「見ていて「不愉快」にはなる映画だが、それでも問題提起としては是非。」入国審査 yukispicaさんの映画レビュー(感想・評価)
見ていて「不愉快」にはなる映画だが、それでも問題提起としては是非。
今年174本目(合計1,715本目/今月(2025年8月度)2本目)。
80分ほどの作品ですが、そのシーンの大半は、空港のいわゆる入管での「取り調べ」シーンであり、いわゆる移民政策等が背景に存在する映画です。一応、「監督の過去の経験に着想を得た」という扱いなので、作品としては架空としても、まったく架空とも言い切れないというのが、また「困ったところ」です。その移民政策を強力に行っているのが、作内でいうアメリカで、このことはご存じの方も多いと思います。
映画に何らかエンターテイメント性を求めるならどうか…とは思いますが、それでも問題提起型の映画として80分(正しくは77分)ほどの作品としてはちょうどよい作品ではありますし、こうした作品が存在すること、それ自体に意味があろうと思います。
採点に関して以下まで考慮しています。
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(減点0.2/「弁護士に頼んで手続きは全部してもらった」の意味)
※ 日本国内ではある程度の理解が必要
世界的に見ても、弁護士に相当する法律職「しか」ない国のほうが多く、日本のほうがむしろ例外(日本および、日本の影響を受けた、韓国などごく少数)ではありますが、弁護士はすべての業務ができますのであり得ます。ただ、日本では例えば不動産登記や外国人関係(ビザ関係)等、専門性が高い分野は実質的に他業種(それぞれ、司法書士と行政書士)が行っている現状はあるので、日本で見る場合、ここは何らか配慮があってよかったかな…とは思うものの、行政書士の業務に外国人取扱い関係、入管関係の手続き業務があることはあまり知られていないので、やや微妙な字幕ではあります。
(減点0.2/「スペイン語」等の意味)
本国スペインで話されるスペイン語、南米(ブラジル除く。ブラジルはポルトガル語)で話されるスペイン語は若干異なり、映画内で出てくるカタルーニャ語は、スペイン語の方言となりますが、フランスと位置が近いため、スペイン語とフランス語の混合言語のような扱いです。このあたり、ある程度説明があっても良かったかなという気がします(ほか、入国システムのESTA(エスタ)しかり。どうもパンフレットに全部載っているるらしい)。
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