「圧倒的な表現力に心が動く」国宝 イオナさんの映画レビュー(感想・評価)
圧倒的な表現力に心が動く
原作は未読です。
上映時間が3時間近くあるので、どうなるかと思いましたが、長さを全然感じさせないほど、素晴らしい映画でした✨
ボキャブラリーが乏しい私なので、どう表現していいのかわからないけれど、心をギュッと鷲掴みされてしまうほど、出演者の表現力に圧倒されてしまいました。
特に、喜久雄役の吉沢亮と、俊介役の横浜流星がそれぞれ演じた「曽根崎心中」のお初は、瞬きや息をするのを忘れてしまうほど凄かったです。
舞台の中に引きずり込まれる感覚でした。
文字では伝えてられないです。
ぜひぜひ映画を観て欲しいです😊
歌舞伎役者の血を継ぎ、将来を約束された俊介と、孤独で芸事を極めることでしか、上を目指せない喜久雄。
ふたりの違った苦しみと絶望感、また演じる充実感や幸福感を見事に表現しています。
本当に「手招きして、見たことのない世界へ連れて行ってくれる」そんな感覚でした。
この2人はこんなに凄い演技をする人だったの?
って失礼ながら思ってしまいました。
任侠一家の息子が、歌舞伎の世界の頂点に立つという設定は、無理があるとは思いますが、そこは小説なので(笑)
私は歌舞伎は一度も観たことがないので、演目については良くわかりませんが、「曽根崎心中」の他にも色々な演目が出てくるので、歌舞伎を知ってる方は、より楽しめるのではないでしょうか。
演目どれも素晴らしいので、俳優さんの努力が感じられます。稽古に1年半かけたそうです。
やはり俳優さんは凄いですね。
真似できないです。
映画の中で命を削ってまで、歌舞伎に人生を捧げる人たち、映画にかける俳優さんと重なって見えました。
半二郎や俊介、そして喜久雄、ここまで自分の全てをひとつのモノにかける生き方は、私には到底できないです。
女優さんたちも、皆さん素敵でした。
寺島しのぶは、さすが梨園で育った方ですね。
観て良かったと思える映画でした。
壮絶な人生を乗り越えて、頂点に立った時、
喜久雄はどんな景色を見たのでしょう。
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