劇場公開日 2025年8月1日

「見ていて「不愉快」にはなる映画だが、それでも問題提起としては是非。」入国審査 yukispicaさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5見ていて「不愉快」にはなる映画だが、それでも問題提起としては是非。

2025年8月2日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

今年174本目(合計1,715本目/今月(2025年8月度)2本目)。

 80分ほどの作品ですが、そのシーンの大半は、空港のいわゆる入管での「取り調べ」シーンであり、いわゆる移民政策等が背景に存在する映画です。一応、「監督の過去の経験に着想を得た」という扱いなので、作品としては架空としても、まったく架空とも言い切れないというのが、また「困ったところ」です。その移民政策を強力に行っているのが、作内でいうアメリカで、このことはご存じの方も多いと思います。

 映画に何らかエンターテイメント性を求めるならどうか…とは思いますが、それでも問題提起型の映画として80分(正しくは77分)ほどの作品としてはちょうどよい作品ではありますし、こうした作品が存在すること、それ自体に意味があろうと思います。

 採点に関して以下まで考慮しています。

 ----------------------------------
 (減点0.2/「弁護士に頼んで手続きは全部してもらった」の意味)
  ※ 日本国内ではある程度の理解が必要

 世界的に見ても、弁護士に相当する法律職「しか」ない国のほうが多く、日本のほうがむしろ例外(日本および、日本の影響を受けた、韓国などごく少数)ではありますが、弁護士はすべての業務ができますのであり得ます。ただ、日本では例えば不動産登記や外国人関係(ビザ関係)等、専門性が高い分野は実質的に他業種(それぞれ、司法書士と行政書士)が行っている現状はあるので、日本で見る場合、ここは何らか配慮があってよかったかな…とは思うものの、行政書士の業務に外国人取扱い関係、入管関係の手続き業務があることはあまり知られていないので、やや微妙な字幕ではあります。

 (減点0.2/「スペイン語」等の意味)

 本国スペインで話されるスペイン語、南米(ブラジル除く。ブラジルはポルトガル語)で話されるスペイン語は若干異なり、映画内で出てくるカタルーニャ語は、スペイン語の方言となりますが、フランスと位置が近いため、スペイン語とフランス語の混合言語のような扱いです。このあたり、ある程度説明があっても良かったかなという気がします(ほか、入国システムのESTA(エスタ)しかり。どうもパンフレットに全部載っているるらしい)。
 ----------------------------------

yukispica
PR U-NEXTなら
映画チケットがいつでも1,500円!

詳細は遷移先をご確認ください。