「向日葵の影にある濃厚な人間関係」盤上の向日葵 HKさんの映画レビュー(感想・評価)
向日葵の影にある濃厚な人間関係
パズルのピースを嵌めていくように
徐々に謎、真実が明らかにされていく展開が心地よい。
今現在だったらフィクション色の強すぎる物語だが、
昭和の終わりから平成の初めにかけてという時代設定と、
それをしっかり感じさせる美術の作りこみのすばらしさ、
登場人物の熱量、濃厚な表情や声色が、それを払拭し、
コントラストが強く、粗めの質感の画面にもグイグイ引き込まれる。
憧れの存在でありつつ、血の呪いの象徴でもある向日葵に背を向けて
主人公が自らの生に正面から向き合っていく力強いラストシーンは印象的。
昭和という時代への哀悼のようにも感じた。
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