入国審査のレビュー・感想・評価
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すかしたオチで、どう?って言われても気分が悪いだけ
アイデア勝負の会話劇、この手の映画は策に溺れることが大半だ。
ラストのオチをスカッとカッコ良く魅せられるか一点勝負。
軽くすかして頭をはたかれても、小馬鹿にされたようで気分が悪くなるだけだ。
どうせならスパンと気持ち良く頬を張ってくれないと困ってしまう。
演出にキレとセンスが無いのが致命的。
それだけが頼りの作品なのに。
作品の評価は◎
アイデア勝負の小予算の中で、場面のほとんどを空港での入国審査に限定しながら、理不尽なアメリカの入国審査のリアル、移民を希望する人々の実態、ヨーロッパで増加する事実婚の意味、分かり合っていたはずの男女の信頼関係のもろさなどを描き出した良作。他のレビューが低い理由は、この映画を、ミステリー作品のように宣伝している配給会社の責任。そのつもりで観たら、最後も含めて、納得がいかなくて当然。これから見るかどうか悩んでいる人も、そんな展開を期待しているなら、がっかりすると思うので、やめた方がいいです。でも、この作品の本質はそこにはない。上記のような作品として観れば、きっと、満足できるはず。私は、最後は、笑ってしまった。とくに、アメリカに行った経験のある人は、自分の経験と重ねながら観ると、リアリティは倍増。
もう少しスリリングなの想像してたけど、まぁ 普通に面白いと思います
ほぼ全編、アメリカのイミグレで展開されるシチュエーション・サスペンス、ほとんどが会話劇で、よくこの内容で飽きさせず見せ続けられるなと感心しました
ただ、想像していたほどサスペンスフルな内容ではなかったので個人的には期待値以下でした
私も北米に5年ほど住んだことがあって、あのアメリカのイミグレは本当にムダに緊張するし、オフィサー達はやけに威圧的で苦になってしょうがなかったのをよく覚えていますので、かなりリアルに感情移入し嫌な思い出がいっぱい脳裏を横切りました
なんてことはないビザ取得による前途洋々なアメリカ入国のはずだったけど、それがとんでもない方向へ転がっていくストーリーの秀逸さは素晴らしいと思いました
あの後、彼らはどうするのか・・・
「法廷劇」ならぬ「尋問劇」であり、芝居のエッセンスたる会話劇だった
小生、ふだんは「ネタがわかって価値が半減するような作品はそもそも大したことはない」などと不遜なことを公言しているが、もちろん、ごくたまに「さすがにこれは、ネタを書いたら反則だなぁ」という佳作もある。
これが、それ。
わずか77分の作品だが、流れる時間は濃密だった。 それにしても最後のネタは強烈におもしろい。
米国に移民するため、スペインからNYにやってきた30代の男女のカップル。
男性は都市計画の大学院を出た高学歴者だし、女性はコンテンポラリーダンスのプロのダンサー、つまり割とハイブローなアーティストである。国境のフェンスを破って密入国するような未熟練労働者たちではない。
ところが、正当な書類も揃っているのに入国審査のカウンターで引っかかり、別室に通されて「二次審査」なるものへ導かれる。携帯電話での外部への連絡も禁じられる。
そこからサスペンスの目盛りがジリジリと上がり始める。
作品のバックストーリーとして、昨今のトランプ政権の移民に対する厳しい姿勢が背景にないとは言えないし、そこを強調した評論もあるようだが、しかしそれを重要なモチーフとしているわけではない。そういう社会派ドラマではない、とだけは記しておく。
