盤上の向日葵のレビュー・感想・評価
全265件中、21~40件目を表示
美少年小野桜介くん堪能
2025年映画館鑑賞110作品目
11月17日(月)イオンシネマ新利府
ハッピーマンデー1100円
原作は『孤狼の血』『朽ちないサクラ』の柚月裕子
監督と脚本は『君に届け』『ユリゴコロ』『ごっこ』『おもいで写眞』『隣人X 疑惑の彼女』の熊澤尚人
粗筋
上条桂介少年は幼い頃に母の春子を亡くしギャンブル中毒の父庸一から虐待を受けていた
新聞配達のバイトをしていた桂介は将棋が好きでゴミとして置かれていた将棋の本をこっそり読んでいた
元校長で将棋好きの唐沢光一朗は桂介を気に入り将棋仲間になった
桂介が父から虐待を受けていることを知り光一朗は援助するからと奨励会に入ることを薦める
光一朗同伴で桂介は父に許しを乞うが猛反対される
泣き出す父を見捨てることができず奨励会を諦める桂介
東大生になった桂介はバイトで予備校の講師
バイトが忙しく部に所属していなかったが名門将棋部の猛者を破る腕前になっていた
将棋喫茶で伝説の賭け将棋指しの東明重慶と出会い親しくなる
大学卒業後外資系に就職したがすぐに退職
たびたび庸一がカネをせびるのだ
長野に引っ越し宮田農園で働き始める桂介は農園の娘の奈津子と婚約するなかに
しかし突然桂介は農園を辞め奈津子とは婚約を破棄し東京に戻りプロ棋士になった
桂介の本当の父親は庸一ではなく春子の兄だと庸一本人から聞かされる
春子も春子の兄も自殺していた
春子の一族は自殺で亡くなることが多い家系だった
そんな矢先に東明重慶の死体が発見される
さらに上条庸一の死体も発見される
警察は死体遺棄殺人教唆の容疑で上条桂介を逮捕することに
過去に何度も書いたが将棋は全くわからない
それでも役者とBGMの雰囲気で十分楽しめる
娯楽映画として十分に及第点は間違いない
アウトローの東明の最期は迫力がある
あの表情は世界の渡辺謙
気仙沼で若干高めな飲食店を経営しているちょっと剽軽なおじさんと同一人物である
桂介の少年時代を演じた小野桜介くんが素晴らしい
ショタコンではないが中性的な彼の魅力に一目惚れ
彼こそ令和の光源氏最有力候補
桂介少年と銭湯に入る光一朗
桂介の背中には複数の痣
驚く光一朗
涙を流しながら桂介の背中を洗ってあげる光一朗に貰い泣きしそうになった
ジーンときた
大人では小日向文世の芝居が1番良かった
片岡礼子はオッパイを出さなくなって久しい
オッパイを出すのが当たり前だった頃は気づかなかったが彼女は耳は明らかに大きい
春子役は台湾人
エンドロールでジエン・マンシューという名前に本来の意味で失笑
自分が無知だったのかもしれないがいくら外国人とはいえこんな面白い名前の美女が埋もれていたとは
配役
奨励会を経ずにプロになった天才棋士の上条桂介に坂口健太郎
幼少期に小野桜介
「プロは遊び」「賭け将棋こそ真剣勝負」と豪語する伝説の賭け将棋指しの東明重慶に渡辺謙
佐野と共に事件を追う刑事の石破剛志に佐々木蔵之介
奨励会に入っていたが26歳までにプロになれず退会し夢を諦め警察官になり今は石破と共に事件を追う刑事の佐野直也に高杉真宙
桂介の元婚約者で実家の宮田農園で両親を手伝う宮田奈津子に土屋太鳳
ギャンブルにハマり息子に度々カネをせびる桂介の父の上条庸一に音尾琢真
自殺した桂介の母の上条春子にジエン・マンシュー
東明と対局する東北一の真剣師の兼埼元治に柄本明
病気の父に付き添う元治の娘に片岡礼子
山形の愛棋家で旅館経営者の角舘銀次郎に渡辺いっけい
竜昇戦で桂介が対局する予定の天才プロ棋士の壬生芳樹に尾上右近
芳樹の幼少期に井上涼太
光一朗の妻の唐沢美子に木村多江
元校長で桂介の恩師の唐沢光一朗に小日向文世
桂介の新人戦の決勝戦の相手に橋本淳
バーの店主に吉澤健
賭け将棋の対戦相手のマムシの米内に吉見一豊
奈津子の父に筒井巧
奈津子の母に宮田早苗
桂介が働いていた予備校の校長に春海四方
