盤上の向日葵のレビュー・感想・評価
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昭和テイスト満載だがそこが良い。
音楽は大袈裟だし、演者はこれでもか!と力んだ演技を見せるし、アップもふんだんに使われます。そう、非常に圧力強めで極めて昭和テイスト満載の作品です。
将棋はルールなら分かる、程度でしたがそれほど違和感なく。確かにそこまで取り憑かれる程の魅力が伝わって来るのか?と問われると映画の尺では足りないとは思いますが。
それらを割引いても観る価値は十分にある力作だと思っています。
将棋好きの内気な少年が段々と心を開いて行く様子。農園の娘に敢えて厳しい言葉を投げて寄り添おうとする刑事。命を断とうとする主人公を止めずに盤上に駒を置く音を響かせてやるやさぐれ棋士。
自らの業を受け入れそして生きて行く者たち。
心に染みる二時間でした。
タイトルの意味が回収できませんでした
原作は未読。
渡辺謙さんと柄本明さん見たさの鑑賞。
渡辺謙さん、柄本明さんの対局シーンは、まさに魂のぶつかり合いでした。
あと音尾さんのクソ親父っぷりと、小日向さん木村さんご夫婦の優しさの対比の部分(主人公の少年時代)をしっかり描いてくれたのは良かった。
少年時代の子役さんの、少しずつ心がほぐれていく感じと、クソ親父を捨てられない切なさがとても共感できた。
あと、坂口健太郎さんの泣きシーンが良い。
残念なのは、「盤上の向日葵」というタイトルが、内容と全くリンクしていないこと。
将棋盤と向日葵畑出せば、タイトル回収!なのはいかがなものか?
山梨の畑に就職なのも違和感だったかな。
(私が違和感に思った部分は、原作とは違うみたいですね)
以下、超個人的なことを書きます。
エキストラで知り合いが何人か出ておりました。
出ていることを知らなかったので、登場した時、思わず声が出そうになりました(笑)
ヒューマンミステリー
俳優陣の圧がすごい
俳優陣の表情に魅せられる
「砂の器」がだぶる
ゾクゾクする将棋
将棋の経験は無し、
予告も原作も見ておらず、
坂口健太郎と渡辺謙が共演してるということで観てきました。
ゾクゾクする将棋…
どんな展開の将棋なのかはわからないけど、大金を懸ける将棋とタイトルを懸ける将棋は全く違うのだろうな、ということは素人でもわかります。
柄本明と渡辺謙の対峙はやはり迫力ありました。
虚ろな坂口健太郎も、将棋に買って口元が緩んじゃう坂口健太郎も良かった。
主人公の過去も、予想外だった。
でもなんだろう、俳優陣には満足なのに
映画を観た!って満足度はそこまででも…
個人的にはもう少し大きな向日葵が良かったな。飼料用?の向日葵は小ぶりなのかな。
あとコレ書く為に公式HP見たけど、
「圧巻のラスト」「これまでのイメージを覆す坂口健太郎」にちょっと違和感。
『ヘルドッグス』の坂口健太郎ほどでもないかなと。
ラストに関しては、エンドロールで終わりです。
(オマケ映像、ちょっと期待しちゃったけど。)
予告からは想像できなかった。
伏線回収してほしい部分あったけどこれはこれで良かったのか。将棋をいっさい知らないけど楽しめたかも。
それにしても最近の映画のラストって見る人に委ねる系が多いのなぁ。
坂口健太郎さんに恋はしました。かっこよすぎる
タイトルなし(ネタバレ)
長野の山中で白骨死体が発見される。
遺体に副葬された高価な将棋の駒から、頭角を現わしはじめた棋士・上条桂介(坂口健太郎)が容疑者に浮上する。
捜査の過程で、彼の壮絶な過去が浮かび上がるが・・・
といった物語。
柚木裕子の原作は未読。
なれど、脚本はいただけない。
巻頭の短い間に、現在→過去→大過去と描かくのは安易な作劇。