他の作品の上映前予告で「お、これは」と思い楽しみにしていた。私事ではあるが米国在住経験のある身として、あの国のこういう申請系・審査系の現場役人の融通の効かなさ、その一方でのいい加減さ、一度イヤな方向に回り始めた時の救いの無さ、木で鼻をくくったような慇懃無礼な態度・・・が甦ってきたからである。25年ほど前でさえそうだったのだから、今はもっとイヤな気分にさせられるんだろう。それをどう料理しているのか・・・そこに大いに興味があった。
それはさておき、作品のプロットとしてはまったく劇的な展開はない。
淡々と時間が流れるだけである。舞台となる場面も、入国カウンターと「別室」だけと極めて限られている。登場人物も少ない。
が、この作品には「芝居」の醍醐味、エッセンスをかなり煮詰めた、上質なスープのような旨味がある。
それは次の二点にある。
1つ目には、極めて良質な会話劇であること。
大掛かりな舞台回しや場面展開がない、机と椅子だけの簡素な舞台上でやり取りされるセリフと役者の演技だけで観る者を強烈に巻き込んでいく演劇のようですらある。
脚本と演出が相当の手練れであることの証左である。
2つ目には、その巻き込み方が法廷劇のようであること。
つまり、鑑賞する側に「どちらの言うことが真実なのか?」「この人間は『悪』なのか?」「自分がこの立場だったら、どう発言するのか?」「どちらを応援すべきか?」と考えることを否応なしに求め、時間の経過とともに揺らぎと揺さぶりをかけてくる構造になっている。
舞台は法廷ではないので、「尋問劇」とでも言って良い。この設定は新鮮だったし、非常に良いアイデアだと思う。
例によって小生は事前の予備知識を仕入れないで観るタイプなので、今、あとからいろいろと読んでいるが、アレハンドロ・ロハスとフアン・セバスティアン・バスケスの2人が監督としてクレジットされている。
初監督作品にして脚本も書いているのか。しかもロハス氏自身の経験に基づいたアイデアだった、とのこと。
おもしろかったが、さて、この監督は一発屋で終わるのか、はたまたまったく違う視点で別の心理劇を練り上げてくれるのか。次作が楽しみになってきた。
テーマは好きだし、展開も面白いけど、最後のオチが一番苦手なヤツでした
私も米国の入国審査で、別室に連れていかれて、2時間ほど、隔離された経験があります。移民しようとしたわけではなく、単なる短期の仕事目的でしたが・・・ なんで連れていかれたのか、説明もなく、最終的に入国が認められた時も、説明なし。もう行っていいよの一言だけ。それ以来、米国への入国のたびに、ものすごく緊張しています。
なので、この映画のテーマも興味津々。途中の展開も、どんどん出てくる新事実に、ふむふむ、それはマズイな~と、すごく面白く思いましたが、最後のオチが苦手なヤツでした。これは好き嫌いあると思いますので、ダメというわけではありませんが・・・
3年前に見た、「大怪獣のあとしまつ」をちょっと思い出しました。倒された巨大怪獣の死体をどうやって処分するかで、政府自治体が大騒ぎになるという、ウルトラマン世代にとっては、そうそう、それ・・・ 今まで誰も触れてこなかったヤツと、すごく楽しみな映画でした。でも、最後のオチが、そもそものテーマも、話の展開も全否定するようなズッコケで、何のために、その話を描こうとしたの???と、ものすごく疑問を持つと共に、もう一度、しっかりオチを考えて欲しいと思ってしまいました。
この映画のオチは、そこまで酷いわけではありません。まあ、「あり」と言えば、「あり」なんですけど、でも、やっぱり、ずっと楽しく見ていたのに、最後の最後で、ブチっと切られたみたいな気分。
面白いと思う方もたくさんいると思います。でも、私的には、ちょっと悲しいかも・・・
某政権の現状なんだろうなあ
国境に壁、イミグレでは嫌がらせ。
トランプの移民政策を痛烈に批判した映画という事?
それともただの不条理劇?
