「アメリカの傲慢と柔軟さを体験する」入国審査 bionさんの映画レビュー(感想・評価)
アメリカの傲慢と柔軟さを体験する
私は、偉大なアメリカの代理人であると言わんばかりに居丈高な入国審査官。このお姉さま、英語しか話せない顔をしておきながら、スペイン語で話す二人の会話をバッチリ聞いている。
よくあるアレ。言葉が違うから聞こえていないと思っていて悪口を言っていると、自分の言語で鋭く切り返される。『ブラックレイン』で健さんがやったやつ。
出鼻をくじくだけじゃなくて、その後の詰め方がエグい。同じ事を繰り返し質問して、二人のイライラをマックスにさせる。二人が反抗的な態度を示すと、入国審査の権限は私にあると、上下関係を徹底的に叩き込んでくる。
2人別々に尋問して、矛盾点が浮かび上がってくると、旦那の方の顔色が悪くなってくる。さらに別な審査官も加わって、古傷も生傷もまとめて親指でゴリゴリするような容赦のない尋問。
アメリカの傲慢さをたっぷりと体験できる77分ですが、最後には少しだけ、ほろ苦くも柔軟な一面に触れることもできる。
これからどうしたらいいの? 私たち!
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羅生門さんのコメント
2025年8月8日
観光と移民では、全く違います。日々世の中のルール通りに生きている人なら、観光目的で入国審査で揉めることなんてまずないですよ。観光と偽ってお仕事すれば大変なことになりますが。以後、ブラックリストに載りまず入国出来ません。仕方のないことです。

