入国審査のレビュー・感想・評価
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成り行きで借りパク
グリーンカードの抽選が当選しにスペインからニューヨークにやってきた事実婚のスペイン人女性とベネズエラ人男性が入国審査で二次審査を受ける話。
とりあえず丁寧な対応だけど、同行してくださいと別室の待合室へ連れて行かれて巻き起こっていく。
やられたらやりかえすとか、わけのわからない発言をカマすアホな感じから始まって、尋問を受けるうちに次々と観客に後出し情報が示されて行く展開で、そりゃあまあ別室行きも仕方ないのかなと…そこまで簡単に調べられるのとかはリアリティがあるのかわからないけれど。
こういうのみると日本人て謙虚だよなと改めて国民性の違いみたいなものは感じたし、それなりには面白かったけれど、痛くないハラを探られたわけでもないし、そもそもある程度想定していなかったのか?と、まあ仕方ないよねぐらいにしか感じられなかった。
スタンプ音が響く移民政策の難しさ
ベネズエラ国籍の男、同棲しているスペイン人女性がDVロト(多様性移民ビザ)当選したのを機に米国へ一緒に移民しようとする物語。事実婚(pareja de hecho)を証明書で主張し入国を試みるが、男の怪しい過去(世界を点々としていた経歴・ネットで知り合った米国の年長女性と婚約して米国入国を試みた過去)が厳しい尋問で暴かれる。米国移民法では事実婚が「配偶者」として認められにくい中、一部のレビューで「意味不明」「すかしたオチ」と評されるラストで入国許可のスタンプを得る展開は、怪しくても受け入れざるを得ない米国の移民審査の現実を見事に描く。
アメリカの傲慢と柔軟さを体験する
私は、偉大なアメリカの代理人であると言わんばかりに居丈高な入国審査官。このお姉さま、英語しか話せない顔をしておきながら、スペイン語で話す二人の会話をバッチリ聞いている。
よくあるアレ。言葉が違うから聞こえていないと思っていて悪口を言っていると、自分の言語で鋭く切り返される。『ブラックレイン』で健さんがやったやつ。
出鼻をくじくだけじゃなくて、その後の詰め方がエグい。同じ事を繰り返し質問して、二人のイライラをマックスにさせる。二人が反抗的な態度を示すと、入国審査の権限は私にあると、上下関係を徹底的に叩き込んでくる。
2人別々に尋問して、矛盾点が浮かび上がってくると、旦那の方の顔色が悪くなってくる。さらに別な審査官も加わって、古傷も生傷もまとめて親指でゴリゴリするような容赦のない尋問。
アメリカの傲慢さをたっぷりと体験できる77分ですが、最後には少しだけ、ほろ苦くも柔軟な一面に触れることもできる。
これからどうしたらいいの? 私たち!
入国審査を受けてきました。
音楽もなく、単なる会話劇にも関わらず、とんでもない緊張感!
ひとえに役者の表現力がずば抜けて卓越していた事に他なりません。
特に微妙な表情の強張りだけで不安や緊張、怒りや憤りを伝えてくる2人の主人公にはひたすら感心させられてしまいました。
2人を興味本位で観ていたはずがいつしか彼らと共に尋問を受けている様な気にさせられてしまいます。
権力者の言葉による暴力、侮蔑、偏見、差別、それらによってプライバシーは暴かれ、プライドはズタボロにされ、満身創痍となるまで叩きのめされる先に待っているのは…。
エンドロールで流れる皮肉を込めた歌が更に絶望感を煽ってきます。
17日間というタイトな撮影期間が産み出した臨場感あふれる作品で、彼らと共に入国審査を受けてみては。
見ていて「不愉快」にはなる映画だが、それでも問題提起としては是非。
今年174本目(合計1,715本目/今月(2025年8月度)2本目)。
80分ほどの作品ですが、そのシーンの大半は、空港のいわゆる入管での「取り調べ」シーンであり、いわゆる移民政策等が背景に存在する映画です。一応、「監督の過去の経験に着想を得た」という扱いなので、作品としては架空としても、まったく架空とも言い切れないというのが、また「困ったところ」です。その移民政策を強力に行っているのが、作内でいうアメリカで、このことはご存じの方も多いと思います。
映画に何らかエンターテイメント性を求めるならどうか…とは思いますが、それでも問題提起型の映画として80分(正しくは77分)ほどの作品としてはちょうどよい作品ではありますし、こうした作品が存在すること、それ自体に意味があろうと思います。
採点に関して以下まで考慮しています。
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(減点0.2/「弁護士に頼んで手続きは全部してもらった」の意味)