予備校の女子生徒に火ノ口紗彩
テレビのインタビュアーに登坂淳一
将棋喫茶の対戦相手にテイ龍進
将棋喫茶の対戦相手に五頭岳夫
将棋喫茶の対戦相手に針原滋
将棋喫茶のサラリーマンに渡部遼介
桂介の賭け将棋の対戦相手の須藤に吉家章人
菊水月の所有者の娘に早織
プロ棋士におむすび
プロ棋士に吉村賢人
プロ棋士に鳥居功太郎
雀荘の店主に藤夏子
桂介親子を知るオバサンに田根楽子
新聞配達店の店主に清水伸
大学の将棋部の顧問に大西武志
大学の将棋部部員に八代崇司
新人戦の対戦相手にニクまろ
新人戦の対戦相手に金野美穂
新人戦の対戦相手に村松和輝
旅館の対戦相手に長岩健人
旅館の見物客に西郷豊
捜査員に原田大輔
捜査員に友岡靖雄
対戦相手に花ヶ前浩一
対戦相手に佐野啓
見物人に水野直
アナウンサーに宮瀬茉祐子
捜査一課の課長に高川裕也
刑事に永岡佑
刑事に平埜生成
共感出来なかった
4人の父親
事件の犯人を追いながら、一人の人間の生き様に迫った物語。
そこには、それぞれに大事なことを教えてくれた存在がありました。
状況に戸惑いながら、迷惑かけながら共に生活した存在。人間らしい生活へ優しく導いてくれた存在。才能を見抜き磨きをかけてくれた存在。そして、本当の母親と父親。
良くも悪くも、どの存在が欠けても彼、天才棋士は存在し得なかったはずです。
自分の人生に影響を与えてくれた人たちの顔が思い浮かびました。
波の大小はあるものの、誰しもそんな風にして今があるんですよね。
よくあるかたちだったかもしれませんが、ストーリー運びと終わり方が気持良かったです。
最後は彼にとってようやく訪れた安堵の瞬間だったはずですし、その後も我慢強く、優しく、勝負強い棋士として活躍されていてほしいと感じさせてくれました。
映画>小説
似てる
砂の器に似てます。
刑事が特急電車で地方に向かった辺りで既に感じていましたが、捜査状況と主人公の過去が交互に流れ始めて、砂の器を見たことあるかどうかで見方が変わるなと思いました。
砂の器を見たことない人であれば割と楽しめる気がします。
ただ、主人公の出生の秘密、向日葵、将棋がバラバラに存在していて、それなら、いっそ実は渡辺謙が父親だったくらいの方が良かったように感じました。
ただ、銭湯で小日向さんが泣きながら背中を洗ってくれたシーン、父親に奨励会に入りたいと言ったら「お前も置いていくのか」と縋られたシーンは3人ともかなり良かったです。
坂口健太郎さんの演技を拝見するのはヘルドッグス以来でしたが、父親が死んだあとの泣きの演技が良かったです。
宿命
山中で見つかった白骨死体には、この世に7組しか存在しない貴重な将棋駒が残されていた。駒の持ち主は将棋界に突如彗星のごとく現れた天才棋士・上条桂介のものと判明。捜査が進む中で上条の隠された過去が明らかになっていくという物語であり、彼の悲劇的な運命を軸に、人間の業や才能の残酷さを描いた話でもある。
この作品を貫くのは、「お前には将棋しかない」というフレーズだ。それは単なる台詞ではなく、桂介の人生そのものを表す呪いであり、また唯一の光でもあったと感じた。
絶望的な境遇と「将棋」という才能。自身の過去を容易に語れるような人生でないことは、物語を追うことで次第に分かってくる。
桂介の境遇はあまりにも過酷だ。近親相姦という出生の秘密、酒に溺れネグレクトと暴力を繰り返す義父。
さらには彼はその才能ゆえに重慶から利用され、将棋の試合のたびに連れ出され、あげくの果てには大切な将棋の駒を売られてしまうなど、将棋がなければ受けなかったであろう苦難をも引き寄せてしまう。才能を持つ人間ゆえの苦痛を描いていて見応えがある。
桂介の人生を形作った「3人の父親」という視点で見ることによって、桂介の人間像に新しいページを加えて解釈することもできる。
桂介の複雑な人格は、彼が出会った3人の象徴的な「父親」との関係によって形成されている。