ミステリー要素=いくつかの時代の過去譚を通して描くもの、みたいな固定観念があるのかしらん。
人間ドラマに比重が置かれた物語なので、白骨死体発見後は、上条桂介の幼少期から「彼の物語」として時間軸順に描けばよいのに。
謎は、彼の出自ひとつに絞って。
結果的には、ミステリー要素と人間ドラマ要素が空回りしている感があり、途中で飽きてしまったわぁ。
タイトルの「盤上の向日葵」も、ドラマとして収斂せず、残念。
出演陣も、渡辺謙、佐々木蔵之介、柄本明と大仰で暑苦しい。
渡辺謙と柄本明の対局シーンは暑苦しいを通り越して、見苦しかったです。
佐々木蔵之介は丹波哲郎にはなれない
予告で声を張り上げる佐々木蔵之介さんの演技に疑問を持ちつつも鑑賞。
映画が始まってすぐにその大仰な演技の理由は理解できました。
他でも言われていますが『砂の器』なんですね。
作品内で描かれている事件の構造だけならまだしも、ベテランと新米の刑事コンビが日本各地を飛び回って捜査したり、ベテラン刑事が大仰な演技で事件の真相に迫る部分など、絵作りも含めて似せてしまっているため、どうしても比較してしまいます。
確かに映画としてはそれなりに楽しめましたが、いくつもの点で残念な部分がありました。
最たるものは「向日葵」。なぜタイトルに「盤上の」とついているのかは理解できないですし、映画内でも上条の母親との思い出の場所に咲いていたというだけで特別な意味を持つように思えないです。ラストシーン近くで突然現れるのも唐突で理解が難しい。
出生の秘密や東明との別れなどに関しても、突然告げられるため、物語の展開上、そういう風になっているとしか思えませんでいた。
また、メインの題材になっている将棋へのリスペクトが欠けているのもガッカリ。
終始、将棋の盤面がまともに映らないため、ほとんどの対局でどちらが優勢なのか、わかりにくく、将棋という要素が映画的な意味を持たない単なる小道具になってしまっています。町場での対局や早指しの新人戦であれば現状の描写でもいいでしょうが、東北での真剣五番勝負や最後の上条と東明の対局くらいは盤面をもう少しちゃんと見せてほしかったところ。
将棋監修としてプロ棋士が関与しているのだから、相応の盤面にはなっていたはずなので、演出のコンセプトなのか、単なる無神経なのかはわかりませんが、ひたすら残念です。
また、龍昇戦の対局をクライマックスに持ってこなかったのは原作通りなのかもしれませんが、ここも残念ポイント。それこそ『砂の器』における「宿命」のような使い方をすることもできたでしょうに……。
ただし、時代設定が1994年となっているは絶妙です(これは原作小説のうまいところでしょうが)。東明のモデルである小池重明が死んだ2年後であり、壬生のモデルである羽生善治が6冠制覇した年でもあります。若干ずれますが、アマチュア王将がプロ編入試験を受けたのは1996年なので、アマチュアで頭角を現した上条がプロで活躍する、という話もあながち荒唐無稽な時代ではありません。
おそらく、これ以降後の時代設定にしてしまうと、将棋の研究が緻密に行われる時代になるため、将棋が好きだったとはいえ、将棋漬けの人生を送っていなかった上条がプロになる、という話は絵空事になっていたことでしょう。
国宝は逃したけど
山中で発見された白骨体。
真相を追う刑事は 若手とベテランのコンビ。足を使って、東奔西走。
と、くれば あの名作サスペンス映画を想起しませんか? 国宝は逃したけど 松竹にはサスペンスがある。
期待に胸ふくらませ、いざ鑑賞。
小生未読だが 原作は柚木裕子。いいペースでその作品が映像化されている。おもうにこの作家が扱う題材に魅かれるのはもちろん、映画制作者のつけいる隙も多々あるのだろう。映像が原作を凌駕できる。映画制作者にとって 非常に相性がいい作家なのだとおもう。