※ 日本国内ではある程度の理解が必要
世界的に見ても、弁護士に相当する法律職「しか」ない国のほうが多く、日本のほうがむしろ例外(日本および、日本の影響を受けた、韓国などごく少数)ではありますが、弁護士はすべての業務ができますのであり得ます。ただ、日本では例えば不動産登記や外国人関係(ビザ関係)等、専門性が高い分野は実質的に他業種(それぞれ、司法書士と行政書士)が行っている現状はあるので、日本で見る場合、ここは何らか配慮があってよかったかな…とは思うものの、行政書士の業務に外国人取扱い関係、入管関係の手続き業務があることはあまり知られていないので、やや微妙な字幕ではあります。
(減点0.2/「スペイン語」等の意味)
本国スペインで話されるスペイン語、南米(ブラジル除く。ブラジルはポルトガル語)で話されるスペイン語は若干異なり、映画内で出てくるカタルーニャ語は、スペイン語の方言となりますが、フランスと位置が近いため、スペイン語とフランス語の混合言語のような扱いです。このあたり、ある程度説明があっても良かったかなという気がします(ほか、入国システムのESTA(エスタ)しかり。どうもパンフレットに全部載っているるらしい)。
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すかしたオチで、どう?って言われても気分が悪いだけ
作品の評価は◎
アイデア勝負の小予算の中で、場面のほとんどを空港での入国審査に限定しながら、理不尽なアメリカの入国審査のリアル、移民を希望する人々の実態、ヨーロッパで増加する事実婚の意味、分かり合っていたはずの男女の信頼関係のもろさなどを描き出した良作。他のレビューが低い理由は、この映画を、ミステリー作品のように宣伝している配給会社の責任。そのつもりで観たら、最後も含めて、納得がいかなくて当然。これから見るかどうか悩んでいる人も、そんな展開を期待しているなら、がっかりすると思うので、やめた方がいいです。でも、この作品の本質はそこにはない。上記のような作品として観れば、きっと、満足できるはず。私は、最後は、笑ってしまった。とくに、アメリカに行った経験のある人は、自分の経験と重ねながら観ると、リアリティは倍増。
もう少しスリリングなの想像してたけど、まぁ 普通に面白いと思います
ほぼ全編、アメリカのイミグレで展開されるシチュエーション・サスペンス、ほとんどが会話劇で、よくこの内容で飽きさせず見せ続けられるなと感心しました
ただ、想像していたほどサスペンスフルな内容ではなかったので個人的には期待値以下でした
私も北米に5年ほど住んだことがあって、あのアメリカのイミグレは本当にムダに緊張するし、オフィサー達はやけに威圧的で苦になってしょうがなかったのをよく覚えていますので、かなりリアルに感情移入し嫌な思い出がいっぱい脳裏を横切りました
なんてことはないビザ取得による前途洋々なアメリカ入国のはずだったけど、それがとんでもない方向へ転がっていくストーリーの秀逸さは素晴らしいと思いました
あの後、彼らはどうするのか・・・
「法廷劇」ならぬ「尋問劇」であり、芝居のエッセンスたる会話劇だった
小生、ふだんは「ネタがわかって価値が半減するような作品はそもそも大したことはない」などと不遜なことを公言しているが、もちろん、ごくたまに「さすがにこれは、ネタを書いたら反則だなぁ」という佳作もある。
これが、それ。
わずか77分の作品だが、流れる時間は濃密だった。 それにしても最後のネタは強烈におもしろい。
米国に移民するため、スペインからNYにやってきた30代の男女のカップル。
男性は都市計画の大学院を出た高学歴者だし、女性はコンテンポラリーダンスのプロのダンサー、つまり割とハイブローなアーティストである。国境のフェンスを破って密入国するような未熟練労働者たちではない。
ところが、正当な書類も揃っているのに入国審査のカウンターで引っかかり、別室に通されて「二次審査」なるものへ導かれる。携帯電話での外部への連絡も禁じられる。
そこからサスペンスの目盛りがジリジリと上がり始める。
作品のバックストーリーとして、昨今のトランプ政権の移民に対する厳しい姿勢が背景にないとは言えないし、そこを強調した評論もあるようだが、しかしそれを重要なモチーフとしているわけではない。そういう社会派ドラマではない、とだけは記しておく。
