「生ききれ、最後まで」盤上の向日葵　うすたらさんの映画レビュー（感想・評価）

　『Miss King』を観終わったので、将棋つながりで観ることにした、坂口健太郎主演の映画ですが、完全に渡辺謙の映画でした。
　佐々木蔵之介、音尾琢真、柄本明、渡辺いっけいといった、芸達者がそろって出演しているとこともあり、映画としてはとても面白く見ることができました。また、上条桂介（小野桜介→坂口健太郎）が将棋の道に進めるように献身的な支援をした、唐沢光一朗役の小日向文世には泣かされました。この人、やはりいいですね。
　ただ、東北一の真剣師兼崎元治（柄本明）が今にも死にそうで「ゴホゴホ」咳をしているのに、その対局中にスパスパたばこを吸うのは、いただけないです。また、東明重慶（渡辺謙）には最後まで勝てなかったのがなんか変とか、上条庸一（音尾琢真）が言うのがどうもうさんくさいとか、いろいろ疑問が残りました。
　ところで、刑事役の佐々木蔵之介は、いい声していますね。サザンの主題歌とともに、耳に残りました。