盤上の向日葵のレビュー・感想・評価
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絶妙に掴めない
なんだろうこの……絶妙に誰にも感情移入出来ないというか、いや出来ないなら出来ないで別にいいんだけど
観ている自分の感情を何処に置いていいかよく分からない感じ。
場面転換が多過ぎるのか?尺が足りないのか?
登場人物それぞれの感情や行動の動線に関わる描写や間がいちいち足りなくて
それを演者の個々のスペックや存在感に頼ってどうにかしようとした感じ。
細かい部分でいちいち演出や台詞回しに雑さが見えて(上手い表現が見つからないが「そういう台詞があるから言ってる」感)、結果としてこの物語をどういうスタンスで追いかけたらいいのかが終始掴めない。
身も蓋もなく言えば刑事2人はずっと"ロケのスケジュールに追われながら撮ったんか?"って印象。
こうなると渡辺謙の圧の強い演技も上滑りするのでね……ちょっと終盤のアレも頭に入ってこない。
申し訳ないけど期待外れだった。
あと5分程度でも尺があれば違ったかもしれない。
“あの映画”の焼き直しと言ったら失礼かな。
原作未読、そして観る将です。
もう何と言うか、冒頭のストーリー展開からあのラストシーンまで、まんま“砂の器”だよね。しかも全てがかなり縮小されたスケール感なのが哀しい。もしも作っている方がそれを意識してなかったら、それは映画に携わるものとして愚かすぎる。
とは言うものの、それなりに楽しめたのは確かなので甘々で⭐️3個半ということで。
作中で「イカれた血が…」という禁忌な出生の秘密が何なのかと思いながら見ていた。オリジナルは“父親がハンセン病”だったので、それに匹敵するのは“近親婚の子”あたりかなぁ、と推測していました。でも結構いきなり出て来たのでちょっとビックリでした。
タイトルにある“向日葵”が今ひとつ活かされてなかったような気がする。母親と婚約者のイメージがダブるだけなら弱すぎる。
、白眉はやはり結末。想像を絶する過酷な人生を歩んできた桂介が、何を見据えているのかが明らかになった時、一筋の希望が見えます。
近年、人気小説や漫画の実写映画は、いかに原作に忠実かが重視される風潮です。しかし、ただ展開をなぞるだけよりも、原作の本質を捉えつつ、映像でしかできない表現で物語を見せた方が、映画にする意義は何倍も大きいことでしょう。
「孤狼の血」で知られる作家・柚月裕子の人気同名小説を原作に、オリジナルの結末で力強いメッセージを描き出した今作を見て、改めてそう感じました。昭和から平成へと続く激動の時代を背景に、過酷な人生を生きる天才棋士の光と闇をドラマチックに描かれます。
●ストーリー
山の中で、白骨化した遺体が発見されます。現場には、この世に7組しか現存しない希少な将棋駒が残されていました。
刑事の石破剛志(佐々木蔵之介)と佐野(高杉真宙)は、駒の所有者を調べていくうち、将棋界に彗星のごとく現れ時代の寵児となった天才棋士・上条桂介(坂口健太郎)であることが判明。奨励会を経ずにプロとなり、世間の注目を集める桂介の過去が、捜査の過程で明らかになっていきます。
やがて桂介の過去に深く関わる人物として、賭け将棋で圧倒的な実力を誇った裏社会の男・東明重慶(渡辺謙)の存在が浮上します。やがて、謎に包まれていた桂介の生い立ちが明らかになります。
桂介は幼少期に母を亡くし、父の庸一(音尾琢真)から虐待を受けていました。そこから逃れるように、近くに住む元校長の唐沢(小日向文世)から将棋を教わっていたのです。
大学生になり、ようやく父の元を離れた後、賭け将棋で生計を立てる「真剣師」の東明に出会うのです。
●解説
庸一、唐沢、東明の3人との関係性はそれぞれに劇的で、桂介の人生を大きく動かしていきます。特に東明との因縁は浅からぬものがありました。桂介は東明に裏切られ、大事な物を奪われてしまいますが、憎しみと同時に、型破りな将棋への憧れや人間としての共感も抱き続けるのです。時に激しく表出する桂介の複雑な思いを、坂口が丹念に演じています。
裏社会を生きる東明の業とすごみを体現した渡辺も存在感抜群。賭け将棋のシーンは柚月の人気シリーズ「孤狼の血」にも通じるような緊張感が味わえることでしょう。
文庫本で上下巻にわたる原作が2時間3分の映画に無理なくまとめられています。脚本も兼ねた熊澤尚人監督の緩急の利かせ方が秀逸です。2人の刑事が駒の所有者を捜し回る冒頭は速いテンポで観客をどんどん引き込んでいく一方、繰り返し登場する将棋の対局シーンは丁寧で、たっぷりと時間が割かれています。
