「もっと悪魔に魂を売りつけてくれ」国宝 あむにゅさんの映画レビュー(感想・評価)
もっと悪魔に魂を売りつけてくれ
新聞連載で読んでたから粗筋は知ってたのでついていけたけど、ストーリーの要点→歌舞伎→要点→歌舞伎→要点→歌舞伎の繰り返しに終始してて、芸に対する執着の見せ方が少し足らなくないか、というのが全体的な感想です。
【良いところ】
·歌舞伎の場面はとっても美しかった。映像や主役の演技だけでなく、後見役の方々がカッコよかった。
·この長い物語を破綻させずに圧縮したという点については脚本の巧みさを感じました。ラスト前の綾乃のセリフは奥寺節が炸裂してました。
·役者さんがみんな達者です。役者の演技を観るために映画館に行く方は★5を付けるに違いない。
【う〜ん、なところ】
·顔のアップが多すぎて疲れた。そんなに顔で語らせたいか?
·彰子。森七菜の演技に不満はないがミスキャストだと思う。森七菜では喜久雄とお似合いの美男美女カップルになってしまい、周囲が「出世目当てでたらしこんだ」と疑う意味がわからない。親父似のブサい子で一途な頑張り屋さんを演じられる女優はいなかったのだろうか。
·喜久雄が仕込んだ「出世目当てのたらしこみ」の意図を廊下でニヤリとするワンカットだけで観客に分からせるのは無理がある。さらに言えばこのシーンだけでなく全体的に、芸のためなら悪魔に身を売る喜久雄の覚悟が伝わってこない。
·ミミズクの彫り物の想いや意味が途中から語られなくて残念。最初はすごく強調されてたのに。
·この尺では仕方ないのだろうけど、原作では重要な狂言回しになる徳ちゃんが最初だけしか出てこなくて物語の複雑な部分が省略されてしまい残念。
·舞台の本番中に倒れ過ぎじゃないだろうか。
·喜久雄が何歳なのか途中で分からなくなった。
·邦画ありがちだがエキストラの演技がクサ過ぎ。もっとがんばれ助監督。
·黒塗り高級車の屋根に降りかかる雪は、ゴミか灰にしか見えなかったがこれは雪なのだと自分に言い聞かせた。映画の雪は難しいね。舞台なら紙でいいのにね。
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