他の作品の上映前予告で「お、これは」と思い楽しみにしていた。私事ではあるが米国在住経験のある身として、あの国のこういう申請系・審査系の現場役人の融通の効かなさ、その一方でのいい加減さ、一度イヤな方向に回り始めた時の救いの無さ、木で鼻をくくったような慇懃無礼な態度・・・が甦ってきたからである。25年ほど前でさえそうだったのだから、今はもっとイヤな気分にさせられるんだろう。それをどう料理しているのか・・・そこに大いに興味があった。
それはさておき、作品のプロットとしてはまったく劇的な展開はない。
淡々と時間が流れるだけである。舞台となる場面も、入国カウンターと「別室」だけと極めて限られている。登場人物も少ない。
が、この作品には「芝居」の醍醐味、エッセンスをかなり煮詰めた、上質なスープのような旨味がある。
それは次の二点にある。
1つ目には、極めて良質な会話劇であること。
大掛かりな舞台回しや場面展開がない、机と椅子だけの簡素な舞台上でやり取りされるセリフと役者の演技だけで観る者を強烈に巻き込んでいく演劇のようですらある。
脚本と演出が相当の手練れであることの証左である。
2つ目には、その巻き込み方が法廷劇のようであること。
つまり、鑑賞する側に「どちらの言うことが真実なのか?」「この人間は『悪』なのか?」「自分がこの立場だったら、どう発言するのか?」「どちらを応援すべきか?」と考えることを否応なしに求め、時間の経過とともに揺らぎと揺さぶりをかけてくる構造になっている。
舞台は法廷ではないので、「尋問劇」とでも言って良い。この設定は新鮮だったし、非常に良いアイデアだと思う。
例によって小生は事前の予備知識を仕入れないで観るタイプなので、今、あとからいろいろと読んでいるが、アレハンドロ・ロハスとフアン・セバスティアン・バスケスの2人が監督としてクレジットされている。
初監督作品にして脚本も書いているのか。しかもロハス氏自身の経験に基づいたアイデアだった、とのこと。
おもしろかったが、さて、この監督は一発屋で終わるのか、はたまたまったく違う視点で別の心理劇を練り上げてくれるのか。次作が楽しみになってきた。
テーマは好きだし、展開も面白いけど、最後のオチが一番苦手なヤツでした
私も米国の入国審査で、別室に連れていかれて、2時間ほど、隔離された経験があります。移民しようとしたわけではなく、単なる短期の仕事目的でしたが・・・ なんで連れていかれたのか、説明もなく、最終的に入国が認められた時も、説明なし。もう行っていいよの一言だけ。それ以来、米国への入国のたびに、ものすごく緊張しています。
なので、この映画のテーマも興味津々。途中の展開も、どんどん出てくる新事実に、ふむふむ、それはマズイな~と、すごく面白く思いましたが、最後のオチが苦手なヤツでした。これは好き嫌いあると思いますので、ダメというわけではありませんが・・・
3年前に見た、「大怪獣のあとしまつ」をちょっと思い出しました。倒された巨大怪獣の死体をどうやって処分するかで、政府自治体が大騒ぎになるという、ウルトラマン世代にとっては、そうそう、それ・・・ 今まで誰も触れてこなかったヤツと、すごく楽しみな映画でした。でも、最後のオチが、そもそものテーマも、話の展開も全否定するようなズッコケで、何のために、その話を描こうとしたの???と、ものすごく疑問を持つと共に、もう一度、しっかりオチを考えて欲しいと思ってしまいました。
この映画のオチは、そこまで酷いわけではありません。まあ、「あり」と言えば、「あり」なんですけど、でも、やっぱり、ずっと楽しく見ていたのに、最後の最後で、ブチっと切られたみたいな気分。
面白いと思う方もたくさんいると思います。でも、私的には、ちょっと悲しいかも・・・
国へ帰りたい…
入国審査
アメリカの入国審査はあんなに厳しく審査されるのか?
スペイン人やベネズエラ人には厳しいのか?
移民には厳しいのか?
テロ対策なのか?
難民対策なのか?
安易な国際結婚への警鐘なのか?
アメリカのお節介な入国審査政策だよね。
まあ、渡航経験者には、あの緊張感を思い出す。
ミュンヘンでは怖かった。
テロ警備で兵隊が自動小銃抱えて警備していたからね、
アメリカ本国は知らない…
調べてみると、
アメリカの入国審査は、テロ対策、不法移民防止、ビザ詐欺対策、難民管理を目的に厳格化されている。
スペイン人(ビザ免除対象)には比較的緩やかですが、ベネズエラ人のようにビザが必要な国籍や移民の可能性がある場合は、厳しい審査が現実的です。
『Upon Entry』は、こうした政策の複雑さや、個人に対する心理的・社会的影響を浮き彫りにしており、国際結婚や移民の「簡単ではない現実」や警鐘と考えたい。
それにしても、プライバシーにドンドン土足で入ってくる。まあ、それが越境審査警備というものだと理解したい。
半世紀前の入国審査にはビビったものだ。まあ、若かったしね。
ところで、
あの後は?