原作のように一手ずつの詳しい説明はありませんが、盤に向かう人の表情や考える時の癖、駒を指す音までを細やかに捉え、登場人物たちの心境を映し出しました。
どこか寂しく、恐ろしくも見えるひまわり畑の映像も印象的ですが、白眉はやはり結末。想像を絶する過酷な人生を歩んできた桂介が、何を見据えているのかが明らかになった時、一筋の希望が見えます。原作の魅力を生かしつつ、映画ならではの価値を生み出した。理想の実写化と言っていいでしょう。
●感想
駒の音が臨場感を伝える将棋の世界、父と息子のつながりと師匠の存在。昭和から平成を背景に描かれる、殺人事件の裏側。それらがすべて正攻法で織り込まれ、しばしばミステリーと人間ドラマが別方向を向いているような印象も受けます。
しかし、さながら対局のように年上の俳優と向き合うたびに異なる顔を見せる坂口の芝居には見応えがあり、父親役の音尾琢真との汗と涙の格闘、小池重明を思わせる真剣師役の渡辺と対峙する場面に引き込まれました。
過去の暗い影が栄光をむしばむ運命といい、雄大な風景が大事な脇役となる物語の展開といい「砂の器」のようなスケール感を感じさせます。ただ何か作品を全体を通して、満足感がイマイチに感じられたのです。
それは、こぞというところのくどい演出と、力み返ったセリフ回しにあったのではないでしょうか。力んでいる割には「将棋を指さないと死んだも同然」という狂気がもう一つ感じられなかったというところでしょう。但しそれが本作の持ち味でもあるので、一概に責められません。
演出が濃かったです。
演出にムラがある…ような気がする。
非常に切ない話だった。
原作はたぶん面白いのだと思う。
ただ…今作は構成というか展開がオーソドックス過ぎてなのか、脚本に難があるのか、俳優のせいなのか、いまいちのめり込めなかった。
真剣師って生き様は知っていて、「王将」の赤井さんが俺の中では印象的なのだけど、謙さんの真剣師は大好物だった。台詞の一つ、仕草や佇まい、ゾクリとする。
音尾氏も素晴らしかった。二律背反ではないが同時に成り立たない感情を有するってのはこういう事象なのかと深く考えたりする。
主役は勿論、子役も良かったし「ごめんなさい」には、もどかしさが止まらない。あんな境遇だとしても、親って最優先される選択肢なのだと思える。
柄本さんと謙さんの勝負は、アレに至る話で一本作れんじゃないかと思う程、贅沢で濃密なシーンだった。
俳優陣は熱演の方が多かった。
疑問なのは佐々木氏とそのバディだった。
どうにも…原作を読んだ訳ではないけれど、アレじゃないような気がする。老練というか老害というか…なんか一癖あっていいようなもんなんだけど、ちくと普通過ぎる。若者もやたら早口なだけだし。
このバディは、なんだかしっくりこなかった。
本筋とは違う流れで核心に向かうポジションなだけに、露出も多いから尚更目に止まる。
レビューを書きながら思うのは、なぜ俺の評価が低いのだろうと考えてた。
どうにも、演出にムラがあるような気がするのだ。
見せ場とそれ以外。
最適ではなく、コレでいいかみたい箇所が散見する。脚本における台詞もそうだし、それが挿入されるタイミングとか、シーンの構成もあの流れではないような…諸々の事柄が俺の没入感を妨げる。
温泉の客とかさー、チラ見しただけで「おい、この子すげえぞ!」とか何なのだろう?あんなおざなりなシチュエーションは…ちゃんとやろうよ。
冒頭の顎髭なんかは、やっぱりダメだった。
なんつうか、しっかりとした原作で骨太な人間ドラマが根幹にあるのだから、ホントに細かなとこまで作り込まないとダメなんたと思う。
名作になりそうな作品だっただけに残念だった。
端的にいうなら消化不良な感じだった。
ごめんなさい…共感できず
刺さると言うかなんか泣ける
時間ギリギリ滑り込みセーフです。
こちらは1日に2回の上映
爆弾はまだ4回ぐらいやってるのに
人気の差がね。。。
でも、私はこちらの方が好きです
なんて言うんだろ
ま、思ってたのとは全然ちがったのだけど
柚木裕子が原作なのでやはりある程度ハードボイルドが効いてるとは思いましたが
まさかこんな展開なんて。。。
小日向さん夫妻以外は
しょーもない父親に、なんかよくわからん勝負師の渡辺謙なのですが
それでも人の素質と資質
生まれ持った環境と変えがたいさだめみたいなものに
最後はなぜか泣けてきちゃいました泣
なんて言う運命。
違う道もあったろうに
それに従ってしまった信じた情ですら結ぶものはなかったなんて。
その生き様に、誰一人として感情移入はできないのだけど
だけど、最後の最後にその生き様になみだした。
そんな素晴らしい映画でした。
多分、坂口健太郎さんにかなり持って行かれたんだろな
素敵でした
悲しい笑顔がもぅ泣ける
最後に一言。
父も、師匠も!
