正体のレビュー・感想・評価
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和也推しになりました
藤井監督が描く今作はモノローグや語りがなくストレートで温かい、観客に受け取り方を委ねている節もある。
物語は鏑木青年の逃走に見えてしまうが彼自身が求めている「真実」を欲する追走劇。その中で彼の人間力によって関わった人々の心を動かしていく様は目頭が熱くなった。
特に重要になってくる序盤に出会う森本慎太郎くんが演じる和也とのやり取りが好きだった。
リアルにこんな良い奴が友達にいたら人生楽しくなるじゃんね。お酒を飲める飲めないのやり取り等の不器用な2人に笑った。
寡黙でオーラを放つ山田孝之さんと執念をもつ横浜流星さんの対峙は迫力がありラストまで見応え充分。劇場で観て良かったです。
ただ現実をみると東京大阪にある防犯カメラの存在や身分証明など協力者がいないと成り立たない展開もあり原作が分厚いようなので端折った部分はありそう。
正体は横浜流星の代表作だ
藤井道人監督の作品はどれも素晴らしい!
心の声が滲み出る様な表現で引き込まれました。あっという間に感じる程テンポも良くて、警察と揉み合い転落するシーンはリアルで息を呑む程です。介護施設で捕まるシーンや最後の判決のシーンは無音を効果的に使っていて映像表現も素晴らしかったです。
横浜流星がカッコ良いだけではなく表現力のある役者さんであると感じました。
藤井道人監督の作品はどれも素晴らしいです。
本気の横浜流星
なかなかにインパクトのあるファーストカットからの逃亡劇。
髪型や眼鏡なんかでだいぶ印象は変わるから、偽名で出会ったら、よっぽど特徴的な顔立ちでない限り分からなそう。そもそも身近にいるとは思わないし。
だけど安藤さんのように、気づいてしまったけれど、とても悪人には思えない、って信じたい気持ちも理解できる。お父さんのこともあるから尚更なのだろうな。
また逮捕、起訴してしまったら簡単には覆せない中で、気づいてしまった刑事の葛藤も上手く描かれている。
現場監督や週刊誌のゲスい記者など、良い人と悪い人のコントラストがデカいから、鏑木君は悪い人じゃないって応援したくなる。
横浜流星くん、ただの美形じゃなかった。文句なしの代表作になるだろうな。
無理やりケチをつけるなら、鏑木君は大人しそうなのに、救急車の中の鏑木君は横浜流星すぎる。
ジャンプはまとも
市橋事件や袴田事件をモチーフにした作品だと思う。
一家惨殺事件で死刑判決を受けた鏑木が自ら鋭利なもので自身の口内を突き救急車で運ばれる際に脱出を試みる。
逃亡した鏑木が最初に着いたのは建設工事現場で、そこで年寄りに替わってあげて重い物を運ぶ通称「ジャンプ」を見る。そのジャンプが事故に遭い労災申請騒ぎになるが現場の責任者に却下される。(責任者役駿河太郎はこういう憎たらしいい役が似合ういい俳優)
鏑木は現場責任者と折衝して殴られながらも2万円を得てジャンプに渡そうとする。
ジャンプは1万円だけもらい小さなスーパーで酒やつまみを買い二人で一杯を始める。
逃亡犯の特徴と合致するのを感じたジャンプは110番通報をする。
この後出版社(通信社?)にフリーライターとして鏑木が務めるが親しくなる女性も上司のデスクもだんだん彼が鏑木だと確信するのにも関わらず警察に通報しないで逆に逃がすようなことをする。
一家惨殺事件の犯人が優しいとか文章が上手いから真犯人じゃないと決めつけるのはいかがなものか。
全体的に間延びしてるシーンが感じられた。
鏑木が寝てて悪夢に遭い苦しむシーンは大げさに感じた。ハリウッド俳優ならもっと控えめに苦しみを表す演技をする。
ラストの面会シーンで客席のあちこちから鼻をすする音がした。
たとえ国家であろうが、間違えたらちゃんと謝って欲しい。トランプのように決して謝らないのはフェアではない。
流星くんに圧倒された
原作未読で拝見。
警察は冤罪がもたらす"被疑者にされた冤罪被害者の人生を考えろよ"ってメッセージが透けて見えすぎていたが。
高校生から21歳の若者を演じた28歳の横浜流星くんの演技力で、その辺どーでもよくなったから、まぁOK。
勝手な印象ですが、藤井監督って根はベタで、誠実にかつ工夫を惜しまず人を喜ばせようとするタイプに思えます。
だから、個人的には社会的・政治的・思想的メッセージ成分が薄くなればなるほど、いいエンタメ監督でいる気がしていて。
たとえば『新聞記者』が露骨な政権批判に比重を高くしすぎて、デマと煽動に見えかねない危険性を帯びていたのが危うく、また苦手だった(現実の方が酷かったみたいだが、それは横に置いておき)。
『ヤクザと家族』『ヴィレッジ』くらいのバランスがいい印象。
本作は、このくらいに収まっていたから良かったのではないかと。
ただ、私が本当に藤井監督で好きなのは、『宇宙でいちばんあかるい屋根』『青春18×2 君へと続く道』あたりなんですよね。
警察 検察の無能さと冤罪が無くならない理由
逃がすシーンで泣いてしまった
藤井道人流のドラマチックな演出
このスリリングな逃走劇は、ハリソン・フォード『逃亡者』を思い出す。
事件への疑念を捨てきれずにいる刑事と未来への希望を捨てきれずにいる死刑囚。藤井道人流のドラマチックな演出で物語をドライブする。観賞後に疑問に感じることは湧き上がってくるが、鏑木や彼を信じる人たちの気持ちに引きずられるように没入してしまう。
『地面師たち』のあの老人が出てることに、まず気づく。そして、駿河太郎の憎まれ演技は、『十一人の賊軍』に続いて、いい仕事してる。
この猟奇犯は、作りすぎのきらいはあるが、現に冤罪は起きているわけだから、鏑木事件が起こらないとは限らない。
真相よりも面子を優先する警察は、どこかの県議会と似てる。そんなことも考えさせられる作品でございます。
しっかり堪能したけど高い評価は……
横浜流星さん、山田孝之さん、吉岡里帆さんと豪華キャストがしっかり仕事をされている作品で、藤井監督の手堅い手腕で映像面でも申し分なく楽しめた作品です。
ただし、映画を見終わって内容を振り返り、こちらでレビューを書こうとすると手が止まってしまう……。
本作をエンタメ作品として見るなら、許容できる「ご都合主義的」な展開や描写がいくつもあり、社会派作品として捉えるなら、それは許容しがたいです。
藤井監督の他の作品でも感じたことですが、権力の描き方が少し雑で、そこまで単純じゃないからこそ現実社会で解決されていない数々の問題点の真相を見落とすことになりはしませんかね?