しかし残念なことに 本作品はそうならなかった。
早々に容疑者は割れ、主人公の回想で真相はかたられる。観客は刑事たちが真相追求でなく、確認作業に終始する様に付き合わされる展開になる。
薄い非常にうすい。昔 喫茶店で普通のホットコーヒーにお湯を注ぎたし アメリカンと称して提供されていたものと同じくらい薄い、『砂の器』だ。作り手は砂の器を意識していただろうから、薄さが際立つ。
冬の早朝 新聞配達をしていた少年時代の主人公。小さな手にできたあかぎれが痛々しい。キービジュアルとなる広がるヒマワリ畑
季節を感じながら、物語が展開していく。
これが記号でしかない。はい、ここは冬。はい、ここは夏。って感じで。
本家の冒頭シーンみたいに、観客は空気を感じられない。スクリーンから沸きたつあの暑さを。
映像が平たく見えた。小生はどこにも寄り添えないただの傍観者でしかなくなった。
出てくる大人がどいつもねじくれて、痛い。痛いだけならまだしも、歪んだ愛情を押しつけてくるから、たまったもんじゃない。
唯一 善となる立ち位置のはずの小日向文世演ずる元教師すら、ねじくれて見える。
父親の非道はいうまでもないが、渡辺謙演ずる闇世界の凄腕棋士なんてほんとクズ野郎だ。予告やテレビスポットで流れる感動あおるシーン。その裏で闇棋士は何であんなことを主人公に望んだのか。まったく理解できない。主人公があまりに無垢であるばかりに ドツボを踏まされる状況は、悲劇でなく、もはや喜劇だ。渡辺謙と柄本明演ずる老棋士の対局シーン。鬼気せまるにらみ合いではじまる。老棋士が体調を崩したとたん、場を志村けんとのコントに変えてしまう柄本明は、まさに喜劇を実践しちゃってる。閑話休題。
没入できずに終映をむかえたが 主人公を演じた坂口健太郎はいい。ねじくれた愛情から逃れられない気弱さ。一転 強さを得てからの変化をみごとに体現してみせる。若手演者がこういう広い振り幅を持っているのはうれしい。少年時代を演じた子役もよかった。
日本映画の役者層に心配なし。あとは制作人が方向性をキチンと示しさえすれば 邦画の快進撃はまだまだ続きますぞ。
最後に本作品が薄かったので小生見えなかったのですが、盤上のどこに向日葵があったのですか?
タイトルの意味合いが異なるじゃないか。
原作を読んでいなければ、多少の違和感を
感じていたとしても素直に「面白かった」と
言えたのかもしれません。
が。
ちょっと色々納得できませんでした。
ディーラーで成功した桂介がIT企業を起業し
成功を収めた。これをなぜ農園に変更したのか
わかりません。
なんならIT企業の方が今どきで良かったと思うし
ウエディングプランで成功したとはいえ
雇われの身で1,000万も用立て出来るほど
農園って儲かるものなのでしょうか?
恋愛とは一切縁のない、ヒリヒリした将棋の
世界に生きていた桂介に無理やり恋人を出現させるのも
何だかしっくりしません。
ベテラン刑事石破と若手刑事佐野の関係性も
全く描かれておらず、聞き込みのため地方へ行く際の
名産物のやり取りとか唯一ホッコリさせるような
エピソードもないし。
東明と元治の鬼気迫る真剣勝負が1番よかったです。
盤上の向日葵を映像にするのは
ファンタジーっぽくなるとかの意見でも
あったのでしょうか。
ゴッホについても触れられないのはもったいないです。
「穢れた血」をセリフとして残すのなら
ラストシーンは原作と違ってもいいけど
観客側に解釈を委ねるような演出であってほしかった。
ぬー。
原作が良すぎたので、キャストもいいのに
何だか残念。悔しい。
「向日葵」と「狂った血」の扱いが雑 タイトルの意図が伝わらない
映画は時間の問題で「描き切れない」ことが多々あるが、本作は尺の問題というより、解釈の問題?