故郷に帰っただろうなぁ👋
( ^ω^ )
入国審査
移住のためアメリカへやって来たカップルを待ち受ける入国審査での尋問の行方を緊迫感たっぷりに描いた、
スペイン発の心理サスペンス。
本作が監督デビューとなるアレハンドロ・ロハス&フアン・セバスティアン・バスケスが監督・脚本を手がけ、故郷ベネズエラからスペインに移住した際の実体験に着想を得て制作。
わずか17日間で撮影した低予算の作品ながら、サウス・バイ・サウスウエスト映画祭2023に正式出品されるなど、世界各地の映画祭で注目を集めた。
スペインのバルセロナからニューヨークに降り立ったディエゴとエレナ。
エレナがグリーンカードの抽選で移民ビザに当選し、事実婚のパートナーであるディエゴとともに、新天地での幸せな生活を夢見てやって来た。
しかし入国審査でパスポートを確認した職員は2人を別室へ連れて行き、密室で拒否権なしの尋問が始まる。
予想外の質問を次々と浴びせられて戸惑う彼らだったが、エレナはある質問をきっかけにディエゴに疑念を抱きはじめる。
「記憶探偵と鍵のかかった少女」のアルベルト・アンマンがディエゴ、「悲しみに、こんにちは」のブルーナ・クッシがエレナを演じた。
入国審査
Upon Entry
2023/スペイン
(^_^)
### 1. アメリカの入国審査はあんなに厳しく審査されるのか?
アメリカの入国審査(特に空港での一次審査や二次審査)は、ケースによって非常に厳格です。
映画のように、詳細な質問や長時間の尋問が行われる場合もありますが、これは全ての入国者に一律に適用されるわけではありません。以下のような要因で厳しさが増すことがあります:
- **不一致や疑わしい情報**:ビザの種類、渡航目的、滞在期間、資金証明、過去の渡航歴などに矛盾がある場合。
- **ランダムチェック**:テロ対策や不法入国防止のため、特定の国籍やプロファイルに基づくランダムな二次審査。
- **ビザ免除プログラム(ESTA)以外の入国**:映画のベネズエラ人のように、ビザが必要な国籍の場合、審査はより詳細になる傾向。
一般の観光客(特に日本やEU諸国のビザ免除対象者)は、通常、簡単な質問(「目的は?」「滞在期間は?」)で済むことが多いですが、
映画のようなケースは特に移民やビザに関連する複雑な状況で発生します。
### 2. スペイン人やベネズエラ人には厳しいのか?
- **スペイン人**:スペインはビザ免除プログラム(VWP)に参加しており、ESTA(電子渡航認証)で90日以内の観光・ビジネス目的の入国が可能です。
映画ではスペイン人キャラクター(おそらくビザ申請者)が厳しく審査されますが、これはビザの種類(例:移住目的のビザ)やカップルとしての状況が影響している可能性があります。単純な観光であれば、スペイン人への審査は比較的緩やかです。
- **ベネズエラ人**:ベネズエラはビザ免除対象外で、かつ政治・経済的不安定さから難民や不法滞在のリスクが高いと見なされるため、入国審査は厳格です。ベネズエラ人の場合、B1/B2(観光・ビジネスビザ)や他のビザでも、資金証明、帰国意思の証明、犯罪歴の確認などが細かくチェックされます。
映画のベネズエラ人キャラクターが厳しい尋問を受けるのは、この背景が反映されていると考えられます。
以下、省略…
某政権の現状なんだろうなあ
国境に壁、イミグレでは嫌がらせ。
トランプの移民政策を痛烈に批判した映画という事?
それともただの不条理劇?
とにかく脚本が酷く、コントと言ってもいいくらいな設定。
「パートナーを愛してるのか?」「週に何回?」「子供は欲しいのか?いつ作るんだ?」「踊れ!」ってw、入国審査官役の俳優たちはどのような気持ちであんなしょーも無いセリフを口にしたのだろうか。
そもそも本人がどの様な意図を持っていようが合法的に入国しようとしている人間に対し、権力を笠に着た人権全無視のイジメの様な尋問の数々はあり得なさ過ぎて笑うしかなかった。
南米系の女性審査官がこっそり助けてくれるもんだと思ったが、一切躊躇なく詰め続けて来るのには唖然としたし、麻薬犬まで連れて来て、一体何が引っ掛かってしまったのかも結局明らかにしない。
入国審査官ってそんなに暇じゃ無いと思うし、南米出身者というだけでこういう扱いを受けるのなら暴動が起きちゃうよ。
あくまでも個人的にですが、全く評価に値しない映画でした。
ラストに驚愕
絶妙にリアルで重苦しい
尋問室に響く工事の音や事務的かつ高圧的な尋問官、待合室の雰囲気など、入国者の不安を掻き立てる描写が上手く、上映時間が実際よりも長く感じた。
散々尋問を受け、米国に入国するよりもスペインに帰りたいように気持ちが傾いたところで唐突に結末を迎えてエンドロールとなるが、エンドロール中の選曲も優れていると思う。
その後、主人公たちは作中序盤で借りたペンを無事に持ち主に返すことはできたのだろうか。
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