作品の出来栄え的には社会派よりエンタメに振ってるのは理解できますが、やはり個人的には高い評価はできないですね。
人を信じること…逃亡犯の希望
染井為人の原作も公開前に既読。骨太で読み応えある長編で、あの大作をどの様に2時間枠の映画にまとめるのか、藤井道人監督の手腕も楽しみのひとつだった。原作小説を実写化すると、どうしても細かな部分が端折られて、「今ひとつ」という作品が多い。しかし、本作は見事に原作以上の作品に仕上がっており、「流石、藤井監督!」と思わる、極上のサスペンス・ドラマとして、素晴らしい作品に仕上がっていた。
特にラスト10分間は、原作とは違う流れだったが、脱獄犯・鏑木慶一の冤罪を訴える姿に、そしてその運命に、涙腺が緩みっぱなしで、かけていたマスクがびしょびしょになった。個人的な意見ではあるが、本作も鏑木を演じた主演の横浜流星も、来年のアカデミー作品賞・男優賞の候補に挙がることは、間違いないように感じた。
ある一家を皆殺しにし、日本中を震撼させた殺人事件の犯人で、死刑が確定していた鏑木慶一が脱走をした。未成年で初めて死刑を宣告された鏑木は、終始、無罪を主張していたが、聞き入れてもらえず、その潔白を証明することができず、やむなく脱走を図った。その中で、ある時は工事現場での日雇い、またある時はフリーライター、水産加工場のパート、そして、介護施設の介護士と、顔と姿を変え、正体を隠して潜伏していく。
その逃走劇の中で、浮かび上がってくる鏑木の姿は、とても凶悪殺人犯とは思えない頭の良さと優しさ。そして、鏑木自身も、出会った人から、初めて人を信じる心の温もりを感じとる。そうした前半からの布石が、ラストシーンで彼の冤罪を信じる人々のうねりとなって、感動的なシーンを呼び起こすことに繋がる。
鏑木役の横浜流星は、冤罪を訴える迫真の逃走のシーンと、潜伏先での穏やかで物静かなシーンの両局面の演技に、役者としてのキャリアが高まったと感じた。また、横浜流星をはじめ、周りを固めた吉岡里帆、山田安奈、森本慎太郎の演技も予想以上に良かったし、原作のキャラクターのイメージにピッタリで、なかなか素晴らしいキャスティングだったと思う。
一つ残念だったのが、これだけすばらしい内容の作品なのに、我が郷土の映画館での観客が10人足らずだった…。先日、袴田事件の冤罪が認められたが、こうした無謀な警察のやり方によって、冤罪に苦しんでいる人もいるのかもしれない思うと、もっと多くの人に観てもらいたい作品でもある。
原作あってこその映画化なのですが・・・
原作はめちゃ長編で文庫本で600ページほどあります。
もちろん原作があってこその映画化なのですが、原作のようなめちゃ余韻の残る終わり方ではなく、映画はさすがに誰もが納得できる仕上がりになっています。極端な言い方をいすれば、原作と「オチ」が違うので、全く違うお話のようにも思えます。
原作は懇切丁寧に逃亡犯の人柄を表すために5箇所ほどの潜伏先で彼と彼を取り巻くその場所場所での仲間との信頼関係を描いていますが、映画では3箇所に絞られています。それがすごくわかりやすかったと思いました。ただ、工事現場でのシーンは映画はちょっと物足りなかったかな。
藤井道人監督作品も最近の10作の内、清原果耶で3本、横浜流星で3本ありますが、藤井監督でこの二人の共演を観てみたいです(線は、僕を描くで共演していますが、監督が違う人なので
日本映画の本流
1.日本映画らしく人の心、中心の映画だった
2.公開前に何かの賞取っていて怪しいと思ってた
3.しかし、良い映画だった
4.映画なのでしょうがないが、サクサク良い方に進んだ
5.現実の世界も捨てたもんじゃない事を信じる
6.私もに若い頃、一生懸命やってたら助けてくれた人いた。
7.吉岡里帆の父さん無実証明されたのかなぁ?
8.ジャンプ、山田サン良かった
9.吉田里帆のファンになった
10.色々変なところがあるが、それを含め良かった
11.公開前に賞取るのはしょうがないと思った。
12.横浜サン、いい男で演技上手いのはズルイ。
13.横浜サン、セクハラやパワハラ等問題なく年取って良い俳優になって欲しい。
14.横浜サン、めちゃくちゃ猫背だった、役作りすごい
15.逃げたのは、ただ死刑になりたくなかったから
16.アシリパさん、今時女子になっていた。
いつか
完璧☺️
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