1.上条庸一(血の繋がりのない父) 粗暴で虐待を繰り返す「父」だが、パインアメや忘年会の景品の将棋駒といった「ほんの一滴の愛情」も確かに存在した。彼にとってもまた、歪んだ形であれ「桂介しかいなかった」のかもしれない。
2.唐沢光一郎(将棋の師) 桂介を「まるで息子のように」扱い、将棋の技術と楽しさ、そして「道」を教えた、桂介にとっての光とも言える存在。
3.東明重慶(影であり、反面の師) 「鬼殺し」の異名を持つ天才的な技術を持ちながら、正規の道から逸れ、裏社会で生きる男。彼は桂介の才能を利用し、賭け将棋の旅に連れ回す悪魔(メフィストフェレス)的な側面を持つ。しかし、自らの死を悟ると、桂介につきっきりで「鬼殺し」の技を遺そうとする。それは、彼なりの「贖罪」だったのだろう。
本作において、将棋は単なるゲームではない。それは「生ききる術」でもあるし、「命のやりとり」であり「賭博」そのものだ。
康一に自らの出生の過去を明らかにされ、全てに絶望し、彼はマンションから身を投げようとした。その瞬間、彼を引き戻したのもまた「将棋の駒の音」だった。彼の人生は、良くも悪くも将棋から逃れることはできないことを示唆しているように感じる。
そして、将棋の駒に「表と裏」があるように、登場人物たちも強烈な二面性を持っている。
・庸一: 粗暴な「表」と、わずかな愛情の「裏」。
・重慶: 桂介を利用する「表」と、技を遺す「表と裏」の対比が、物語に深い奥行きを与えている。
桂介が自殺しようとするシーンでは、重慶は桂介の後ろ姿を見ても、「死ぬな」と安易に言葉をかけない。彼はただ、黙って「将棋の駒を指す音」を響かせる。
あの音で、桂介は我に返った。将棋はまさに彼の生き様そのものだ。数え切れないほどの人間と勝負してきたと思うし、重慶との賭け将棋の旅の病床から咳き込みながら死に物狂いで勝負に臨む男、命を懸けて一局に臨む「漢たち」の血と汗が、そこには詰まっている。
言葉ではなく、桂介の「生き様」そのものとなった「将棋」によって、重慶は桂介の命をつなぎとめたのだ。
「お前には将棋しかない」——。その言葉通り、桂介は将棋によって絶望の淵に立たされ、同時に将棋によって生かされ続ける。その逃れられない運命の軌跡を描き切った作品だった。
「国宝」以上の作品
ひまわり畑は出てきたけど
なかなかすごい過去
予告で気になって鑑賞しました!
山中で謎の白骨死体が発見される。
事件解明の手掛かりは、遺体とともに発見されたこの世に7組しか現存しない希少な将棋駒。
容疑をかけられたのは、突如将棋界に現れ、一躍時の人となっていた天才棋士〈上条桂介〉だった。
さらに捜査の過程で、桂介の過去を知る重要人物として、賭け将棋で裏社会に生きた男〈東明重慶〉の存在が浮かび上がる。
桂介と東明のあいだに何があったのか?
謎に包まれた桂介の生い立ちが明らかになっていく。それは、想像を絶する過酷なものだった……。
というのがあらすじ!
時代は1981〜1994年までのお話
上条の過去はなかなかすごかったですね
父親だと思ってたら違ったしほんとの父親は母親の実兄
しかも妊娠を知って自殺してるし…
血が繋がってないのにお金をせびりにくるしその理由も自分勝手でしたよね
あと音尾さんのクズ役がうますぎる!笑
ほんと憎たらしい!笑
そして重慶が農園に来てさらに物語が動き出します
よく会いに来たなと思います笑
そんなに将棋をしたかったのか自分には気持ち理解できませんが…笑
上条は最後まで重慶に勝てませんでしたね
「やるな」と言ったときにてっきり勝ってるかと思ってました
最後は向日葵畑が出てきて自殺しそうな雰囲気が出たけど重慶の言葉で踏みとどまってよかった…
そのあとはやっぱり捕まったんだよね?
竜昇戦でしたっけ?それが終わったあとに来てほしかったけど難しいですよね〜
対局シーンはどれも迫力があってすごかった!
それにみなさんの演技もよかった
将棋がわからない人も楽しめると思います!