自己責任だろ
勝手にしね!
坂口健太郎がたくさん泣いていた
坂口健太郎の人生悲しすぎるでしょう。
渡辺謙にあれだけ酷いことされたのに受け入れてしまう気持ち、私には到底理解出来るものではない。渡辺謙の遺体に駒を備えなければ捕まることもなかったのにね!
引き込まれました
歪に光る
将棋の才に恵まれ、その道でしか生きることが出来ない上条と東明。腐れ縁であり、似た境遇の両者。
物語冒頭での東明の死体とこの世に七組しか存在しない駒菊水月。
事件の真相を追う2人の刑事が辿り着いた結末は、歪な過去としがらみだった。
進行もまったりと。
救いようのないバッドエンドと言われると、、、
しんみり泣ける、、、
予測不能な伏線回収、、、
どう結に繋げるかと思った分予想通りな展開だったのでこの評価。
優勝は、タケヤみそさんです
それはさておき、私もクライマックスの山での二人の心理がわからないまま一晩寝ました。で、以下のように会社の昼休みに結論したw
東明という男、将棋は強いが善悪や懲罰の道徳観念に疎く、彼の犯行で上条は不逞な父親を排除したが、病躯で死期迫る東明は自ら上条がもつ刃物に飛び込み息絶える。死ぬ前に東明は自分との対局の喜びを失えば上条の失命も必定と考え、上条にプロになることを勧め、(勝負師として)生ききれと助言する。上条はそれを受け入れながら、自らの罪もまた引き受けるかのように、東明の遺体が見つかれば自分の身元が即座に浮上するような希少駒を一緒に埋める。
タイトル戦直前になって、刑事が奥に控える壬生の前に立ち塞がったことに少しだけ表情が動いたのは対局が実現しなくなったことに対してで、対戦した場合の勝利の確信は揺るぎないので別に逮捕についてはどうぞどうぞという感じみたいな。
それにしても…
タケヤみそさんw
素晴らしい!!
協賛企業がここまで輝いて見えたことありましたかね!?
老舗企業の暖簾に対するプライド見せつけていただきました。大英断に敬服します!
商品買わせていただきます!
マジ感動しました!
