劇場公開日 2025年8月1日

「入国希望者、入国審査官、どちらの視点で観ても興味深く面白い!」入国審査 ヘマさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0 入国希望者、入国審査官、どちらの視点で観ても興味深く面白い!

2025年8月16日
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鑑賞方法:映画館

グリーンカードの抽選で移民ビザが当選し、スペイン(カタルーニャ州)から米国に移住するためNY空港に到着したディエゴとエレナ。早速、入国審査でパスポートを提出するが、なにかしらの問題が発覚してか、別室へと連行されて……。

入国審査官の執拗な尋問と、それに対峙する事実婚カップル(ディエゴとエレナ)。2者のやり取りは演技力もさることながら、尋問そのものが本物さながらの内容で、アレハンドロ・ロハス監督の体験談が元だけに、なかなかの緊迫感。なるほど、別室に連行されるとこういうことをさせるのかーと疑似体験できます。英語ができないとマジ怖いね。

全編通して思うのは、入国したい側の切実な事情も汲み取れるが、不審人物を入国させない側の職務も真っ当であること。どちらの肩も持ってあげたいところだが、世界情勢を鑑みるに、多文化共生は絵空事だったので入国審査側に共感を抱かざる得ない。

ロハス監督は、ベネズエラからスペインに移住した人だけに、入国審査の実態をエンターテイメント化しつつ、事前講習的な教材に仕立て上げたのかしら。その真意も興味深いね。

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ヘマ