
自分でこんなこと言うのもなんですけど、原作も映画も、読解力が足りないから補完が必要なのかと思ってます。
こころさん
コメントありがとうございます。
予想外に話題になっていたという理由ももちろんありますが、こだわりを捨ててまで一刻も早く観たいと思わせる力を予告編から感じ、居ても立っても居られなくなりました。
違った原作の楽しみ方を味わいながら読んでいきたいと思います。
しゅうへいさん
『 原作を読んでいる途中だが・・・居ても立っても居られず映画館へ 』、上映開始前の胸の高まりが伝わってくるようです。
原作の続きを読み進める時、キャストが脳内でリアルに映像化され、いつもと違う味わい方が出来るかも知れませんね。
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