私見ですが地球外マヨネーズのインパクトは軽く超えてますw
人間の愚かさvs生きる力強さ
山中で発見された死体の身元から犯人と死の真相を追う中で人間模様を描いた作品。貧しい少年期を過ごした青年が有名なプロの将棋士になる迄の過程で背負って来た哀しい生立ちが死の真相に絡んで明らかになっていくストーリーが【砂の器】を彷彿させる。勿論、刑事ドラマの様に誰が犯人だったのか、何故殺したのかを解き明かして幕を閉じるだけの作品ではない。砂の器は欲望の虚しさや愚かさを描いているのに対し、本作は不遇な状況の中でも生ききることの力強さが描かれている点が大きく異なる。事件の真相が明らかになるに連れて見えてくる人間模様に古臭い展開を感じながらも涙が滲む。ただ、死体が発見されてから容疑者としての心理状態が描かれていない点は残念に思う。その間の心理状態の伏線を描くことで主人公の生死の選択シーンをもっと盛り上げられたと思う。それでも、ラストで主人公は逮捕されることを悟りながらも生きることを選択した表情に潔さと力強さを感じさせる点が今風であり、昭和からの時代の変化を感じた。
健太郎よ、主題歌や脇役の奴らが主役より目立とうとしようが、お前は生ききるんだ
柚月裕子の原作を読みかけたところで映画化されることを知り、読むの我慢して映画を楽しみにしていた。
意外にも公開第1週目から上映回数が少ないし、どの劇場も小さめのスクリーンでの上映。大きめのスクリーンで上映している劇場と上映回を選んでようやく観に行ったら、平日昼間とはいえなんと貸し切りだった。
人気ないのかなぁ。
予告の渡辺謙、佐々木蔵之介、音尾琢真の力の入った演技に少し心配になってたが、さすがはケン・ワタナベ、人相は悪くなってきたけど巧いなぁ。蔵之介さんのあの演技はああいった演出なんでしょうね。他の端役の方々も結構力んで目立とうとしてたから。音尾琢真のミソ親父がなんか可哀想で同情してしまった私はおかしいのでしょうか。
ゾクゾクするような真剣勝負にゾクゾクできなかった。
将棋あんまりわからないからかな。でも麻雀全然知らなかったけど「麻雀放浪記」はゾクゾクしたな。
自殺しようとしてるところ、止めに入るんじゃなくて何も言わずに将棋の駒打ちはじめて、その音を聞いて思い留まって戻ってくるところはちょっとゾクゾクした。
令和の「砂の器」みたいに言われてるけど、「砂の器」は刑事役の丹波哲郎さん、森田健作さん、殺される緒形拳さん、みんな明るかった。丹波さんなんか捜査であちこち行くの楽しそうにしてた。最初から最後まで泣きっぱなしのようなイメージあるけど誰も泣いたり叫んだりしていない。だからこそあの加藤嘉さんの慟哭とラストの道行きが胸を打ったんだろうな。
この映画、蔵之介さんも真宙くんも力みすぎ。
「爆弾」が佐藤二朗のスズキタゴサクの怪演に引っ張られてか若い俳優さんたちがそれぞれ味のある演技をしてる、良い化学反応を起こしてるのに比べて、この映画は主役の坂口健太郎を引き立てるんじゃなくてみんなが目立とう目立とうとしているように感じてしまった。
東明は自分で死なないといけないな。
殺人犯にしてしまったら将棋続けることできないから。
他にもツッコミどころはたくさんあったけど、こういう哀しみにあふれた話は好き。
暗い暗い辛い辛い話だけど「賞味期限の切れた牛乳捨てといてな」みたいなちょっとホッとするようなところが最近の日本映画には少ない気がする。ありすぎても嫌だけど。
【“真剣師の血。そしてお前が何を背負っていようと生き切るんだ!ゲホゲホ。”今作は怒涛の如く襲い掛かる不幸に立ち向かう男の生き様を、絶滅危惧種の真剣師達の姿と絡めて描いた物語である。】
<Caution!内容にやや触れています。鑑賞後にお読みください。>
■諏訪の眺めの良い山中で、白骨死体が発見される。その死体の胸には“菊水月”と呼ばれる希少で高価な将棋駒が入った袋が置かれていた。
その容疑者として、天才棋士の上条桂介(坂口健太郎)が浮上する。そして、捜査の過程で上条の壮絶な生い立ちや賭け将棋の真剣師、東明(渡辺謙)との関りが明らかになって行くのであった・・。
◆感想
・今作の予告編は劇場で30回は観た。世界のケン・ワタナベが必死の形相で坂口健太郎さんの肩を抱きながら”生き切るんだ!”と言い、坂口さんは涙腺がオカシイのではないか、と思う位に滂沱の涙を流しているのである。
それを観ながら、不遜な私は笑いのツボに入ってしまい、”暑苦しい映画だなあ、クスクス。”などと、不埒な事を都度思っていたのである。ホントスイマセン。
