「最高でした!」国宝 まゆうさんの映画レビュー(感想・評価)
最高でした!
知人に勧められて、原作を読んでから映画館へ。演目の予備知識あり、ストーリーを知った上で鑑賞しました。
原作の方は、とにかく文章が読みやすい!朝ドラのナレーション聞いてるみたい。歌舞伎というとちょっと敷居が高い感じがするのですが、非常にとっつきやすかったです。ただ、活字で舞台がいかに素晴らしいかを説明する感じになるので、野暮と言えば野暮。小説も良いのですが、視覚に訴える映画ならではの楽しさがありました。
上手く言えないのですが、映画の終盤では、歌舞伎の作品と、こちら側の私たちの世界の区別がなくなるような感覚に近づいたので、それは予想しておらず自分でもビックリしました。
そして、吉沢亮の上手いこと!
いや〜〜〜驚いちゃったよね…
ほんとに良かった、お見事でした。
他の皆さんも素晴らしかった。渡辺謙、田中民はさっすがよ…涙 見れて幸せです。田中民こそ国宝級。三浦貴大も良かった〜〜横浜流星好き〜〜寺島しのぶが居てくれて引き締まる〜
実際に歌舞伎を見に行きたくなりました。
道成寺も大好きなのですが、今回は曽根崎心中に興味津々に。
曽根崎心中とロミジュリ、似ているようで全然違うのね…(曽根崎心中は実際にあった事件を元にしています)心中って、現代ではなかなか死ぬとこまでは行かないんだろうけど、「まぁね、そういう事もあるだろうね」って妙に納得してしまうし、悲しくも美しいと感じてしまうのは、日本人のDNAのせいなんでしょうか。
そう感じる一方で、歌舞伎の演目に限らず、昔の話って女性があまりにも不憫過ぎる。
女性誌ELLEに、曽根崎心中について書かれている記事を偶然見つけたのですが、それが「お初が徳兵衛と結婚して、醤油会社の女社長として大成功する未来」の話。遊女だったお初ですが、現代に生きていたらそんなことになっていたかもしれません。本当に惚れた男と添い遂げて、バリバリ仕事しながら幸せに暮らすという世界線は、それはそれで涙が滲んで来ます。生きて幸せでいて欲しかった。
よし、ひとまず歌舞伎「曽根崎心中」を見よう!と思い立ちましたが、現在公演は無さそう。歌舞伎オンデマンドで探したら、海外向けで英語解説付き。字幕ではなく音声なのでガッカリ…せっかく歌舞伎に興味を持っても、きっかけになる番組が圧倒的に少ないのが悲しい。シネマ歌舞伎もありますが、期間も短く上映される映画館も少なめ。文楽も探したけど無し。
散々迷った挙げ句、まず手始めに現代語訳版と、原文の文庫を思わずポチりました。
雑誌ananで「国宝」に関する8ページに渡るインタビューが載っているそうなので、そちらも要チェックです!
もう一つ、監督は在日朝鮮人3世なんですね。大学時代にVシネマのアルバイトをされたのがきっかけのようですね。フラガールは見たことあるな。いや〜〜てっきり日本人の監督さんだと思ってました。こんな面白い映画撮ってくださって、感謝。
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