正体のレビュー・感想・評価
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「いい人」だからこそ
一言で言うと
無実を訴える死刑囚が脱獄して
真相究明する話。
ってなっちゃうから
「ありがち」みたいになっちゃって悔しい。
見終わって、
振り返ってみると
めちゃくちゃいい人。
いい人だから
助けようと思って現場に行き
犯人にされてしまった。
たいていは
少なからず悪いやつだったり
真犯人と関係があったり
犯行動機があったりするけど
それがまったく無い。
真犯人にハメられたとかじゃなく
捕まえてしまった警察が
引っ込みつかなくなってしまった
だけのこと。
だからこそ、どうしようもない。
ここがこの作品の最大のポイント。
それをどうくつがえすのか。
結果として
いい人を貫いたことで
救われたのかも。
それも、
作戦でそうしてたわけではなく
[素]で自然とそうしていたことが
「この人はそんなことしない」に
つながったんでしょうね。
撃たれたところ、
捕まったところ、
で終わるのかと思ったら
その後
再審請求が出され、
それが通って裁判になり
判決が出る
というところまでやって
きれいにハッピーエンドになってるのも
良かったです。
ドラマ版とダブルで楽しめた!!
ドラマ版(全4話)をサブスクで観て、特に1話と2話が面白いと感じましたが、映画版はまた違った感じで、同じプロットでも制作者が違うと、ここまで変わるのかと楽しめました。ドラマ版の主人公は有能さを隠し切れない行動的な感じでしたが、映画版の主人公は精神的に追い込まれていて、特に序盤は怖いBGMを多用していました。シーンのみならず、ドラマ版で特に印象的だった台詞がいくつかカットされているので、映画版だけを観て熱い!面白い!と感じるかは分かりませんが、先に観るならドラマ版の方がお勧めです。弁護士の痴漢冤罪が晴れていないので、ヒロインの父親というだけでは彼が尽力するモチベーションが薄いと感じました。宗教団体のパートをどう怖く面白くするか観たかったです。吉岡さん良かったですが、口がサイヤ人みたいに曲がっていて気になりました。横浜流星君目当てで行くと、山田孝之の同じ表情のアップを長時間観続ける事になります。山田杏奈ちゃんが可愛くなくなった気がします。「足利」という、冤罪事件のキーワードが真犯人の名前なのは、原作者の悪趣味だと思います。
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