劇場公開日 2024年11月29日

「こういう映画が見たかった❗️」正体 プリズナーN0.6さんの映画レビュー(感想・評価)

5.0こういう映画が見たかった❗️

2024年12月2日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

興奮

難しい

今年自分が観た映画のベスト3に入る素晴らしい作品。
横浜流星と言う俳優の凄みを見せつけられた2時間だった。

指名手配の容疑者と潜伏中に触れ合う様々な人間たち。苛烈なタコ部屋で共に働く男、父親の冤罪で係争中のライターの女、犯人に心を惹かれる介護施設の女、そして組織の中で矛盾と葛藤を抱える刑事…

その中でも、劣悪な環境で搾取されながら一緒に働く同僚の男が、自分を助けてくれた容疑者を、懸賞金目当てに密告するシーンは胸が締め付けられる。あんな世界から抜け出せるならと思う気持ちも痛いほど分かるから。

冤罪のいちばんの問題点は、無実の人間が罪に問われてしまう理不尽さももちろんだが、真犯人がまんまと逃げおおせてしまい、さらなる悲劇を生むと言うことにある。それはとてもとても罪深いことだと思う。

この映画では二つの冤罪事件が出てくるが、いずれも無実の人間の人生を大きく狂わせ、社会的な地位をもちろん、その人間の命までも奪われてしまいかねない恐ろしさもよく描かれていた。

PS 最後の判決が言い渡される場面で、それを聞いた吉岡里帆の表情が一瞬不穏な感じになり、見ていた時には「最後の最後でなのにまさかここでドンデン返し…😰」と数秒間不安になってしまった。あのシーンは聞いた瞬間に里帆ちゃんの弾けるような笑顔😂が欲しかった。

プリズナーN0.6