「舞台から発せられて、届くもの」国宝 くさんの映画レビュー(感想・評価)
舞台から発せられて、届くもの
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自分はひどく実利に特化した人間で常識の中でしか生き得ないから、演じる、創造するという世界に従事する人に憧れるし、その姿から発せられるものに心動かされる。万菊さんの「ここには奇麗なものが全くないから救われる」には煌びやかな場に立つ人達の極限を示されたようではっとした。そういう人達であるから、綾乃が口にしたように「お正月のような何ともいいことがありそうな幸せな気分になっていつの間にか一生懸命に拍手をしている」と目にする人に感じさせるのだろうなと。
吉沢亮君は「この世ならざる美しい顔」との役どころに相応しい顔面に底知れない「無」な目が配されているのをいつも興味深く思って見ている。決して努力を表に見せるわけではないのにあの所作を身に着けるのにどれだけの鍛錬があったろう。題材からも内容からも恐らく今年から来年の賞は国内外問わず総ざらいするのだろうな。
そして、想像していたより黒川想矢君が素晴らしかった。
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