・私は将棋が好きで、マアマア強かったので(オバカ)、団鬼六著「真剣師 小池重明」を読んだりしていたが、これがマア面白いのである。で、今作を観て東明を筆頭とする真剣師のモデルは、破天荒な生き方をした小池重明ではないかなあ、と思ったのである。
・今作で、実に人間臭い人物として、上条桂介の父(音尾琢磨)が登場する。この複雑な感情を持ち合わす父を名脇役音尾琢磨が見事に演じている。個人的に音尾琢磨さん出演の映画には、外れが無いと思っているが、今作もそうである。それは主役を演じた坂口健太郎さん、世界の渡辺謙さんの熱演もあってだが、音尾琢磨さん演じる”父”の存在無くして、この物語は成り立たないだろうとも、思ったのである。
■今作は、ほぼ長野県諏訪市、岡谷市で撮影されている。諏訪に行った時には私が必ず寄る”片倉館千人風呂”に、幼い上条を連れて行き身体を洗ってあげた善性があり、上条に将棋の基礎を教え込んだ元校長先生(小日向文世)とその妻(木村多江)の姿。
そして、上条はその先生が大切にしていた“菊水月”を形見として受け取るのである。幼い彼にとって、心休まる一時を与えてくれ、人生を拓くきっかけを作ってくれた人である。
・その後、上条は東大に入り優秀なディーラーとして高額年収を得るが、その後桃農家にアルバイトとして入り、農家の娘(土屋太鳳)と結婚の誓いを交わすが、マタマタ現れた”父”により、その平穏な生活を捨てるのである。
そして、その父が彼に行った衝撃的な真実。そして”お前は自死する血が流れているんだよ!”という言葉。
・それを聞き、上条はマンションの自室から飛び降りようとするも、その場にいた東明はそれを止める訳でもなく、盤上に駒を並べているのである。その”パシ!パシ!”と言う音を聞いた彼は、飛び降りを止め東明と何度も対戦するのである。
その後、時は流れ東明は胸を患っている。が、彼は唯一人生で安寧な日々を送った諏訪の街が望める場所で上条と対戦するのである。
このシーンは、上条は東明の胸の上に恩人から貰った“菊水月”を置いた理由を雄弁に物語っていると思うのである。
■その後、シーンは冒頭に戻り、上条は東明の得意とした速攻技”鬼殺し”を武器に、新人戦を勝ち上がり、その後プロ棋士となるのである。
そして、迎えたタイトルが掛かった対決に向かう上条。だが、彼の前には刑事(佐々木蔵之介&高杉真宙)が立ちはだかる。が、彼は一瞬振り返り通路の向こうに広がる風景と窓を見るのだが(亡き父の”お前は自死する血が流れているんだよ!”という言葉が過るシーンである。)彼は決然とした表情で、対局場に向かうのである。
<今作は怒涛の如く襲い掛かる不幸に立ち向かう男の生き様を、絶滅危惧種の真剣師達の姿と絡めて描いた物語なのである。>
結構、原作に忠実…⭐︎
映画化されるということで読み直しての鑑賞。
思ったより原作に忠実な物語だった。
坂口健太郎の子役を演じて小野桜介がすごく表情豊かで良かった。
小日向文世と木村多江夫婦のもとに通う彼に思わずホロリとしていまう。
将棋そのものが思ったほど描かれずに物足りなさも感じることはあったけれど
坂口健太郎が渡辺謙や柄本明相手に堂々と演じているのを見て、彼もすごい役者に
なった…と。
将棋の真剣師という存在を初めて知ったけど今も存在しているのだろうか?
「菊水月作」という名作の将棋の駒を鍵に物語が絡み合っていくのも良いし、
原作より佐々木蔵之介が演じる石破刑事がすごく良い男になってて、これはこれで
面白かった。
柚木裕子の小説だけあって、最初から展開も早くて飽きずに楽しめる作品。
工夫の無い古くさい作り
渡辺謙がみんな喰っちゃったな。しかし、いくら昭和が舞台とはいえこの映画の古くさい作りはなんだろう。
◎劇伴(劇中伴奏音楽)のあまりにベタな音付け、びっくりです。今時、こんな音付けしないでしょ?
◎これでもか、というアップの多用。
◎刑事が狂言回しになって各地を歩き回る中で明らかにされる犯人の人生、砂の器かい!
◎あと、将棋に魅せられた男達の物語なのに、一度も盤上で何が起きているのか、全く説明がない。私は将棋はルールがわかる程度の人間で、マニアックにやられたらついていけないと思う。でも、この作り手たちは、はなから将棋の面白さ、勝負の妙を伝える気がないんですね。どうせわかんないから、そこはいいでしょ、と思っているんだろうな。一回でいい、伝える努力と工夫をして欲しかった。神は細部に宿るんだよ。チャレンジしなきゃ。
ところで、盤上の向日葵って、どういう意味?
最後のワンカットで説明したつもり?
嘘でしょ( ´∀`)
そんなことが気になり私には刺さりませんでした。
全265件中、81~100件目を表示
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