「面白く観ました!」あのコはだぁれ? komagire23さんの映画レビュー(感想・評価)
面白く観ました!
(完全ネタバレですので必ず鑑賞後にお読み下さい!)
結論から言うと面白く観ました!
私はホラーはどちらかというと苦手なのですが、確かに音の気持ち悪さは恐怖の重要な要素で、その音を収集しているという話はその事により怖さが迫って来ていたと思われました。
この映画の登場人物の高谷さな(穂紫朋子さん)は、人とは違う性格で、今から30年以上前の1992年に、屋上で彼女の虚言についてクラスメイトの三浦唯(田口音羽さん/現在:小原正子さん)、前川妙子(シダヒナノさん/現在:伊藤麻実子さん)、糸井茂美(南山莉來さん)に問い詰められます。
その時に強風が吹いて、高谷さなに「最期の音をきかせて」と言われ手を離されたのもあって、糸井茂美は転落死します。
その1992年の屋上での事件に関わっていた三浦唯の娘が三浦瞳(早瀬憩さん)、前川妙子の息子が前川タケル(山時聡真さん)で、また現在で高谷さなを馬鹿にした小日向まり(今森茉耶さん)も糸井茂美と同様に屋上から転落死して、過去と現在を関係性と場所によって結びつけているところにも恐怖と物語の厚みを出させていたと思われました。
映画の終盤には主人公・君島ほのか(渋谷凪咲さん)の婚約者であった七尾悠馬(染谷将太さん)にまつわる秘密が明らかにされるのも、面白さがあったと思われました。
映画の最後に関しては、君島ほのかが身代わりになることで、(もうすでに転落死している小日向まり以外の)七尾悠馬含めた他の現在の人々を救ったと、私的は解釈しました。
もちろん全体の設定は既視感もなくはなかったですが、(最後はハッピーエンドでもよかったとも思われながら)ラストの意外性含めて、物語は重層性あって見せ方も秀逸さもあり、面白い作品に仕上がっていると、僭越ながら思われました。