削ってはいけない部分が削られて、
不要な脚色が追加されていて非常に残念。
以下、好き勝手に書いてスミマセン
■向日葵の意味と残念なラストシーン
向日葵の咲き誇る風景は、主人公の母が一目を偲んで兄と密かに愛を紡いだ場所であり、上条にとっては唯一幸せだった母との短い記憶、若い頃の美しく悲しげな母の面影を重ねる場所である。
向日葵の記憶は血に刻まれているかのごとく、上条が将棋を刺す時に盤上に向日葵があらわれ、勝ち筋につながるマス目が見えるのだ。
この話がまったく描かれていない。
初めて見た人はタイトルの意味がわからない。
わたしは向日葵は登場人物たちにとって「生きた証」のように思うのだが、この映画ではぼんやりとしか描かれていないばかりか、
ラストシーンで上条に
「ここから飛び降りろ」と指し示す。
なんでやね〜ん! 向日葵に失礼やろ?!
ホンコワみたいな締めくくりで
今までのストーリーが台無しやろ!!!
と、冷めてしまったのは私だけ?
原作も、NHKドラマも、死にたくなる血に抗えず、主人公の上条は自死を選ぶ。(NHK版では上条の意志に反して刑事が飛び込みを阻止して生き延びる)
映画では東明の「生きろ」の声で我に返り、将棋の試合に向かうところで終わるが、こんなことで振り切れないから「狂った血」なのであって、受け継いだ血の苦しみがあまりに軽すぎだった。
兄以外も近親相姦の家系。兄はバレることを恐れたわけではなく血に導かれて自死したと思われる。上条の母は息子が成長するにつけ、愛した兄の面影を息子(主人公)に重ねてしまい精神を病む。つまり母の自死の原因は自分だと気づき血の因縁に絶望する。
■渡辺謙の東明は破天荒さが足りない
東明は将棋しか頭にない破天荒な策士。
渡辺謙の「生きろ」には、上条への優しさというか、
父性を感じて、なんか違うなと。
東明は大事な駒を苦学生から騙しとっても何とも思わず逃げるような男。将棋以外は酒と借金とウソにまみれている。唯一将棋に生きた男が自分のノウハウを仕込んだ上条に自分自身を重ねて、ヒリヒリする将棋を指し続けてほしいと勝手に願ったのではないか。
NHK版では、東明(竹中直人)は「約束を果たした」といって最後の将棋をさし、わざと反則負けして自害する。しかし、ラストシーンで実は上条の父を殺していないことがわかる。最後まで上条を騙し、結果的に上条に罪を負わせなかった東明の描き方(自分の将棋が取れれば良し)は秀逸だった。
■いらない脚色、いらない演技
上条は優秀なディーラーとして才能を発揮したのち、IT業界で起業し成功する。「狂った血」は優秀で自死した親族もみんな優秀。ドラマ版で用意された父との手切れ金はたしか3000万...IT起業で成功した上条にとっては、はした金といえる金額。クズ親父はそのことを見透かして、念書をかわさない。
が、映画ではなぜか「農家手伝い」
「狂った血」が向日葵畑にむかわせた??
いやいや、違うでしょ!
農家手伝いじゃ手切金1000万用意できないよ。
ディーラー時代の貯金? 駒買い戻してすぐディーラーやめて畑にくるのもわからないし、
ちょい出しなら恋人もいらない〜(T_T)
刑事役の台詞はオーバーだし
校長先生の奥様も申し訳ないけど
立ってるだけで色気があってミスキャスト
小日向さんの演技は良かったけど
耳をさわるクセ?が上条に引き継がれる
演出は謎…
子役は光っていたと思います。
とにかく、いろいろ残念で
NHK版と原作をもう一度見たくなった。
全265件中、61~80件目を表示
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