とにかく脚本が酷く、コントと言ってもいいくらいな設定。
「パートナーを愛してるのか?」「週に何回?」「子供は欲しいのか?いつ作るんだ?」「踊れ!」ってw、入国審査官役の俳優たちはどのような気持ちであんなしょーも無いセリフを口にしたのだろうか。
そもそも本人がどの様な意図を持っていようが合法的に入国しようとしている人間に対し、権力を笠に着た人権全無視のイジメの様な尋問の数々はあり得なさ過ぎて笑うしかなかった。
南米系の女性審査官がこっそり助けてくれるもんだと思ったが、一切躊躇なく詰め続けて来るのには唖然としたし、麻薬犬まで連れて来て、一体何が引っ掛かってしまったのかも結局明らかにしない。
入国審査官ってそんなに暇じゃ無いと思うし、南米出身者というだけでこういう扱いを受けるのなら暴動が起きちゃうよ。
あくまでも個人的にですが、全く評価に値しない映画でした。
ラストに驚愕
タイトルなし
松竹さんにもよく考えてほしい「物事の本質」
夏休みと重なるこの時期、大概のシネコンは宣伝予算も大きめで客寄せしやすい作品中心の「魅力に欠ける番組」。そのため、私好みのインディペンデント映画はミニシアターに集中してスケジュールもタイトになり、結果的に劇場鑑賞を諦めることも少なくありません。なお、本作『入国審査』は配給が松竹であるにも関わらず、新宿ピカデリーは上映初日から一番小さいスクリーン10に追いやった結果、ファーストデイの本日は朝一番からフルハウスの客入りです。(丸の内ピカデリーに至ってはお隣のヒューマントラストシネマ有楽町に任せて上映予定なし)
ディエゴ(アルベルト・アンマン)は、彼のパートナーであるエレナ(ブルーナ・クッシ)を伴い、希望叶って手に入れることが出来た「移民ビザ」によって米国に向かいます。ところが、入国審査にあたり別室へ促される二人に待ち受けるのは…
本作は上映時間77分と短めの作品であり、その大半は入国審査における尋問シーンで会話劇のため、ネタバレを避けてレビューを書くのが難しいタイプの作品です。ちなみに私の観た回ではどこからかイビキも聞こえてきましたが、展開するごとに徐々に追い込まれるような巧みな構成で、ストーリーに集中さえできれば決して退屈はしません。
映画が始まって早々、出国前からどこか落ち着かない様子のディエゴに、観ているこちらもつられて感化されます。誰しも経験したことがあれば、たとえ何一つ疑われる余地はなくともついつい緊張してしまう「入国審査」。一方、新生活への希望から高揚感高めでやや過敏なツレ(エレナ)の態度も相まって、余計にドギマギが止まらないディエゴの様子に最早目が離せなくなります。そしていよいよ尋問が始まり、逃げ場のない状況に追い込まれて質問攻めにあう二人。隠された事実を詳細まで引き出すためにはディエゴ等が話しやすいようにスペイン語を使い、また、嘘や誤魔化しを許さず直感的に答えさせるためには英語を使わせたりと、百戦錬磨の審査官たちはテクニックとコンビネーションを駆使しながら、付け入る隙なく「物事の本質」へと二人を追い詰めていきます。
ちなみに、米国映画レビューサイトの高評価に対し、少なくとも映画.comでは現時点(8/1)においてやや点数低め。他の方のレビュー未読のため違っているかもしれませんが、本作、賛否を分ける要因はおそらく「オチ」かなと思います。そもそも日本のトレーラーはやや煽り気味で、エンタメ感すら想起させているため観終わって肩透かし感もあるかもしれません。しかし、私としては低予算映画ながら面白さは充分に担保されていますし、重要なのはその結果よりも「物事の本質」であって、それを見事に引き出したところで詰んでしまっており、後は蛇足と考えればこの「投げっぱなし」なオチもアリだと納得しています。私は充分に楽しめました。
会話劇サスペンス
ハラハラドキドキの会話劇で楽しめた。
映画の内容とは関係ないが、
簡単にスパイ容疑で逮捕拘束される国や、軍事政権の国への入国審査はドキドキさせられる。30年以上前に、ペルーへ行った時、入国審査は日本のパスポートのためかスムーズに通過し、税関の検査で黒い袋に入った板状のテープでぐるぐる巻きにしたモノが出てきて中身を尋ねられた。全く記憶に無くてチェックの為に黒い袋を破られた。中から出てきたのはサロンパスで事なきを得た経験がある。
またある時、Tシャツ、短パン、ビーサンでアメリカ入国しようとした飛行機の隣りの席の若者は別室へ連れていかれた。
また、香港の空港で子供に買ったおもちゃのピストルがX線検査で引っかかり両脇を抱えて別室へ連れて行かれた友人もいた。
他の国に入国する時は、
いつもハラハラドキドキのサスペンスである。
スリル!