面白い映画をありがとうございました😊
薄っぺらい松本清張作品‼️
身元不明の遺体、執拗に捜査を進める二人の刑事、捜査線上に浮かび上がる有名棋士‼️こう書くと松本清張の「砂の器」が思い出されます‼️ただイマイチ詰めが甘いですね‼️物語は4つの軸からなる‼️主人公の忌まわしい出生、主人公と酒浸りの父の関係、そんな父から主人公を導いてくれる恩人である元校長、そして主人公に多大な影響を与えるアマチュア棋士‼️それぞれがドラマティックに絡む展開かと思いきや、元校長は中盤以降全く物語に登場せず、とってつけたような近親相姦による出生、父を憎んでいるのか愛してるのか曖昧な主人公、アマチュア棋士との絆もイマイチ胸に響かない‼️主人公の郷愁の象徴であるひまわりもまったく印象に残らない‼️そしてラスト、主人公は逮捕される直前で幕となるわけですが、結局主人公の容疑は死体遺棄⁉️殺人⁉️刑事二人の考えは全く違ってたみたいだけど⁉️なんかスッキリしないラストですね‼️
ラストシーンのその先は明日カモメに訊いてみます。
向日葵の影にある濃厚な人間関係
刑事目線の謎解きは良い ○◎◎◎○
謎解きが良かった
色々な要素がありながら、ストーリーとしてはしっかりとまとまっていて良いし、スッキリ終わる
ただ全体的に暗い話が多く、明るい話が全く無いのが個人的には好きじゃない、これが好きな人は良いのだが
見やすさ○
ストーリー◎
キャラクター◎
没入感◎
個人的好み○
原作ファンだと物足りない。役者に助けられている映画のように感じました。
元々柚月裕子先生の作品ファンです。
こちらの原作も読了済み、ドラマは観ていないのですが映画になりましたので観てきました。
原作は文庫上下巻になるほどの量を、2時間に収めるにはどこをカットしてどこをクローズアップしているのか気になるところでしたが、原作未読の方にも流れが分かるようになっていたのは見事でした。
タイトルが「向日葵」ということで向日葵農園、原作にはない奈津子の存在は視覚や感覚に訴えるには確かに直接的で分かりやすいのですが、原作を読んでしまうとちょっと浅はかな気がしました。
自らの業を受け入れ、「生ききる」ことの意味を見いだしていく物語なので余計な配役は要らないと感じたのは私が原作ファンだからでしょうか。
タイトルの意味が分からない、回収できない、というご意見もあるようですが、原作のタイトルを視覚に訴えてしまう構成にしてしまったので、モヤモヤ感があるのは仕方がないような気がします。
とはいえ役者陣は見事としか言いようがなく、ただ佐野役の高杉真宙くんが現代っ子ぽくてちょっと浮いてましたがまあそれも愛嬌かな。
音尾さんのクズ親父っぷりが秀逸すぎて、まだ脳裏に焼きついてるほど。
坂口さんの子役をされた小野桜介さんの演技には震えました・・・
将棋部分は盤面が映るシーンは少なく顔芸対決になっておりましたので、「将棋」を目当てに観ると物足りないのではないかとも思いますが、あの顔芸対決だけでも一見の価値ありです。
(余談)
過去シーン街中の将棋クラブがあった地域、1980年代後半の設定ですよね、もっと垢抜けていたと思います。昭和の臭い満載過ぎでちょっと笑ってしまいましたw
渡辺謙VS柄本明の顔芸対決が凄い
予告みたら、サスペンスなのか、将棋の話なのかよくわかってなくて行ったけど、ガッツリ将棋打ちが、抗えない運命に翻弄される良質な人間ドラマだった。
素人ではわかりにくい将棋の対局シーンが多くて、無言で盤面に向かい合う。不思議と眠くならないのは、将棋の技術解説をばっさりと捨て、役者同士の顔芸という演技勝負として描いてるから。
パチン、うーん🧐
パチン、ムムム😕
渡辺謙VS柄本明の顔芸対決ですよ。ここだけでこの映画観る価値あり。
ひとつだけ言わせていただくと、冒頭のシークエンスもばっさり切ってもよかったかも。エンドにつけたらダサすぎたからアタマにもってきたのかもしれませんが、贖罪と再生を描くならいらないと思いました。
将棋のシーンの面白さに成功してるのだから、予告も思い切って将棋に振ってもよかったんじゃないですかね。子役さんと小日向さんのシーンとかめちゃくちゃよかったのに。
2週目の大箱スクリーンにお客さん3人。少し寂しいですね。
将棋盤のどこに向日葵が?
原作未読
柚月先生原作の映画は個人的にあたりが多いので本作も楽しみにしていましたが、うーん…
観ていて???となるところがそこかしこにあったのと、一番疑問だったのがタイトルが最後まで回収されてないという所。
原作既読派の方々のレビューを見て、やっと合点がいきました。
確かに、盤上に向日葵が咲くという表現は映像に起こすと相当ポップになるので、シリアスな作風の本作にはそぐわないというのはごもっとも。
劇中の向日葵がさして重要な扱いになっていないのに、このくだりをばっさりカットでは何のことやら、という感じです。
それと、現代パートの小道具でロットアンテナの携帯電話を使っているので平成前期~中期ぐらいなはずなのに、あちこち昭和の気配がしていてとても違和感。
砂の器に引きずられすぎたんじゃないかなとすら勘ぐってしまいます。
主演と助演のお二人が特に素晴らしい鬼気迫る演技だったので、このあたりもうちょっと何とかならなかったのかなーと残念に思いました。
余談ですが、坂口健太郎さんはお顔立ちが端正すぎるせいか、あまり髭が似合わないですね
中途半端なミステリー?なの?
役者達の鬼気迫る演技が最高ですね!!
全265件中、21~40件目を表示
映画チケットがいつでも1,500円!
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