「その不穏さがリアル」若武者 こころさんの映画レビュー(感想・評価)
その不穏さがリアル
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居酒屋店員・英治( 高橋里恩さん )が、怒りに任せ延々と吐く言葉は、こちらの寛容さを試されているよう。
介護士・光則( 清水尚弥さん )が理路整然と紡ぐ言葉に、デリカシーは無い。
父親( 豊原功補さん )との折り合いが悪い渉( 坂東龍汰さん )が、父親と対峙する緊迫したシーンで、息を潜めてスクリーンを見つめていた。
映画「 福田村事件 」でもそうだったが、豊原功補さんの迫力ある演技に圧倒された。渉が『 僕は … 僕は … 』と声を絞り出すよう語る姿に胸が苦しくなった。
登場人物が皆、それぞれに強い怒りを孕んでおり、そんな彼らの姿が、昨今ニュースとなっている痛ましい事件と重なり、やるせない気持ちで劇場を後にした。
劇場での鑑賞
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