海外旅行時の入国審査で軽く緊張するときの感覚を久しぶりに思い出しました。
米国を訪れたのは20年近く前でそれほど厳しくはなかった記憶はありますが、それでも入管の係員の鋭い目つきにドキドキさせられました。あちらの方々はガタイもいいし、威圧感がすごい。
主人公の二人は大使館で正規の手続きを経て移民ビザを取っているのにも関わらず(そして有色人種ですらない)あそこまで厳しく尋問を受けるのは不自然な気もしましたが、トランプ政権下の米国ならあり得るのかもしれません。
機内や空港の音がリアルで臨場感があり、異国の地の空港で理由はよくわからないけれど待たされたり、焦ったりした経験がある方はイヤーな感じの汗をかけると思います。
私も存分にイヤーな汗を手に握って楽しみました!
追記
たまーに、米国のどこそこの空港で別室送りになった!みたいなことを武勇伝ぽく語っている人を見かけますが、この映画を見てしまうと笑えませんね…
イマジンなんてできないよ・・・
いやいや、面白いです。
恐らく朝8時で拝見したからか、
とにかくちょうどよい。
教皇選挙でも少し書いたのですが、
昨今、何かと衝撃を求めがちな
人が多い気がします。
この作品は
珈琲飲みつつフラッと見るのに最高です。
あの小気味良い会話劇や
その流れであの最後のテンポ感
思わず笑っちゃいました。
映画館で見て正解です。
当事者(主人公のカップル)からすれば
『何してくれてんねん』
て感じで笑い事じゃないですけどね。
会話劇の途中から立ち込める
不穏と登場人物たちの空気感が
変わる瞬間に魅入って思わず
『おもしろい』と呟きました。
ブラックコメディの
ジャンルでもあるのかなと。
あまりに重厚なミステリーを期待すると
恐らく評価が下がる傾向なので
ジャンルを意識せず、
気軽な気持ちで見ることをおすすめします。
ストーリーは想像ついたがそれにしても?
予告編を観て鑑賞を決めたが、予告編と全く違った。ネタバレになるので省くが、最初のシーンでアメリカの入国審査、某政権の現状が想像ついた。今のアメリカもそうだし、登場人物も然り。それにしても入国審査がここまで厳しいとは言葉も出なかった。ハラハラドキドキ感が続くが、時間は◎。
ずっと尋問
経験あるある💦
上映後トークイベント付き試写会当選@ユーロライブ🌟 シネマNAVIさんありがとう😊💕
予告の印象と本編がだいぶ違ったかな。(良し悪しではなく)
当初は入国審査にてあることないことふっかけられて二人がワチャワチャ困ることになっちゃう映画ならではの少々デフォルメされたお話なのかなー、と。でも蓋を開けてみたら根掘り葉掘り質問されるものの、いろいろとっ散らかったまんま放たれる感じ。でもまぁ、そのゾワッとする感じこそがリアルなのかな。
自分自身はあそこまで厳しく尋問されたことはないけど、映画観てたらうちの父親から昔聞いた過去に外国の空港で受けた入国審査(尋問)や場合によっては別室に連れて行かれての身体検査で丸裸にされた経験の話とかが頭を過った。子供の頃、父親と海外に行くとスーツケースは全て開けさせられて隅々まで調べられるし、質問多いし、旅行って現地の空港に着いてから『シャバ』に出るまでとにかく時間かかった記憶がある。(その後自分が成長して父親なしで海外に行くようになるとノーチェック出られるのがあまりにサクっとし過ぎてて不安になったほどww)
彼らも彼らの仕事をしているだけ、とはいえそこに一切の偏見はないのか聞いてみたい。『私の判断一つで送り返すこともできる』って台詞は本当に怖い。事実なんだろうけど、その人個人というよりはその職務に与えられた権限だろうに、なんかみんな自分が偉くなったと履き違えてるんぢゃないかと疑いたくなる立ち居振る舞い…。環境が人を変えるのは本当だな、と。
そして映画では「えー、そんなに引っ掻き回しておいてソレ?」と突っ込みたくなる。マジでタチワル。
上映後のトークイベントで登壇された金子由里奈監督の映画の視点がとっても勉強になったー🌀(もうひとり登壇された映画評論家さんは苦手な方のため割愛…)
(備忘録)
金子由里奈監督のお父様、岡田将生主演の『ゴールド・ボーイ』の金子修介監督だった!
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