「これは「ファンタジー」です?」国宝 鬼丸さんの映画レビュー(感想・評価)
これは「ファンタジー」です?
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背中に入れ墨のある「元ヤクザ」が歌舞伎役者になれるか?否。
ファンタジーとはいえ、リアリティの無い設定は、作品への没入感を減退させる。
一度『世界』に入り損なうと、粗探ししか出来なくなる。
「本業の歌舞伎役者さんじゃないから、仕方ないよね」
何で、観る側が俳優に配慮して観なければならないねん。
連獅子も二人道成寺も、カメラワークとズーム、カット割りで誤魔化されてる。
元ヤクザの人間が、歌舞伎役者に魅入られて歌舞伎の世界に入り、大役を貰う?
地道に下から稽古し続けている門下生達のやっかみとか絶対にあるハズと思うんだよね。
【中村仲蔵】の話みたいに。
そこらへん、全スルーだもんね。
映画を観た歌舞伎役者さんが言っていたが、「化粧が☓。あれは、メイクさんにやってもらったメイクだから、皆同じ顔になってる。本来メイクは、役者自身がやるもの」「メイクしたまま寝ない」「衣装の扱い方がゾンザイ」らしい。
まるで人間国宝になる事がゴールの様になっているけど、人間国宝の役目って「後継者の育成」じゃないの?
この映画の【歌舞伎】は、『リアル』な歌舞伎ではなく、『ファンタジー』の歌舞伎です。
ただ、この映画を観て、歌舞伎に興味が出たなら「シネマ歌舞伎」からでも観てほしいね。
実際の歌舞伎役者が演じたものは、もっとすごいんだよ。
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